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ひきこもりニートだった僕が思う、学校で育てたい力

夢中をシゴトにする学校をつくる話、第2話

「自分で考え、行動し、価値を生む」
これができれば、まず仕事に困ることはない。

その上で、価値を生むものが自分の「夢中」であれば、これ以上幸せな働き方、生き方はないよね、という考えから生まれた構想です。

事の発端は「言われたことをやるだけ」「与えられた答えや方程式を暗記して答えるだけ」という教育では、AI に取って代わられる人材しか育たないし、何よりそんな人生楽しくないよね?という、僕の不登校や教師時代の経験による。

とはいえ、夢(愚痴)だけ掲げていても仕方ない。

自分で考え、行動するために必要な条件とは、なんだろう?

自立に必要な力

「自分で考え、行動する」ということは、自立しているということだ。

では、その自立に必要な力とは?

赤ちゃんを考えるとわかりやすい。
最初は何から何まで、親頼みだ。
そこから徐々にいろんなことが自分でできるようになっていく。

最初は、自分が生きるための食事、すなわちおっぱいを飲むことさえ上手にできない。排泄も垂れ流し。

そこから一つずつできることが増えていく過程に経験するのは、やはり「失敗」だと思う。

「うまくいかないっ!!!」
赤ちゃんの中でこれを何度も経験しながら、できるようになっていく。

仮に言葉で説明されて理解できたとしても、それを実際にできるようになるまでには距離がある。

自分で経験し、失敗し、自分の中でコツを掴んでいくことで、できるようになっていく。(自己啓発で頭で燃えても、行動しないと何も変わらないのと同じだ、しかも簡単に忘れていく)

だからまず一つ目の条件は、「失敗できること」

失敗できる環境があり、本人の失敗(挑戦)できる心意気が育つことである。

もし幼少期から「何やってんの!」「またそんなことやって!」と失敗を責められていると、「失敗力」はかなり衰えてしまっているだろう。

それでは挑戦が難しくなり、成長のチャンスを逃してしまう。

このマインドを解放するには「失敗しても大丈夫だよ」という「心理的安全性」がとーーーーっても大事ですね。

理想の学校の条件1 失敗できる
必要なもの 心理的安全性

それで言うと、ネット上(特にTwitter・2ちゃんねる上)の「叩く・批判する」環境が最悪であることがわかる。
あの環境で成長できるのは、よっぽどマインドが強い強者だけだ。

「失敗力」を鍛える段階では、Twitter・2ちゃんねる禁止!笑

失敗の次に必要なもの

さて、失敗ができるようになったとて、それを繰り返していては、何も成長にならない。

失敗したら次に必要なのは、それをよりよくする「工夫力」だ。

僕は「改善力」とは呼ばない。
なぜなら「改善」という言葉は「良く改める」という意味で、「良い・悪い」の一本軸を一方通行で進んでいくイメージがあるからだ。

失敗をカバーする道は、必ずしも一本道ではない。
いろんな形のカバーがある。

たとえば遅刻を失敗とするなら、遅刻しない工夫も一つかもしれないが、遅刻しても迷惑をかけない工夫とか、遅刻しても許されちゃう工夫とか、いろんな工夫が考えられる。そしてすべてが必ずしも「改善」ではない。

ということで、失敗したら、それをカバーしたり、失敗しないようにする「工夫力が育つ」が第2の条件。

「工夫力」には、つまらない掃除を楽しくする工夫とか、習慣化が苦手な人がやる気に頼らずシステムで解決する工夫とか、「ー→0」に加えて「0→+」の意味も含まれる。

「工夫力」が育てば、失敗から学び成長するだけでなく、人生を楽しく生きることができるようになる。

もちろんゼロベースで工夫してみるのもいいが、先人のたくさんの工夫を見てヒントをもらうことも、「工夫力」を育てるだろう。

理想の学校の条件2 工夫力が育つ
必要なもの 工夫の例をたくさん見ること

失敗、工夫、そして無限拡張能力

失敗と工夫を繰り返すことで、人は確実に成長していく。
赤ちゃんがそうであるように、一人の人間としてできることがどんどん増えていく。

しかし、そこには限界がある。
それは、一人でやることの限界だ。

自分一人でできることには限界があり、その限界を超えるにはやはり、人の協力を得ることが必要になる。

そこで必要なのが「コミュニケーション力」である。
チームの力を借りるという意味では「コミュニティ力」と言ってもいいかもしれない。

併せて「コミュ力」とする。

この「コミュ力」があれば、一人では成し得ないことができるようになる。
すなわち、能力の無限拡張ができるのだ。

それこそ会社を始め、大きなプロジェクトを動かすには様々なプロフェッショナルの力が必要になる。

赤ちゃんも、成長の中で人とぶつかり、コミュニケーションを覚え、人と協力することを学ぶ。

理想の学校の条件3 コミュ力がつく
必要なもの 失敗力と工夫力を持つコミュニティ

リーダーに必要なもう1つの力

ここまでで、自立に必要な力として「失敗力」「工夫力」「コミュ力」を挙げた。(必要なものは「心理的安全性」「工夫の先例」「コミュニティ」)

この3つによって、自分で挑戦し、成長し、仲間を募ってプロジェクトを進めることができるようになるはず。

ただし、本当に新しいものに挑戦するリーダーになる上では、もう1つ大切な能力があると思っている。

それは「問いを問う力」であり、それはすなわち「問題をつくる力」だ。

「すでにある問い(課題)が本当に正しいのか?」

それを疑うことで、初めて真に重要な問いが立てられる。

「難題を60分で解決しろ」と言われた場合のアインシュタインの60分の使い方への回答は、以下だと言われている。

I would spend 55 minutes thinking about formulating the problem and give five minutes trying to solve it.

「55分は問題を定義することに使い、解決に5分を費やす」という。

それほど「問い」が重要だということだ。

僕らは学校教育で、与えられた問題を解く能力ばかり鍛えられる。

しかし、進む方向を決めるリーダーは、その問題自体をつくれなければならない。

間違った問題を設定していては、チーム全体が間違った方向に進んでしまうからだ。

これからの時代は、その問題がワクワクすればするほど、人を巻き込み、推進力を持つのではないかなと僕は思う。

理想のリーダーの条件 問題をつくる力がある
必要なもの 常に問う練習

理想の学校で育てる「3+1の力」

  1. 失敗力

  2. 工夫力

  3. コミュ力

+問題をつくる(問いを問う)力

これらが「自分で考え行動し、価値を生む人」になる上で、僕が必要だと考える力だ。

今までの学校は、これらを育てる教育ではない。だから、つくる必要がある。

もちろん、知識も重要であるし、正解があることに答えられる能力も必要だが、それらの重要度は下がっている。

今を生きる僕らは、その先へ行きたい。

知識だけでマウントを取り、勝ち抜けする時代は終わりだ。そんなゲームは AI にやらせておけばいい。

僕らはもっとクリエイティブで、楽しい世界をつくりにいこうじゃないか。

「知識はどう身につけるか」は、また「理想の学校の中身」として書く。今までの学校でやっている非効率なこと…、ひっくり返しませんか?

夢中をシゴトにする学校をつくる話、つづく。

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