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オートフォーカスはピンとこない

 ふとしたことで左手の指を怪我してしまい、マニュアル派の私は写真を撮りにくい日々を送っている。コンデジからのステップアップでネオ一眼に触れて、それから一眼へとカメラが変わってきたんだけども、露出補正でハイキーがどうのと考えるよりも先にマニュアルを始めてしまった。

ピントが合わなくて何度撮り直しても微妙だった花。

 一眼に手を出してから約15年。他の趣味にかまけてカメラを一切触らない日々もあった。久しぶりに写真を撮る時も、そのボディでの操作を忘れかかっていたとしても、ダイヤルはいつもマニュアルを指していた。自分の撮りたい明るさ、速さ、ボケ。カチっとはまる瞬間を探してカメラを構えた。

 しかし今は指がやや不自由で、医者からも安静にするよう注意された。失敗が許されないような場面でも「マニュアルじゃないと撮れないから……」とマニュアル撮影にこだわっていた私が、今ばかりはここぞとばかりにAFを使う。そして失敗を繰り返し、やはりAFは苦手だと後悔する。

天神は今日も暑い。

 AFでうまくピントを合わせられないとはいえ、F値さえ弄ればチャンスは広がる。数字が増えれば増えるほどにミスしなくなる。こちらの写真はF13とそれなりで、更に被写体は遠い。片手が多少不自由だろうとそこそこの写真にはなる。そこまでピントを意識する必要すらないかもしれない。

ハンバーガー。ピクルスの存在感が気になる。

 対してこちらはF3.2と開放気味の一枚。ISOは800でそこまでノイズは気にならなかったけど、なんとなくノイズ除去はしてみた。他にも写真を撮ったものの、ピントがうまくハンバーガー(特にハンバーグ周辺)に合ったものはこれくらい。AFでの撮影はなかなかうまくいかなかった。

 ピントが合わないのは確かに困る。しかし、それ以上に私は自分でピントを合わせる行為そのものが好きなんだと気付いた。自分で設定を決めて、目線を向ける。見たいものを見て、見たくないものは見ない。やっぱり私はマニュアルが好きだ。オートフォーカスはピンとこない。

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