カズオ・イシグロ、羊文学、ヒグチアイなど
遍 歴
カズオ・イシグロ、羊文学、ヒグチアイなど
2023年11月19日(日曜日) 晴れ☀ 休み
イスラエル軍のガザ地区への攻撃の停止を心より祈ります。
本日休み。
先月の終わりぐらいから、SGで妙なPJを任されて、なおかつ我が意に染まず苦しい局面になって来た。そもそも時間がないのに、更に謎のSGが増えて困る。
SGが間に合わないので、出社時間も大体2時間ぐらい早く行くが、全くどうにもこうにもだ。
そのためか、疲労が蓄積して、休みはとにかく眠い。とりあえず朝起きるのだが、椅子に座ると意識が跳ぶという有様だ。
そんな訳で、今日も、夕方近くになって、やっとのことで、調子が出て来たようだ。なんとかしなければ。時間の浪費だ。
現在の状況。
① 「トルーマン・カポーティ――叶えられなかった祈り」……中断中、早期の再開を期す。
② 『恋するアダム』感想……途中→挫折か?
③ 『ダブリナーズ』「イーヴリン」感想……先日アップした。
④ 『クララとお日さま』感想……先日アップした。
⑤ 『遠い山なみの光』感想……未着手
⑥ 『浮世の画家』……未着手
⑦ 『日の名残り』……未着手
⑧ 『わたしたちが孤児だったころ』……読書中。
という訳で、カズオ・イシグロ論「過渡期の人間」だが、なかなか進まない。正直、最初の2作については、何が言いたいのか、いささか分かりかねるところもあった。そもそも、よくイギリスの読書界で評価されたものだと思う。3作目になって、やっと、何となく言いたいことと小説の面白さが混然一体となって現れ、5作目では俄然面白くなってきたところだ。4作目は未入手(元家にはあるが)。
それにしても、小説の構成や文体や題材については手を変え品を変えといった塩梅だが、テーマとしてイシグロが追及しようとしていることは一貫していると言ってよい。まさにそれこそ「過渡期における人間」の価値や生き方の問題であろう。そこには価値の分裂があり、そこから人格の分裂や、人間関係における分裂や、ひいては世代の分裂、民族の分裂、文化・文明の分裂まで派生することになる。
それを止揚、と言ってよいのか、あるいは切断とでも言うべき人間像こそ、現代の「白痴」=「おばかさん」であるところの、アンドロイド・クララなのだと思う。これについて別稿で触れた。
いずれにしても、無い時間をなんとか搔き集めて、なんとかまとめたいものである。幸いなことにTK時間が比較的長いので(往復で3時間半から4時間)、読書の時間を確保できる。寝ないように頑張ろう。
ところで、話は変わるが、寝る前や、家事の時にYouTubeで音楽を聴く。便利な世の中になったものだ。
最近のベスト・ヒットUSAは以下の通り。
① 川崎鷹也・歌唱による、大瀧詠一・松本隆「君は天然色」……川崎の、意外に枯れた味わいが原曲の魅力を引き出している。
② 中原めいこ「君たちキウィ・パパイヤ・マンゴーだね」……往年のヒット曲で、無論リアルタイムで知ってはいたが、ブラス・セッションを活かした編曲もさるものながら、意味不明な歌詞と共に中原の曲が素晴らしい。他に替え難い魅力である。
③ 羊文学「more than words」、「光るとき」……前者は連続アニメイション『呪術廻戦』のエンディングテーマ。後者もやはり、連続アニメイション『平家物語』のテーマ曲。前者で注目したが、個人的には後者「光るとき」の歌詞と曲想に心惹かれた。
「光るとき」
あの花が咲いたのは、そこに種が落ちたからで
いつかまた枯れた後で種になって続いてく
君たちの足跡は、進むたび変わってゆくのに
永遠に見えるものに苦しんでばかりだね
荒野を駆ける この両足で
ゴーイング ゴーイング それだけなんだ
明日へ旅立つ準備はいいかい
そこで戸惑う でも運命が
コーリング コーリング 呼んでいる
ならば、全てを生きてやれ
何回だって言うよ、世界は美しいよ
君がそれを諦めないからだよ
最終回のストーリーは初めから決まっていたとしても
今だけはここにあるよ 君のまま光ってゆけよ
あの花が落ちるとき、その役目を知らなくても
側にいた人はきっと分かっているはずだから
海風を切る 胸いっぱいに
ゴーイング ゴーイング 息をするんだ
今日を旅立つ準備はいいかい
ときに戸惑う 繰り返すんだ
コーリング コーリング 聞こえてる
ならば、全てを生きてやる
何回だって言うよ、世界は美しいよ
君がそれを諦めないからだよ
混沌の時代に、泥だらけの君のままで輝きを見つめていて
悲しみに向かう夜も、揺るがずに光っていてよ
いつか巡ってまた会おうよ
最終回のその後も
誰かが君と生きた記憶を語り継ぐでしょう
いつか笑ってまた会おうよ
永遠なんてないとしたら
この最悪な時代もきっと続かないでしょう
君たちはありあまる奇跡を
駆け抜けて今をゆく
https://lyricstranslate.com
羊文学、今後、大注目のユニットである。
④ cinemastaff「Name of Love」……連続アニメイション『進撃の巨人』の、いつかのシーズンのエンディング・テーマ。バックに流れていた映像が訓練兵時代のエレンたちで、まさに青春ドラマのテーマに相応しい。いい歌だ😢。
さよなら世界
並ぶ影 伸びて交わらない
願い 光
まだ知らない景色 探していたんだ
ただ1つ約束交わそう
僕らだけの名前を呼びあって
僕らだけの喜び分かちあった
僕らだけの言葉で確かめて
僕らだけの痛みを抱きしめた
この世界のどこか 未来で会えるなら
忘れないでいて 僕のこと 本当のこと
おやすみ世界
僕ら以外誰も知らなくていい
時よ止まれ
冷たくなった手を握り返した
終わらない夢 青い影
晴れた日には小さな旅をして
雨の日には傘の中寄り添った
零れ落ちた泪は掬えばいい
傷だらけのままで歩いていく
胸の中にある僕らの誓いよ
色褪せぬように
風の声 この地図の向こう
僕らだけの名前を呼びあって
僕らだけの喜び分かちあった
僕らだけの言葉で確かめて
僕らだけの痛みを抱きしめた
始まりの鐘
僕らを朝がもう迎えに来る
In the truth name of love
怖くない 行ける
この世界のどこか 未来で会えるなら
少しだって忘れないでいて
胸の中の未来 僕らだけの誓い
忘れないでいて
僕のこと 本当のこと
⑤ ヒグチアイ「いってらっしゃい」……連続アニメイション『進撃の巨人』のfinal season 完結編・各話版のエンディング・テーマ。これは涙なくして聞くことができない。前作「悪魔の子」よりも素晴らしいかも知れない。
ずっと探してた 捧げた心臓の在処
本当の想いを教えて 夢物語でいいから
最後になにがしたい? どこに行きたい?
わたしはね 帰りたいよ
一緒の家に帰ろうよ
もしも明日がくるのなら
あなたと花を育てたい
もしも明日がくるのなら
あなたと愛を語りたい
走って 笑って 転んで
迷って 庇って 抱いて
また会えるよね おやすみ
ずっと気付いてた 強がりだらけのあなたが
たどり着いた答えの先に 大人になっていたこと
掴んだ手を振り払って 強さと孤独を手に取った
大きく羽ばたき空の向こう やっと今手が届いた
わたしの胸に耳を当てて あなたはずっとここにいる
ほらね 鼓動が聞こえる
もしも明日がくるのなら
あなたと花を育てたい
もしも明日がくるのなら
あなたと愛を語りたい
走って 笑って 転んで
迷って 庇って 抱いて
また会えるよね おやすみ
ずっと探してた 捧げた心臓の在処
こんなところにあったんだ あなたの心臓のそばに
『進撃の巨人』についてはいつか、どこかで論じなければならないが、いつになることやら。
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