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30年の山籠り隠居生活ののちに里山に下りてきたような気持ちです。

店が移転オープンして、3ヶ月が経ちました。
お久しぶりです。

新天地でジタバタもがいています。
なにせ、他人と働くのが6年ぶりなので。
1人で働きたくて始めた店で、スタッフを雇うことになるとは思ってもいませんでした。

4ヶ月前、どんなスタッフを募集したいか考えた時、「自分と同じくらい経験と技術と知識があって、店を任せられるような人が来てくれたらラッキー」と考えていました。

なんという傲慢さ。
もちろん、そんな人からの応募はありませんでした。
今ならそれがどんなに無謀な空想だったか、少しは理解できます。
(自分の経験や技術や知識が稀有である、という意味では無いですよ)

そんな夢の人物からの応募はなかったものの、それぞれに個性を持ったスタッフ3人との出会いがありました。
良かった良かった。

みんな若くて経験は少ないけれど、前向きに頑張ってくれています。

移転してすぐに、知人の経営する飲み屋に1人で行った時のこと。
彼女は、いくつか経営する自身の店で何人ものスタッフ(中には10代の若者も)を雇い共に働いてきた経験の持ち主。
ちょうどスタッフとの接し方で悩んでいた私は
「スタッフとうまくやるにはどうしたらいいですか」
と聞いてみました。

彼女の答えは、
「その子はあなたと違う人間だからね」

その短い言葉は強烈に私に突き刺さり、折に触れて思い出しては色々な意味で反芻しています。

違う人間だから、伝えないと伝わらないし、つまずくポイントが違うし、私の思う当たり前は通用しない時があるし、他にもたくさんの場面でこの一言に背筋を正されました。

思っていても、思っているより尊重できていないのね、多様性。

そして違う人間だからこそ、嬉しいこともあって。
私が風邪をひいた時に、ハチミツレモンやお粥を作って持ってきてくれる優しさを受け取ったりもしました。

人と働くって、悪くないですね。
6年前とは全く違う気持ちで、そう思います。

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