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シンプルロックと『シンカリオン』のさくらちゃん~『ゼンダマン』とその功罪~

さて、高橋酒造さんからヤマト運輸の六甲センター経由で
ヨドバシに頼んだ「銀しろ」が到着致しました!

なので、これをシメの晩酌とする為にモチベーションを
上げてひとまずは何本か書こうかと。
(やはり「行き場のないやる気」も含めてモチベーション
は大事なものです)

といふことでいろいろ乱立はさせたけど、結局は
とっ散らかしただけの日テレ版があったため、一番
「タイムボカンシリーズ」の古参の部分でも採りあげ
にくい作品の一つは『ゼンダマン』じゃないのかな、
と思います。

ただ、それはちゃんと伝承されていることを指摘出来る
人がいなかったからかもな、とハタと気付きましたので、
そのあたりを一纏めにしてみました。

まず、わかりやすいんだけど、ほとんど説明されてない、
の一つ目がシンカリオンこと『新幹線変形ロボ シンカリ
オン THE ANIMATION』のさくらちゃん。

主人公のハヤト◆佐倉綾音[アイム]の両親はそれぞれに
ちゃんと個性を持ってキャラ付けされてたわけですが、
◆杉田智和[AGRS](アジルス,元ミューラス出身の
声優。2000年には関智一がAT猿ことアトミックモンキーを
設立していたのでミューラス解散に伴いAT猿へ。2020年に
独立してAGRS設立)が父親役だったわけですが、奥さん
(ハヤトのママ)のことを何故杉田パパは「さくらちゃん」
と呼ぶのか、ほぼ作品内ではノーヒントなんだけど、
世代的に『ゼンダマン』を踏んでいる人にはわかる仕掛け
なのかなあ、と。

最大のヒントは『ゼンダマン』の挿入歌「ゼンダライオン」。

さくらちゃん 乗ったら恥かし ポッポー
鉄ちゃん 乗せたら勇まし ポッポー

「ゼンダライオン」作詩・松山貴之 唄・山本まさゆき

で、この『ゼンダマン』は多分に視聴者参加型の形式を
取っていたから毎回山本正之が視聴者参加の子ども達と
「ゼンダライオン」を歌う、って仕掛けはございまして。

そこからしっかり影響されてアーティストになったのが、
「ザ・シンプルロック」かつ「シンプルバンド」の
入門編にしてカリスマの甲本ヒロト氏ではなかったのかと。

(そこをちゃんとプレゼン出来なかった山梨の「井の中の
蛙」者が非常に残念でねえ。所詮山梨の地上波テレビ局は
大都会岡山には及ばなかったから、ここが致命的に欠け
落ちてて、ちょうどアニメ視聴層を取りに行っていた
BSトゥエルビからレギュラーを切られたんだろうな、
「ザ・カセットテープ・ミュージック」。とは思ってました)

だから『ゼンダマン』がきっかけで甲本ヒロトが弟子格に
あたるのだから、あんなに山本正之を小バカにするんじゃ
なくて、むしろ山本正之のシンプルなワンパターンの定石
があってこそ、その後のロックやバンドの入門編になる
シンプルロックの伝道師になった甲本ヒロトの「シンプル」
さが正しく伝わった、と読み解くのが正しい筋なのかなと。

因みに『ゼンダマン』のヒロインさくらちゃんを演じていた
滝沢久美子さんは、三悪の流れを汲んでなおかつ『ふしぎの
海のナディア』ではグランディス・グランバァを後に演じる
あたりが興味深い。

滝沢久美子と同じ事務所(81プロデュース)の桜井敏治に、
かべさんの発掘した元DJの名優堀内賢雄[BAOを経て
たてかべ和也氏と共にケンユウオフイスを設立]、といふ
3人のバランスは「さすが庵野」といふキャスティングの
妙でした。

(まあ『ゼンダマン』とその功罪、と書きましたが、
そこ(罪の部分)は「オシイ星人」と「グレーゾーン!」
が中心になるのでわざわざそこに労力を割くこともない
でしょう)

まずはそんなあたりかな。
 なおこちらを書いたのでむろん「この人を悼む」シリーズ
の3回目は喜茂別が生んだ慈愛の声優・たてかべ和也氏に
ついていくつか以前書いていた追悼評を纏めようかと。


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