BAG WORK「私家版・ユダヤ文化論/内田樹さん」~イノベーションと恐怖心~
こんにちは。
一般社団法人REIONEの理事、また味の素㈱で知財戦略策定を行っています、鳥居と申します。
私は、多様な人同士がかかわる機会(イベント、ワークショップなど)の企画設計が大好きでして、社内外で自身のプログラム創りや誰かのワークショップの設計支援について、ほぼ毎日創作しています。
そんな私ですので、Noteでは、ワークショッププロデュース活動を中心に、得られた知見や感じたことをお伝えしていきたいと思います。
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本日は「Book Art Gallery WORK」です。
「Book Art Gallery」とは
● 本を読む
● 「文中の言葉を9つ以下」「〇△▢の図形」を使って表現してみる
● 出てきたものを展示して画廊のように眺めてみる、自由に味わう
というコミュニケーション手段であります。
本を読んで解釈した構造をなるべくシャープに描いているので、かなり濃い思考情報ですので、皆さんの思考や発想のヒントになればうれしいです。
今回読んだ本は、内田樹さん著の「私家版・ユダヤ文化論」です。
2006年7月20日の著作でして
どんなことを描いているか解釈をざざっと並べると
●なぜ、「ユダヤ人」を排斥する心理が働くのか?
●なぜ、「ユダヤ人」という区分が生まれるのか?
●なぜ、「ユダヤ人」はイノベーティブなのか?
を「構造的に」説明してくれている本です。
それでは参りましょう!
言葉の文脈をお伝えします。
①未知性への恐怖
人は誰しも未知なるものに恐怖心を抱きやすい
②「私ならざるもの」の創造的分節
恐怖を感じるものを分けて、名前を付ける
③「何ものであるか」の覚知
「私ならざるもの」に触れることで、「私らしさ」を実感できる
④組織化
「私らしさ」を実感した人たちが、まとまる
⑤政治的に正しい本体
恐怖心のある組織化した人たちが「本流である」と政治的に主張する
⑥遅れによる有責性
「持っていない」からこそ新しい役割を担うべき、という責任感がある
⑦イノベーション
その新しい役割を担うべき責任性がイノベーションを生み出す
⑧偽りの病巣
「政治的本体」からは「偽物」で本体を脅かす「悪者」と位置付けられる
⑨自己超克の原動力
「本体」は「悪者」を倒すためにとてつもなく原動力が働く
■ 創って一言二言
「イノベーションと恐怖心」
イノベーションの対極にあるのは恐怖心であり、その点への注意を払うことで些か進めやすくなるのでしょう。また、組織化のために恐怖心を煽る、すなわち誰かを悪とする、という構図はいやな気持がする一方で、無意識的には誰しも取り得る手段だとも思います。
変化の激しい世の中で、身の回りの環境を整理する良書でした。
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