見出し画像

よいワーク・問題集とは…7割が自力で解ける問題集

受験生は、そろそろ学校や塾だけではなくて、自宅でも自分で教材を見つけて勉強を始めないといけない時期です。

自分の力だけで勉強をするときに、やって一番効果があがるのは、どんなワーク・テキスト・問題集でしょうか?

問題集(この稿は、自分だけで問題を解く場合を想定して書いています。横に指導者がいて、わからないところを教えてもらえる場合はまた違ってきます。)

★7割の問題は自力で解ける問題集がよい問題集

I think that the best workbook is the one that 70% of problems in the book can be solved by yourself.

自分で問題を解いてみて、テキストの中の問題のうち7割方は自分の力で解けるものが、そのときの自分に最も合ったよい問題集です。

★3割、4割では目標に到達できない

問題集を解いてみて、3割、4割程度しか解けない、得点できないのであれば、まだその問題集を活用できるほどの基礎学力がついていない段階です。

もっとやさしいテキストで基礎をかためたあと、再チャレンジをしたほうがよい。

特別薄い問題集で、解説・解答が詳しいものであれば別ですが、ページ数が多いものだと、すぐに行き詰ってしまう可能性が高い。

★9割以上が簡単に解ける問題集だと時間のムダ

逆に、9割以上の問題がすらすら解けるようであれば、そんな問題集を1冊仕上げたって、実力はつきません。
時間のムダです。

考えないで問題を解く癖までついてしまって、かえって害になる可能性さえあります。

もっと手ごたえのある問題集に換えるべきです。

★文系科目と理系科目で少し違う

3割、4割は行きづまる、9割だと時間のムダと書きました。
5割~8割は批判していません。
7割が最上と言いながら、5割~8割を許容するのはなぜか?

それは、文系科目(国語・英語・社会)と理系科目(数学・理科)では目安が異なるからです。

文系科目は、知識の量が得点力を大きく左右します。
だから、やさしめの問題集であっても、どんどん問題をこなすほうが得点に直結します。

文系科目だと、8~9割を自力で正解できる問題集は、自分に合ったよい問題集です。

理系科目は、思考力、応用力が決め手となります。
時間をかけて、あれこれ試行錯誤して、考える苦しみに耐える力をつけておかないと得点は伸びません。

5割、6割しかすぐには解けなくても、残りの5割、4割を時間をかけて解くほうが伸びます。

つまり、7割は平均値であって、文系科目の問題集はそれより易し目でよい、理系科目は少しむずかしめ目のものが役に立つということになります。

問題集を選ぶときの参考になさってください。

俊英塾代表。「塾学(じゅくがく)」「学道(がくどう)」の追究がライフワーク。隔月刊誌『塾ジャーナル』に「永遠に未完の塾学」を執筆中。関西私塾教育連盟理事長。