【コラム】脳と体の成長に影響！鉄不足な子どもたち

保育園栄養士のとろみです。

鉄分不足というと、大人の女性の問題だとイメージありせんか？実は、子どもにとっても、鉄分はとっても大切なんです。

子どもの場合、鉄分が不足すると脳の発達に支障をきたすこともあるぐらい。鉄分は子どもの成長に欠かせない重要な栄養素なのです。

２歳以下の子どもに鉄分が特に必要な理由

成長が著しい時期は子どもでも貧血になりやすい時期が2回あります。

子どもが貧血になりやすい時期
✔乳児期後期から2歳までの間
✔思春期が鉄欠乏になりやすい時期

特に卒乳をするころから、幼児食の移行する2歳くらいまでは脳と体が大きく成長する時期でもあります。この時期は成長のために全身で沢山の血液が必要です。

2歳以下の子どもの場合、鉄分が不足した状態が3ヶ月以上続くと、認知能力や運動能力、社会性、情緒の発達などに支障が出ると言われています。

子どもが鉄分不足（鉄欠乏）になる原因には、

・乳幼児の急激な身体発育
・バランスの悪い食事や下痢などで鉄摂取の不足
・思春期では身体の成長
・運動部活などでの厳しい練習
・無茶なダイエット
・生理の発来

などがあります。

鉄分が多く含まれる食材は？

今回、レバニラ炒めをご紹介していますが、レバーは栄養価が高いだけではなく、すぐに体に吸収ができるという良い面も持っています。

レバーはビタミンAも豊富です。ビタミンAはウィルスの侵入を防ぐので、免疫力アップ、風邪予防、がん予防につながります。また、皮膚や髪の毛、爪などの細胞を活性化させているのもビタミンAなので美しい肌を保つためには必要です。目の健康にも必要です。

ただし、レバーはビタミンAが非常に多いので、過剰摂取による健康被害を引き起こす可能性もあります。特に妊婦さんは胎児に影響を与える恐れもありますので必要な栄養素ですが食べ過ぎに注意してくださいね。

親子で貧血チェックリスト

１．疲れやすい（軽い運動で動悸、息切れなど）
２．眠れない
３．勉強に集中できない
４．めまい、立ちくらみをよく起こす
５．爪が薄い、または割れている、へこんでいる、白っぽい
６．顔色が青白い
７．氷を大量に食べてしまう
８．月経の出血量が多い
９．胃を施術した経験がある
１０．食事に偏りがある/肉を食べることが少ない
１１．よく頭が痛くなる
１２．肌荒れ
１３．髪のパサつき
１４．イライラする
１５．耳鳴りがする

こんな症状がある方は貧血の可能性があります。病院を受診する場合は小児科、内科を受診してください。

また、加工食品やインスタント食品を食べる機会が多い人、外食が多い人なども気をつける必要があります。

ママも鉄分不足に注意！

血液中の鉄が不足すると、酸素が十分に運べなくなり、脳機能が低下することもあります。その結果、頭痛や眠気といった症状が見られるようになります。

日中、あまり集中力がなかったり、判断力が鈍っていると感じたら貧血の可能性があるかもしれません。また、脳だけではなく体内の酸素が全体的に足りなくなってくるとイライラしやすくなることもあります。

鉄分不足は生理、出産等の出血や更年期の生理不順、成長期や妊娠、授乳期には鉄の必要量が増えるため、男性より女性の方が鉄が欠乏しやすい状況にあります。鉄分は体に必要不可欠な栄養素ですが、体内で生成することができないので積極的に食事から取り入れなければなりません。

鉄分不足に効果のある食事のポイント

１．鉄の多い食品を取る
鉄にはヘム鉄と非ヘム鉄があります
ヘム鉄が多い食品:レバー、貝類、赤身の魚や肉など
非ヘム鉄が多い食品:青菜などの緑黄色野菜や豆類など

２．鉄の吸収を高める栄養素をとる
タンパク質、ビタミンCなどが鉄の吸収を良くする
タンパク質が多い食品:肉や魚介、乳製品、豆類など
ビタミンCが多い食品:野菜や果物など

３．造血作用のある栄養素を取る
ビタミンB６．B1２．葉酸などは健康な血液を作る
ビタミンB 6が多い食品:魚介類、鶏ささみ、レバー、豆類、バナナ、さつまいもなど
ビタミンB12が多い食品:レバー、貝類、チーズなど
葉酸が多い食品:葉物野菜、レバー、豆類など

いかがでしたでしょうか？
好き嫌いがあると食事で鉄分を摂取するのも大変ですから、市販の鉄入りヨーグルトやチーズ、ビスケットなども活用くださいね。