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福祉用具専門相談員の“専門”って何?

まぁ、この介護業界に限らずやけど、利用者さんや、家族から、「専門の人に」、「専門家」、「先生」、「プロの人に」などなど、こんな感じで言われることが多々ある。

それは、その業界にいない人からすると、当然、物事を知っていると思われるので、その人よりは、「専門」にはなるでしょう。


今、阪大病院にいるが、そこに医学書の書店があったので入ってみて、少しだけやけど、医学書や、リハビリなどの本を読んでみた。


正直、書いてることはよく分かりません笑笑

専門用語ばっかりやし。

でも、これを日々勉強して、資格を取るのだから、そりゃ“国家資格”だろうな、と思います。


福祉用具専門相談員自体は、国家資格ではなく民間資格になりますが、“資格”には間違いない。

利用者からすれば、国家資格だろうが、民間資格だろうが関係ない。



福祉用具専門相談員の専門は当然、福祉用具でしょう。

では、この福祉用具専門相談員は、“真の福祉用具専門相談員”でしょうか?

そう、“真の”です。

私たち福祉用具専門相談員は、福祉用具を使い、高齢者の生活環境や、動作を安全、安楽に行って頂くように支援をします。

しかし、当然福祉用具だけでは全てのことは無理で、やはり、住宅改修などとの組み合わせも出て来て、より自分のフィールドが広がります。


「福祉用具✖︎住宅改修」


そして、更には上手く制度を利用して頂くために、制度の情報提供。


「福祉用具✖︎住宅改修✖︎制度」


この三つが上手く絡まり、初めて満足度の高い高齢者に対する住環境整備となり得ます。

福祉用具専門相談員は、この点を突き詰めていかなければ、単に資格を持って、少し福祉用具を知っているだけの「単なる福祉用具専門相談員」となります。

その中でも、人柄などで、利用者や家族からは気に入られ喜ばれる人もいるかもしれません。

しかし、住宅改修などは建築の勉強もしないといけなく、中々難しい所もあると思いますが、その中でどうするか?!

まずは、福祉用具専門相談員の専門である福祉用具。

これに対して、どれだけ真摯に向き合えるか。

俺は、「車いすって何?」を考え、一つ一つの基本的な機能の意味を知って、その事を利用者や家族に伝える。

まずは、この点が分からないと、いくら新商品を知っていても、

「え?こんな基本的なことを知らないの?」

と、なります。


そう、基本的な事柄です。

車いすでも、ベッドでも、歩行器、杖でも。

また、その基本的な点を知っていても、利用者や家族に伝え無ければ、これまた何の意味も無いのです。

例えば、杖。

杖の種類は?

杖先ゴムの交換時期と、簡単に交換時期を調べる方法は?

杖を付いた際のカチャカチャ音を消すには?

折り畳の杖のデメリットは?

持ち手の決め方は?

などなど、この様な基本的な事が分からないのに、新商品を説明されても…と、私なら思います。


更に、福祉用具というものは、 

「その基本的事柄の中にこそ、事故を防ぐ重要な点がある!!」

 

のです。


なので、まずは、目の前の福祉用具に対して、どの点を伝えればヒヤリハットを防ぐ事が可能なの?

どの点が、理解しにくいのかを知り、どう伝えようか?

何故、この様な機構になっているのか?

何故、この部品は取り付いているのか?

何故?何故?

こうした、「何故?」を日々考えていると、新商品の説明よりも、「この基本的な事柄をキチンと伝えることの方が大事だ!という考えに変わりますし、変わらなければいけないのです。

 

新商品の知識や商品を知っておくことは、本当に大事です。

しかし、その前に基本的な事柄。


この順番さえ間違えなければ大丈夫です。


その次の段階が、これまで書いたことと同じように、住宅改修に対しても考えていきます。

手すりの取り付け方は?向きは?長さは?考え方は?その手すりを取り付けた時のメリットは?デメリットは?

と、考えがいきます。


そうしてくると、福祉用具と住宅改修を組み合わせ、

「より専門性の高い、福祉用具専門相談員となっていきます。」


もう、介護保険制度が始まって約20年。


そろそろ、福祉用具専門相談員はもっと意識を高く、質を高めていかないと、他の職種に距離を開けられます。

病院ではなく、在宅での介護が本格化してくる未来が確実になっているこの現状で、この住環境整備(福祉用具、住宅改修)は本当に、めちゃくちゃ大事なのです。

もっと、当たり前の事を当たり前にしていきましょう。

そして、綺麗事を綺麗事として伝えていこう。


誰かが、その役目を果たさないといけない。

私は、大声で叫ぶ。


全国に向けて叫ぶ。



by inochi

「関西発!inochiの即使える福祉用具・住宅改修目線!」
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【inochi プロフィール】

これまでの、福祉用具、住宅改修の実績は2500件を超える。

【資格】

二級建築士/福祉用具専門相談員/福祉住環境コーディネーター二級/ホームヘルパー二級/神戸市キャラバンメイト/既存住宅状況調査技術者


〇執筆実績
日総研出版
「訪問介護サービス」、「達人ケアマネ」にて、福祉用具・住宅改修の「村上式 福祉用具のQ&A」を2年半執筆連載。
〇講師実績
福祉用具専門相談員指定講習会主任講師

介護職員初任者研修

認知症サポーター養成講座(地域住民・NPO・企業・介護施設など)

〇施設向け研修
「明日から使える!福祉用具の使い方」

「知っているようで知らない福祉用具活用法」
「どこにも載っていない、手すりの取り付け方と考え方!」

など
















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