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エモいだとか流行だとかよく解んねぇけど要はカッコ良けりゃそれでいいんじゃねぇの

服と音楽のレベル1の話をします。

今日から通勤訓練が始まりました。来週の復職に向けて、定時通りに、実際の通勤経路を使ってオフィス近くまで行き、職場にじわじわ慣らしていくというものです。2021年に出社、という時点でアレではあるもののもうそういうことを言うとアレなので、あと俺はとっても真面目なので、おとなしくやることにしました。ちゃんと従前の仕事の靴を履いて、従前の時間に家を出て、従前の電車に乗りました。ただアナーキズムにも満ち溢れているので服装だけは絶対にオフィスに合わせないぞという気概で狂人の色味を意識しました。俺をなめるなよ。

会社の受付の前まで行って、ビルに入居しているカフェに入りました。ここは駅からオフィスまでのコンコースが広く見渡せる店です。うつむきながらオフィスに吸い込まれていく月曜日の孤独な群衆をみながら、俺はミッドウェスト・エモを聴いて心を高めるのです。刹那的な叫びのへたくそでぎーくなボーカルに、ただ俺たちはバンド演奏が好きなんだぜという気合のテクニカルフレーズ、なんでそんなことするんだよという変則チューニングの変なコード、これで俺は「イケてないけどイケたいバンドマン」に投影されます。来週には俺も群衆の一員になるとも知らずに。衆愚政治をされるよ。

Spotify側も俺がミッドウェスト・エモを聴くことに脳汁が止まらんようです。

なくてもいい大学のなくてもいいゼミで取り扱いそうな話をしてしまいますが、やはり服装というのは場面を演じたり気持ちを表現するツールとして大きな役割を果たしているなと気づかされます。オフィスワーカーを例にとると、会社で働く服装をすることで会社に慣れていく、会社に自分らしい服を着ていくことで会社と自分を同化する、逆に会社じゃない好きな服装をすることで会社じゃないぞと思うまたは俺 kill 会社 for 社会の気持ちを高める、そんなことができます。この役割具合が「服好き」ってことなんでしょうか。服を自分の芸術として扱う、圧倒的にダサいけど俺は服が好きですたぶん。

これはちょっと関係ない最近思い始めた持論なんですけど、自分の人生やパワーのリソースを大きく仕事に割り当てることでおなじみのベンチャー企業のコア社員の服装をみるとその会社の年代や質が見えてきたりすると思うわけです。大きく2パターンに分かれます。
A:2000年前後創業の会社
ITやベンチャーみたいなワードがイケてるラベルとして使われてたり金になることを信じて飛び込んだ世代が社長・コア層をやっているところが多いので、そのメンバーはわかりやすく"着飾る"ことが好きな人が多いです。ブランドものの服や時計、靴を身にまとい、結構六本木とか西麻布に行きつけの店がある「わかりやすい金持ち」を恥ずかしげもなくやれます。
B:今の20代が創業してるような会社
GAFAにあこがれるか「GAFAをこえる世界一の会社をつくる!」という意思の人が結構いるので、あんまり詳しくないですけどGAFAの服装をしています。GAFAの服装ってファストファッションだと思ってるので、彼らもファストファッションをしていますたぶん。どこで飯を食ってるんでしょうか。ちょっと金持ってるからすき家で豚汁変更?大盛券を使わずに日高屋で大盛注文?5のつく日じゃなくてもゴーゴーカレー?最近のベンチャーの人教えてください。

こんなに見切り発車でチクチク言葉の意見を言ってるから就活もうまくいかないんだろうな。もちろん20代だけどわかりやすい金持ちへのあこがれをやって恥ずかしげもなく六本木や西麻布でご飯食べれる人もいるし、嫌味なく若者に合わせられる40代もいます。まあみんなの服装がみんなの脳みそのARみたいになるといいなと思っているだけです。

俺がマジで救われる音楽はエモで、シティーポップです。結局なよっとした下層のやつらが作ってる音楽は全時代の俺を思って泣かせるし、都会にあこがれてるやつが作るポップスは俺を都会にも地元にもいさせたくなります。バンド、都会、青いことが好きな人が作る音楽が刺さる。the band apartのI love you Wasted Junks & Greensは歌詞が最高。ウルフルズが歌う「いい女を見れば振り返るホントスケベ 俺の頭の中♪」は俺より全然ライトなエロさで腹が立ちます。

自治体が作った小中高大の教育しか受けてこなかった俺は、会社という"私立"の中だと吠え続けてしまいます。今日も通勤訓練をしただけなのに、会社や社会に対して色んな悪態が生まれました。直接会って酒飲みながら吐かせてください。

この日記を書いてるうちにお昼休みの時間になったので、オフィスから出てくる人を眺め終わったらご飯を食べに行きます。そのあと散歩しながら家に帰ろう。


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