虎馬鹿子
ノンフィクション寄り
マジ目です
フィクション寄り
りりかるさんが処女作「うたかたたのキス」を朗読して下さいました。 うれし恥ずかし(濡れ場とか喘ぎ声とかあるんだもの。書いたの誰)最後はうるうるしちゃました(∩´∀`∩)♡
三回連載予定です。4月のお話なので、ゴールデンウィークが終わるまでには仕上げたいです。
骨は折れて長くなる。 そうやって、きっと、長く、長くなってしまった、私の足指。足の親指よりずっと、ずっと長い、足の人差し指。 ♢ 「ここらへんの木はさ、みんな太いよね」 「そう?」 「うん。おれんちなんか、埋立地にあるじゃない? まわりほっそい木しかないよ、ほんとに」 駅前ロータリーに、数本の松の木が立つ中洲がある。直輝が見入るそれを、私も見た。 松は二階建ての駅舎ほどに高く、枝を張っている。でも、太いのか。松が? 足の人差し指が痛い。 「こっち側に住んでると、よくわから
ご無沙汰しております。元気です。ワールドトリガー、79話分無料で読めます。とってもいいところで中断し、続きは購入になりますが。期間は28日まで。アニメで観るのも盛り上がること請け合いです。 https://shonenjumpplus.com/episode/10833519556325021821
呼ばれたので出かけた。夜になお目を忍ぶ金木犀が、なお香る。 徒歩七八分いった先を曲がり、なにくわぬ顔をしてアパートに入りこむ。彼の部屋の鍵は開き、明かりも落としてあるのはともかく、裸で待っているのはどうかと思うがかわいい。 服も下着もろくに見られず自ら脱ぎ捨てて、口を塞がれながら、苦しいほど早急にからだを合わせる。 かえり道も金木犀がまた香る。近ごろ、汗ばむと焼き菓子めいた匂いが立つ。不思議な甘さは肌にとどまり、金木犀と似合っていっぱいのしあわせに包まれた。このを交叉
それはいつの汗みずく あれはあの日の汗みずく どんぶらこ どんぶらこと 流れるまいとふんばんれば 横からもがれ身を割かれ 涙のしずく汗みずく 魔ものがむしゃぶる汁しずく
闇にまかり出てとどまれず東へ、東へと足は歩いた。黎明に一人きり、透きとおる青みに包まれる。白い星をみた。 散歩のとき、花の枯れた姿も美しいとよく思う。しかし花瓶に挿した切り花は枯れずに腐る。いっそ盛りを見たらもう水も与えず、きれいに枯らしてしまおうか。 いや、そこまで求めるか。ずっと美しくなければ許せないか。 そんなことはない。たとえ腐ろうとも見切れず、引きずる思いを知られた気がした。家に飾った芍薬は、首からくずれ落ちて。 夜は閉じ、朝は薔薇色に明けてゆく。
白虎麗子は朝から遅刻しない。なぜなら、朝から登校しない。 白虎家の朝は六時半、魚焼き専用グリルの余熱で始まる。十分後、青魚または干物を放り入れ、焼き開始。まもなくじうと脂が落ちて、煙が上がる。キッチン東の窓より差しこむ陽光のきらめきを割きながら、煙は白濃く不敵に浮かび、揺らぐ。と、眺める余裕は麗子にない。つまりは、匂う。乙女が朝から魚香を焚き染めるなどありえない。ついでに言うが、換気でごまかせるほど魚の煙は甘くない。しかし朝から焼き魚は麗子の祖父の趣味である。他人の趣味の
即、肌、ではなくどうか薄絹を一枚、へだててくださいと、願いは聞かれず通じずに、私は息をつめ、愛撫に堪えます。みるみるうちに肌も胸も冷えきって、びくり、びくりと、身ぶるいするたび小さく白く凍りつくのに、あなたはそんなに汗ばんで、私は知らずに私の中はあたたかく血は通い、不思議と今も生きているのですね。 でもいつか、この身のしんからすっかりと、青ざめた魚のような女となって海より来たと思い出し、海へと還って行くのでしょう。 (了)
今日あいつに似たやつを見かけた。 あっちもおれに興味があったみたいだ。 そう、男が女に話すのは、もう、何度目か。 男は猫をなくしている。 女には、なついてくれた、はじめての猫だった。 一 女は友人に誘われて、男の実家にある男の部屋を訪れた。 三方に窓が開き、日なたと、趣味のこまごまとにあふれていた。 にゃあと男の飼い猫がやってきて、客人たちの足元を、くるり、くるりと一周ずつした。 終えると、CDが積まれた棚の上へと飛び乗って、見下ろした。 まあたらしい座布団が一つ、
いそがい:「出ませんでしたねっ」 たいたん:「いそがいさんは、お若くていらっしゃる!」 ぱひゅん 【ちゃんちゃん】 ハゲのタイタンさんご企画の夏祭り『タイタン杯#3行完結選手権』に、遅れて!のうのうと!(すみません)出場しました😊 3行のうち2行はタイタンさんの持ちネタです😆 タイタンにゃんは、泣けるお話も書けるんや〜(ノД`)シクシク gifの原画のイラストは、南極在住アイドル、ぺんぎんさん作です💙 きゅん💙とする詩や写真やイラストに加えて、コメント欄も大人気
と、ふと思いつきググったら、西洋で悪魔は木の股から生まれると。ああ、悪魔じゃないけどお母さん、おふとんの妖精だったと息子十六歳の前でつらつらつぶやき、ウザイふざけるなと返ってくるとたーのしーのはウザイ母親に違いないけれど、ようやっと人並みのミーハーで、木の股から生まれたっぽくはないと思うの。 (オシマイ) 下に貼り付けの続編でございました。 木の股〜って、どんな表現やと思いました。面白いけど。
真珠 山田詠美がファッション誌で「いい女」を指南する書き物をしていた頃、私は怠惰な大学生だった。中退してからも相変わらずふらふらしていたが、父が勤め先を持ってきたので大人しく従った。社会人になったお祝いに、ちゃんとした本真珠の三点セットをプレゼントしてあげると母が言った。そちらは全力で断った。貴い御方じゃあるまいし。似合いもしなければ必要もない本物を首からぶら下げるのは、唾棄すべきセンスと信じていた。ちゃんとした場へは着物で出かけ、指輪もしなかった。 真珠は嫌いではなく
さて文教のうんぬんなる看板が立つこのあたり、旧帝大の国立大学とその附属小中幼稚園をはじめとし、県下で二位の県立高校、同じく四位の市立高校は自由な校風がウリらしく、工業高校は朝昼夜の三部制で時流らしく、歴史ある文系二流私大と附属高校がそれぞれ二校の計四校、新旧専門学校が三校とあり、ためしにと、あげていくのも疲れる。 一人娘が九歳になるが、さほど教育に興味を持てない俺でも分かる学生街に、俺たち家族の住む小さな家がある。実に小綺麗な、建売りだ。 そして公務員住宅があり、大学や
次記事にて中年男性の一人称による『うどん小説』をアップの予定です。 が、この主人公、私のような優しくて上品でピュアな奥さまは絶対言わないようなことを平気で言うのです😱 なので、私よりも優しくて上品でピュアな方は閲覧注意というか、どうか無理して読まないでね💖絶対💖きゃうん💖
冗長な前書き むか~しむかしと云っても、たぶんミクシィの隆盛が落ち着きをみた頃くらいのむかしのこと、ってたぶんっていえ私、ミクシィはアカウントを作っておしまい、ヤフーブログの更新は二年ほどかつ内容繋がりの数深さから見てアクティブユーザー未満のままnoteに踏み入りようやくネットとかSNSとかこんなんなのねとちょっと知った気になった今思い返してみても、惜しみもなければ気負いもなく智慧をぽんと明け渡したブログがごさいました。 管理人はクリスチャンで神学の学徒とのこと、お名前所
【ごあいさつ】書きかけの数記事を仕上げアップしたのち、前記事『積もり散る』を最後に更新を停止するつもりでしたが、やっぱり続けることにしました。もしよろしければ今後もよろしくお願い致します。ちょおっとご遠慮されたい場合もあるかと思いますが、空気を読みたいと存じますm(__)m
この世が塵の濃淡でできているのなら、塵を知ればこの世を知る。 なんて、マジで思うだけでは飽き足らず、ガチで行動してしまう大馬鹿野郎でいっぱいの、二流の物理学科に籍を置いていた。 研究をできるような能はないと、分かっている。ここで修め、ここを卒業しても、 潰しが利かないと、分かっている。それでもいい。一生のうちこの四年間だけでも精一杯、物理を勉強したい。 その気持ちは私にも分かった。物理は分からなかった。 あれはあれで、たいそう波漫的だった。 と思い出す私はもう、どうしてあ