見出し画像

誰でも1時間でShopifyのようなSaaSサービスを作る方法

こんにちは。トオルです。

今回はちょっと試してみたかったテーマです。ノーコードツールでノーコードツールを作る、です。

先ほど「NO MENU」という誰でもレストランのメニューアプリが作れるノーコードサービスを出したのですが、これ自体をノーコードツールのglideというツールで作っています。

NO MENUで出来る事


レストランの管理者として会員登録をしてレストランのメニュー情報を入力すると、レストラン独自のメニューアプリが作れます。マーケットプレイスとかモールの様なサービでは無いので他のレストランへの回遊も無いです。

中身としてはShopifyと同じです。今回はECというよりレストランの店内で使えるメニューアプリにしました。決済つけると面倒なので今回は見送りました。多分普通に付けれると思います。

仕組み的にはSmartHRとかfreeeとかその他SaaSと呼ばれる類のものは何でも作れるのかなと思います。

NO MENUのサービスページ


やりたい事

やりたい事はこんなイメージです。管理者向けに1つのアプリとそれぞれの管理者が独自のユーザー向けのアプリを持てる様にします。

前回ぼくはFolderTubeというSaaSを作ったので概念としては近いです。そして前回はAdaloというノーコードツールで作ったんですが、多分Adaloだとこれ作るのに色々調整とかして2日とかはかかりそうだなと。頭では出来てるので作るだけで2日かけるのは面倒だなと思ってました。


もっと圧倒的に早く簡単に

そこで他のノーコードツールで何かもっと早く簡単に出来る方法が無いかなと思い、glide(グライド)というノーコードツールでこういう事が出来ないか調べたのですが、glideのテンプレートにはこういうSaaS的なのは無く、マーケットプレイスとか1対多なツール、SNSは作れるんですが、アプリをマルチテナント的に提供する、各お店に独自のURLで、独自のアプリを提供するのは事例が無かったです。

探せばこういう事が実現出来るものはあるかもしれませんが、多分今回のNO MENUの様なサービスはぼくの今回のやり方でしか出来ないと思っています。

glideはスプレッドシートと繋げて簡単にアプリが作れるサービスです。

どの様に作ったか

なんとなくですが、glideではやれる気がしたので試してみたら出来ました。どう作ったかですが、多分これを見るとちょっと笑ってしまうかもしれません。自分でもそう思いますが、これで作れます。仕組みは簡単です。図にするとこんな感じですが、まずはアプリ側の準備です。

事前にglideでテンプレのメニューアプリを大量に作っておきます。そしてスプレッドシートにストアIDのシートを作っておいて、後はメニューアプリにストアIDを割り振って、メニューアプリで表示される情報はこのストアIDでフィルタをかけて表示される様にしておきます。

次にスプレッドシートはこんな感じです。要は事前に作ってあるストアIDを会員登録したレストラン管理者に割り振る仕組みと、コンテンツを投稿した際にそれを紐付ければいいだけです。ここで使うのは別シートでの表示と読む込む時にVLOOKUPで引っ張ってくるだけです。

あとは会員登録がされると自動的にストアIDが割り振られ、コンテンツを投稿すると事前にストアIDでフィルタをかけたコンテンツが見れる仕組みにしてます。

なので、メニューアプリ側では実際に投稿されたシートでは無く、別シートで読み込まれ、VLOOKUPで紐付けされたシートを読みます。逆にレストラン管理者アプリでは実際に投稿したコンテンツのシートを読み込むので編集、削除が出来てそれらがメニューアプリにも反映されます。

コンテンツのシートはこんな感じです。スプレッドシートを使ってるので単純にイコールで別シートを読み込むのとVLOOKUPでストアIDを紐付けに行くだけです。


という感じで、glideの仕様とかスプレッドシートの仕組みを上手く使うと管理者は独自URLで独自アプリをユーザーに提供する事が出来ます。ただし、この方法は事前準備が必要な半手動なのでスケールするのが大変なので市場の検証とかに使うくらいがいいのかなと思います。

なのでglideの管理画面がこんな感じになります。。NO MENUの管理者アプリとそれ以外のメニューアプリが大量に出来る。しかも今は一つのシートを全部から読み込んでいるのでglideの課金モデルだと全部を有料にする必要が出てくるので、シートを分割したりも必要になったりすると思うので、規模とオペレーション、コストのバランスの設計も出てくると思います。

今回の全体の構成図はこちらです。STUDIOもglideも無料でやってます。検証レベルだと無料で出来るのかなと思っています。ここで有料なのはcanvaくらいでしょうか。

以下に動画でも簡単にNO MENUの紹介しておきます。

他の応用

多分ですがこういう事も出来ます。完全なパーソナルアプリです。データもパーソナルですが、アプリの機能や見た目含めてそれぞれのユーザーに向けたアプリが提供出来ます。用途がパッと思い付かないですが。

あとはこういう事も。なんの意味があるのか分かりませんが。本当の1to1マーケティング?が可能です。

という感じで、やってみては無いんですが、要は採番と事前のアプリの準備さえしておけばglideだとこういう事が出来ますっていう話しです。

ただし、使い方としてちょっと変則的な感じもあるのでやり過ぎるとglideから何か言われるかもしれません。

かかった時間

実際にglideで出来るか試してみようと触り始めてプロトタイプは1時間くらいで出来ました。単純にglideがスプレッドシートをどう読み込むのかの仕様が分かって無かったので、どう実現するかをあーだこーだと考えながら実現方法を探っていました。それでもこの位の時間で出来たので、実際に作るのはやり方さえ分かっていれば本当にすぐ出来ちゃうと思います。


なぜノーコードでノーコード

これは感覚ですが、多分こういう事が出来るだろうなというのは思ってました。glideの様に機能の抽象度合いが高いプロダクトには高い汎用性があります。glideでglideは作れませんが、glideが内包しているサービスは作れます。

あとはglideは特にですが、オブジェクトの単位的な所もコントロールがしやすいので機能分散、多目的に対応したマイクロに分割したネットワーク的なサービスが作れると思います。単純にUIとスプレッドシートというシンプルさがその機能の提供範囲を大きく広げてると思います。

という感じで誰でもアイディア次第で色んな事が出来て、明日はいつもより1時間早く起きてSaaSプロダクトをリリースしよう、みたいな事が出来る様になったのかなと思います。


サービスはこちらから


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?