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【13】スカッと系マンガ動画のシナリオを書く

あーりーです。

YouTubeのマンガ動画のシナリオを書いています。

記事にアクセスしていただき、ありがとうございます!



スカッと系のマンガ動画について

今回は「スカッと系」のマンガ動画のシナリオをぼくがどんなふうに作っているか、その作業風景を書いていきたいと思います。

この記事は、「マンガ動画のシナリオの仕事に興味があるけど経験したことがない」「どんなものかちょっと気になる」という方々に向けて書いています。

シナリオを作るときの頭の中の動きを見学するような感覚で「へえ~。こんなふうにシナリオ書いてるんだぁ」と、お気軽に読んでいただけると嬉しいです。



スカッと系のマンガ動画とは?

そもそも「スカッと系」のマンガ動画とは何か…

理不尽な嫌がらせをする悪者が最後に懲らしめられて、見ている方々がスカッとするマンガ動画のことです。



ストーリーの大枠

ストーリーを前半と後半に分けると、以下のようになります。

前半:悪者が嫌がらせをする
後半:悪者が懲らしめられる

これが基本的な構造です。



登場人物

登場人物をざっくり分けると、「悪者」「ターゲット(被害者)」「その他」の3種類になります。

悪者:理不尽な嫌がらせをする本人です。最後に懲らしめられます。
ターゲット(被害者):悪者から理不尽な嫌がらせを受ける被害者です。ほとんどの場合、この人物が主人公になります。
その他:悪者とターゲット以外のすべての登場人物が、これに当てはまります。例えば、ターゲットの仕返しのために重要なアシストをする人や、悪者の弱みを握っている人、悪者に制裁を加える人、悪者の仲間など、いろいろです。



まずどこから考えるか

ストーリーを考える時、まずどこから手を付けるか…

これはケースバイケースです。

YouTubeマンガ動画のシナリオは、クライアント(シナリオのご依頼主)から「テーマ」を与えられることがほとんどなので、それを中心に考えるのはもちろんなのですが、その上で細かいところをどう詰めていくかは、ケースバイケースです。

例えば…

「どんな悪者にするか?」から考えることもあれば、「どんなターゲット(被害者)にするか?」を先に考えることもあります。

時には「どんな方法で仕返しするか?」を先に思いついて、そこからストーリーを膨らませていくこともあります。


その時によって、考えやすいところから考える…

というのが正直なところです。



シナリオ作りの一つの例

上にも書いた通り、絶対にこの順番で考える!という手順はありません。

ですので、ここから先はあくまでも「シナリオ作りの一つの例」として、手順を書いていきたいと思います。



悪者について考える

まず、登場人物のうち「悪者」について考えてみることにします。

この時、考えるのは…

1.悪者はなぜ嫌がらせをするのか 
2.悪者にとって大切なものは何か
3.どんな嫌がらせをするのか

などです。



1.悪者はなぜ嫌がらせをするのか

悪者はターゲット(被害者)に嫌がらせをするわけですが、なぜそんなことをするのかを考えます。

それは悪者の生い立ちに理由があるのかもしれないし、性格に理由があるのかもしれません。

ターゲットの何かが気に入らないのかもしれないし、もしかすると、悪者は何かをたくらんでいて、そのために嫌がらせをしているのかもしれません。


と、このように…

悪者がなぜ嫌がらせをするのか、その背景を考えます。



2.悪者にとって大切なものは何か

つぎに「悪者にとって大切なものは何か」を考えます。

例えば…

悪者はご近所の評判を大切にしている。

悪者はお金を大切にしている。(がめつい)

悪者は出世を大切にしている。

悪者は名誉を大切にしている。

などです。

これは先ほど考えた「悪者はなぜ嫌がらせをするのか」と密接にかかわっているので、それを考えた時点で答えが出ているかもしれません。


「悪者にとって大切なものは何か」をあらかじめ考えておくと、後で悪者を懲らしめる時のヒントになります。

悪者を懲らしめる時に、大切にしているものを失う展開にしてあげれば良いわけです。

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