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【阪神バス】野田尼崎甲子園線の旅(阪神杭瀬駅北→野田阪神前)

バス乗務員不足は依然として厳しい状況が続いています。2023年の年末も近づいた12月20日には阪神バスさまの阪神線のうち、野田尼崎甲子園線・尼崎西宮線・北大阪線の休止や減便が発表されました。これらの路線のうち、阪神甲子園~阪神杭瀬駅北~野田阪神前~天神橋筋六丁目にかけての区間は阪神国道線・北大阪線の軌道線に由来し、歴史ある路線の休止には衝撃が走りました。休止・減便の迫る1月のある日、阪神バスさまを訪ねてみました。

阪神杭瀬駅の北側、尼崎市内線の阪神杭瀬停留所から少し離れた国道2号線上に阪神杭瀬駅北停留所があります。標柱には阪神バスさまの路線休止のお知らせが掲出されていました。
かつては国道上を軌道線の阪神国道線が走っていて、バスは路面電車の代替路線です。この近くには「北杭瀬」という電停があったようです。

阪神杭瀬駅北停留所の標柱
阪神杭瀬駅北停留所の標柱に掲出されたお知らせ

国道を走る車の波の向こうにクリーム色と青の車体が見え、野田尼崎甲子園線の野田阪神前行きのバスがやってきました。軌道線の代替路線ですが運行されているのは土休日のわずか一往復だけで、2024年1月13日のダイヤ改正で運行を休止します。

阪神杭瀬駅北停留所に停まる野田阪神前行き

昔の阪神国道線の写真には「西灘 野田」という行き先を掲げた姿が多く、「野田」という行き先はとても印象に残っています。軌道線を引き継いだ阪神バスさまには行き先も「野田阪神前」として引き継がれていたかのようでしたが時代の流れの中でついに消えることになってしまったのは寂しいですね。

野田阪神前行きの行き先表示
野田阪神前行きの側面表示
野田阪神前行きの車内表示

阪神杭瀬駅北を発車した野田阪神前行きのバスは左門橋で左門殿川を渡り、尼崎市から大阪市西淀川区へ入ります。

左門殿川を渡る

左門殿川を渡った先の佃は川に囲まれた島で、すぐに神崎川を渡りました。淀川河口付近のこの辺りは淀川の支流が蛇行して入り組む地形でしたが、新淀川の開削を始めとして今のように河川が改良されています。それでも、短い間に何度も大きな川を渡る景色にはかつての面影が残されているようです。

神崎川を渡る

神崎川を渡るとJR東西線の御幣島駅にも近い歌島橋です。車内のディスプレイを見ていると、路線休止の案内も表示されました。野田阪神前行きのバスは地下にJR東西線の通る国道をさらに東へと走っていきます。

歌島橋停留所
歌島橋停留所の車内表示
歌島橋停留所の車内表示

野里停留所を出ると、野田阪神前行きのバスは淀川を渡ります。この野田尼崎甲子園線が休止になると、阪神バスさまの一般乗合路線で淀川を渡る路線は消滅してしまうことになりますね。

淀川を渡る

淀川を渡ると大阪市福島区です。ビルやマンションの建ち並ぶ街並みを眺めながら、野田尼崎甲子園線のバスは阪神杭瀬駅北を出て15分ほどでバスは阪神本線野田駅の北側の野田阪神前停留所に到着しました。

野田阪神前に到着した野田尼崎甲子園線のバス

野田阪神前に到着したばかりのバスは行き先を変えてさらに天神橋筋六丁目へと向かいます。さらに阪神バスさまのバスの旅を続けることにしました。

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