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Take out your story~元気になれる飲食店~西荻テイクアウト編vol.8[門傳]前編

少し駅から遠いお店が続いておりました最近。今回は、西荻窪駅北口からすぐのお店のご紹介です。

今回お伺いしたのは、「炭火焼鳥 門傳(もんでん)」さん。

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飲食店が複数入った、フリーダムビルの地下にあるお店です。

現在もテイクアウトを継続されているほか、感染防止に努めながら店内営業をされています。

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今年の6月で5周年を迎えられた門傳さん。ここ西荻のお店を本店として、吉祥寺にも2号店を構えておられます。


オープン前の仕込みから、お邪魔させていただきました。

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自ら鶏肉をさばき、串打ちしているこの方が、オーナーの門傳理々子(もんでんりりこ)さん。

実は私と同じ宮城県出身です。18歳で上京し、東京の大学に通いながら焼き鳥屋さんでアルバイトを始めたことが、今のお店を始めるきっかけになったと言います。

「先輩の焼き鳥屋さんでアルバイトからそのまま社員になって、10年くらい働いてて、独立したいって言ったらいろいろ協力してくれたんです。他にも飲食店で働いたこともあるんですけど、焼き鳥が一番長くて。」

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「前に働いてた会社が国内に60店舗くらいお店を持っていたり、海外にも進出していたから、そういうのがいいなと思って、焼き鳥を選んだかな。」

話しながら、次々と串打ちしていく理々子さん。

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串打ちする時には、串の上の方には、炭の火力が強いから大きい肉を、手前の方は火力が弱いので小さい肉を刺していくんだそうです。

今まで生きてきて、さんざん焼き鳥食べてきたのに、そんなことちっとも気づかなかった…!


串打ちをしながら、炭をおこしていきます。

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なんで西荻にお店を開こうと思ったのか、お伺いしてみると…

「23区で路面店でって、半年くらい物件を探してて、でもなかなか見つからなくて。このビルの話を聞いた時、地下の店舗しか空いてなくて、どうしようって迷ったんですけど、地下でもいいかって決めて。最初はめっちゃ不安でしたよ。西荻の街にも一度も来たことなかったし。」

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「オープンして最初の頃は知り合いが来てくれたりしてたけど、1ヶ月もしたらお客さんが来なくなっちゃって。そこからは、知り合いを作るために、近くのお店をとにかく飲み歩きましたね。

そしたら近くのお店の方がお客さんを紹介してくれて、お客さんが少しづつ来てくれるようになって。それでかなり助けられて、本当にありがたいなって思いました。こんな仲のいい街ないと思う!」と話す理々子さん。


そんな時期があったとは思えないほど、お店の壁にはお客さんの名刺がびっしり。この5年間の門傳の歴史がうかがえます。

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コンクリート造りの、広々とした店内。

今では、若いカップルから年齢層の高い方まで、多くのお客さんで賑わうお店です。

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隠れ家的な小上がりは、小さなお子様連れでものびのび過ごせる空間。

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こちらが、門傳さんのメニューです。

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野菜串も合わせると、全部で28種以上の焼き鳥があり、その他サイドメニューも充実しています。


実は、理々子さんの実家は、宮城県栗原市にある約150年ほど続くつくり酒屋さん「門傳酒造」さんです。そのためお店には、流通量の少ない門傳酒造の、知る人ぞ知る日本酒が揃っています。

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門傳酒造は、酒米ではなく食用米の、ササニシキやひとめぼれで日本酒を作っている珍しい酒蔵。

「特徴があるから、もしかすると好みは分かれるかも知れないけど。甘みがあっておいしいですよ。」と理々子さん。焼き鳥をつまみに、稀少な日本酒が飲めるとは、これ飲兵衛にはたまらないですな…!


16時、オープン。

注文が入ると、理々子さんが次々と焼き鳥を焼いていきます。

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「あっついわー。」と言いながら焼き場に立つ理々子さん。

長年焼いていても暑いものは暑いんですね、とお聞きしたら、「暑いです(笑)。でも、だんだんそんなに汗はかかなくなってくるんですよ。身体が慣れてくるのかな。」とのこと。

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「焼き鳥は、炭の使い方が分かるようになってくると焼けるんですよね。どうやったら強火になって、どうやったら弱火になるのかって。バイトの子達にも教えてますし、センスのある子は割とすぐ焼けるようになります。」

「でも、私が焼いた焼き鳥が一番美味しいです。」と笑いながら話します。

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見ていると焼き鳥って、ただ焼いてるんじゃなくて、こまめに焼く位置を変えて、くるくるひっくり返して、ものすごく頻繁に動かしているんですね。

ほとんど目を離すことなく、ずっと火加減と焼き目を見ているんです。これは大変な作業…。


門傳でご紹介したいもう一つの名物が、焼き場から少し目を上げたところにあります。

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これは、自家製のむね肉ジャーキー。焼き場の熱を利用して、お店で干しているんです。

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これも、西荻の別なお店から作り方を教えてもらったものだそう。

漬け込んだむね肉を一枚一枚干していき、だいたい1日で完成します。門傳の隠れた名物料理です。(あとで私もいただこうっと!)


「包丁の研ぎをお願いします…」と声をかけたアルバイトの子に、包丁の研ぎ方を教える理々子さん。

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「力を入れないで、なでるみたいに研いでいくの。刃先を触ってみて。」今年大学1年生になったばかりのみきちゃんに、丁寧に教えます。

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普段若い子と会う機会なんてないけど、若い子達と一緒に仕事できるのは楽しい、と話す理々子さん。

研いでもらった包丁を使って、「ほんとだー!めちゃめちゃ切りやすい!!」とみきちゃん喜んでいました。


お客さんから、ドリンクや注文が入ると、「ドリンクいただきましたー!」「はーい!」と明るい声が飛びかう店内。

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アルバイトの子は一番若い子で高校生から働いているそうですが、みんな明るくていい子ばかり。理々子さん率いるスタッフの皆さんの気持ちの良い接客が、門傳の明るい雰囲気を作っています。

地下にあるので、一見入りづらいように感じますが、入ってみると、常連さんだけでなく、初めての方でも安心して飲んで寛げるお店なんです。


さて、ご紹介はこのくらいにして…、

後編ではいよいよ、理々子さんの焼く焼き鳥と、おいしいお酒をいただくことにします!

後編もお楽しみに!!


ーーーーーーーーーーーーーーー店舗情報ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

炭火焼鳥 門傳

東京都杉並区西荻北3丁目18−16 フリーダムビルB1F

Tel: 03−3395−7551

営業時間: 平日17:00–翌1:00/金土17:00–翌2:00(詳細はSNSにて)

定休日: 不定休

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