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[読書記録]いのちの車窓から(星野源) / やっぱり気になる

星野源さん、折に触れて気になる人だと思っていましたが、やっぱり面白いんだよなぁ。

何かを作る人のインプットの量って本当にすごい、といつもびっくりするのですが、どこからでも吸収できるのだなぁ、とか、吸収した後の消化の仕方にやっぱり人の個性が出るのだなぁ、とか。

「作曲をする日々」と「寺坂直毅」と「夜明け」が特に好きでした。へぇ、と思ったり、「良かった」と勝手に嬉しくなったり、私がやったことのないやってみたいこと(この人生でできるかどうかを別にして)をやっているような気持ちになって嬉しくなったり。
特に、星野源さんの、夜中が好きなこと。私は苦手なので不思議だな、と思います。自分が苦手なことを得意だったり好きだという人の話を聞くのはとても面白いです。新しい見方ができるし、少しだけその人が仰っていたことを思って、苦手なことが苦手じゃなくなるような気持ちになります。

それから、ご両親が源さんのことを話しているのを寝たふりして聴くのが好きだった、というところや、透明人間になって、見つからず、みんなが驚くような楽しいイタズラをしたかった、好きな人の机に花びらをそっと届けたかった、というところ…。ぎゅっとなります。これだけで、良いもの読んだな、という気持ちになるほどです。

それから他に、「YELLOW VOYAGE」の、なにかしんどいことを成し遂げなくてはならない時に、「終わった後のこと」を想像するというのもとても良かったです。この部分は、すごく分かる、となりました。そのために集中してやり遂げられる、というような。でもそうでない時間を過ごせることの充実感とか。ライブでは、人に合わせて踊ったり手を上げたり、ということがありますが、その部分の感じ方もとても好きでした。私も嬉しくなりました。

子供の頃の孤独や不安を超えて、また人が大好きになって、病気をして、それを乗り換えて、そしてまた人生を、深夜を楽しんで。とても素敵だと思います。

この本はまさに「恋」の頃執筆されていたものだと思います。今またこの頃とは違う時間を過ごされているのだろうな。またきっと読ませて頂きます。楽しみ!

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