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#1~#5 まとめ~高校数学に思うところ~

noteに投稿を公開してまだ1週間もたっていないですが,記事を作るのはなかなか難しいものですね。どうしてもコンパクトに,簡潔に書いてしまってうまく伝わっていないような気がしてしまいます。(内容が薄いというのもありますかね。)記事の内容は大学入試の2次試験を見据えたレベルになっているので,高校数学は一通り学習し,網羅的な参考書である程度復習が完了している状態で挑んでみてくれたら嬉しいです。

「まとめと感想」ではだらだらと長ったらしく振り返っていこうと思います。

#1

整式の除法とその余りに関するものでした。剰余の定理は教科書にも必ず載っていますが,さほど重要ではないですよね。記述は楽になりますが,剰余の定理を用いないと困ることはないように思います。剰余の定理はその内容より証明の過程が大切なので,証明の過程を重要視する問題を採用しました。

剰余の定理に対して因数定理は多項式の因数分解の根拠になるので,めっちゃ大切です。多項式ではなくても次のように因数分解するようなことを考えられていろいろと面白いところですね。

(2)(3)で扱った「余りの工夫」は苦手としやすいですよね。(3)まで解き切る力が必要な人は身に付けておきたいですが,私自身も高校生のころは身についてなかったですね(笑)ちなみに計算力さえあれば,(3)も筆算して割り算するだけで解き切ることができるので「余りの工夫」はなくてもなんとかはなります。初めてこの単元を学習する人に「余りの工夫」を指導するのは,混乱を招いて逆効果だと思いますね。

#2

三角関数に関するきれいな等式の証明問題でした。三角形の内角に対する大学入試的なアプローチはそれはそれで抑えておくとよいですが,三角関数の和積変形と積和変形がポイントのつもりでした。

三角関数の和積の公式や積和の公式と公式化されていることが多いですが,本当に覚えるのか!?と多分,教えている先生も思っています(笑)公式を作る手順を覚えて,公式を作って,当てはめることで変形するよう指導されることが多いようですが,公式を作る手順をそのまま活用して変形してしまうのが手っ取り早いです。(和積の公式や積和の公式を連続して使うような入試問題は数少ないですし・・・)

積和・和積変形だけでなく,三角関数の合成もそうですが,すべての元凶は加法定理です。すべて加法定理基準で考えてみるとすんなりいくはずです。

#3

それほど大きなテーマがある問題ではないですが,小さいテーマが散りばめられていて,難関大志望者はこのあたりの問題が十分理解できているかどうかが1つの指標になると思います。

難関大志望者は,②が実数解をもつ条件において,当然に$${x}$$の範囲を考えなければいけない,と考えが至っていればよいですが,このあたりをスルーして問題を解いてしまった場合は,解法を覚える勉強だけではなく,考えて解くことにもう少し重点を置いた方がよいでしょう。

(2)は解法の選択が肝でした。「方程式・不等式」は「グラフ」と1対1に対応しています。計算のまま解こうとするとなかなかハードでした。この問題は計算では解きにくく,グラフで解きやすい問題でしたが,このあたりは問題によってまちまちです。2通りの解法を自分のものにして,必要に応じて試せるようにしたいですね。ちなみに,「方程式・不等式」の形で出題されていたら「グラフ」を考えて解き,「グラフ」の形で出題されていたら連立するなどして「方程式・不等式」に帰着させることが多いようです(笑)出題者的にはこの対応が理解できているかどうかが1つの指標なのでしょう。

#4

計算ばかりであまり面白くなかったかもしれません(笑)最近世に出ている娯楽に寄った数学というよりは,大学入試に重点をおいた記事を書きたいので,こういった問題も扱っていきます。(娯楽としての数学はまったく否定しませんよ!すでにネット上にあふれているので,それとは違う観点から記事を書きたいというだけです。)

面積を求める前段階でグラフをかくことが多いですが,本質的な部分では「グラフの上下関係」と「積分区間(交点の$${x}$$座標)」が正確に把握できれば面積を求めることができます。この2つに関しては,$${y=f(x)}$$と$${y=g(x)}$$における関係と,$${y=f(x)-g(x)}$$と$${x}$$軸における関係が同じになります。そのため,一方を$${x}$$軸にスライドさせてしまうことでシンプルな問題になります。

ちなみに上下関係で困ったら,$${\int_a^b\left|f(x)-g(x)\right|dx}$$と絶対値を用いて立式してしまう方法もあります。これはこれで絶対値の計算処理にひと手間かかりますが・・・
入試本番にこのレベルの計算を正確にこなせるかどうか,は難しいところですが,自宅での勉強であればこのレベルはこなせるようにしておく必要があるでしょう。根気強さも必要です。

#5

おそらく絶対不等式には2次関数を学習した段階で出会っているでしょう。記事にもあるように最大・最小問題に帰着させて解いてあげる問題になります。本問では$${t}$$に$${-1\le t\le1}$$という範囲があるため,判別式を使わなかったと思いますが,$${t}$$に範囲がなくても判別式を使う解法は嫌いです(笑)

「判別式」とは方程式に係る用語であり,グラフを考えて解く問題に使用する場合,そこには思考の飛躍があります。それを理解した上で使用するのであれば便利ですが,なんとはなしに使うくせがついてしまうと本質が曖昧になるので気を付けましょう。方程式における「判別式」に対応するグラフにおける用語は「頂点の$${y}$$座標」です。

判別式が使えれば平方完成をして頂点の$${y}$$座標を求める手間が減りますが,それだけ,です。判別式を神聖化しすぎないようにしましょうね~。

まとめ

記事にしたかったのは,こういう愚痴みたいな内容ですが,伏線がないとなかなか伝わらない気がしているので,#1~#5と事前に問題をアップしてみました。この記事を読んでからでも問題を解いてもらえたら,本質的な部分が多少なりとは伝わるのかなと思っています。

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