2018年春期アニメ感想 まとめ

 えーっと、あれだ。
 『ゴールデンカムイ』見たかったなぁ……。私の住んでいる地域では放送がなかったんだ。いつまでアニメは地域格差に捕らわれるんだろうなぁ……と見れなかった地方民のひがみ。
 『ひそねとまそたん』『銀河英雄伝説』はNetflixで、『あまんちゅ』『ダーリン・イン・ザ・フランキス』はニコニコ動画で見ていた。どういうわけか、私の地域でのアニメ放送の本数が減ってきている。だんだんテレビよりもネット視聴が多くなりかけている。
(『銀河英雄伝説』はテレビ放送あったけれども、Netflixのほうが画質がいいし、字幕も付いているのでNetflix視聴のほうを選んだ)
 と、書きすぎると地域バレするのか……。気をつけよう。
 ニコニコ動画はすべての深夜アニメを配信したい……と前の「ニコニコ動画改善報告会」で言っていた。それがいつ頃実現するのかわからないが――来期はまだ実現していないようだ――、期待したい(アニメ配信はHD画質に対応するようだしね)。
 テレビは地域格差があるし、時々録画失敗することがあるし、Netflixとかになるとテレビより画質がいいしさらに字幕付き。テレビは本当に“いらない子”になりつつある。いまテレビを点ける機会はゲームをするときか、レコーダーに録画したアニメを見るときかで、オンエア中の番組を見ることがほとんどない。いや“ほとんど”じゃなくて、もうないか。アニメが全部丸ごとネットで配信するようになったら、テレビはもういらなくなる。
 ネット……特にNetflix配信とかだといきなり世界に対してビジネスができるし。もうそろそろ、「テレビで枠取るのやめようか」みたいな話が出るんじゃないかな……?
(今のところ、ほとんどのアニメがテレビ放送の数日後にネット配信……というやり方を取っている。そういう形態を続けるってことは、今のところテレビ放送のほうが視聴者数が多い、ということなのだろう)

 ちょっと余談。
 『ヲタクに恋は難しい』という作品。あらすじを読んだが、これはどうなんだろうね。あらすじからして疑問があったから見なかったけど。
 BLが好きな女の子が恋をして、それをバレないように奮闘する……という話だけども、これ「オタク=変な性癖を持っている」というカテゴライズしていないか? それは「変な性癖を持っている人」であって、「オタク」というカテゴライズの中で話を作るのは間違っているような気がする。
 「オタク」という言葉は「犯罪者」の代名詞として拡散され、今でも(今や決して多数派ではない)メインカルチャー側にいる人はこの文脈で「オタク」という言葉を使いたがる。「オタク」と「犯罪者」は大多数の人にとって結びつけやすいイメージだ。
 この辺り話、私の本『ProjectMOE1・2』のおまけ漫画にがっつり書いたから、さあ読め! ……どーせ誰も読まないんだろうけども。読まないとここに書いてある文脈がすべてわからないと思うが、もうわからなくてもいいや。
→AmazonKindle:ProjectMOE2 おまけ漫画を読むべし
 今では「オタク」……要するに私たちのような人の役割は「文化の語り手」になることだ。「アニメ」1つとってもこの文化を読み解こうと思ったらその周囲の文化を深く読み解かなければならない。「アニメ」は「アニメ界隈」「アニメ業界」だけで孤立した文化……と思っている人がいるかも知れないが、そんなわけはない。絵画の歴史、映画の歴史、音楽の歴史、キャラクターの歴史……それをずっと追いかけて、さらに現代という時代も紐解かねば「たかがアニメ」であっても輪郭すら見えてこない(まさかアニメしか見ない「アニメ好き」なんていないとは思う)。
 しかし『ヲタクに恋は難しい』という作品はあらすじを読んでも、近視眼的な“現代”という時代の文脈でしか物語が作られていないし、この文脈に捕らわれただけの作品としか読むことができない。要するに、この作品がアニメ史においてどんな価値観を持つか、という提唱が見えてこない。そういうのはダメ作品だ。消費されるだけの作品を書いてはいけない。
 「オタク」をテーマにするなら、性癖に結びつける話は論外だし、ステルスするのもどうかなとは思うし、むしろ積極的に語る作品にすべきじゃないかな……。
 まあ『ヲタクに恋は難しい』見てないんだけどな。

 と、書くのはそういう作品の構想をちょっと前から始めているからなんだけど。
 アイデアの量に対して作品を書く速度がうんざりするほど遅いから、いつ書き始められるかわからない(ああ、憧れの分業をやりたい)。とにかくも、絵描き引退後にいろいろ動き出す予定です。

 さて、話は元に戻って今期視聴アニメ。
 うーん……とりあえずこれとこれを見ようかなといつものようにテキトーに選んで見始めたのだが、今期はほとんどハズレだったというか。いつもはこの中に飛び抜けて素晴らしい作品が1本2本混じってたりするのだが、今期はどういうわけか「おいおい」と呆れる作品ばかりだった……。実はここに挙げなかったけれども、あまりにもあんまりだったので視聴を打ち切った数本がさらにあった。(あと視聴するつもりが放送がなくて……というパターンも)
 という話も普段はしないんだけどね。ネガティブな話を書いても仕方ない……みたいに思ってたから。しかし今期はオブラートに包むというか絹でグルグル巻きにしても「おい!」と言いたくなる作品ばかりだった。オブラートに包みきれねぇ。
 今期は運がなかったんだろうね。というか、作り手側に何かあったのかな……と不安に感じた。例えば『多田くんは恋をしない』のあまりにもいい加減な脚本の作り。脚本の人は新人だったのかな……(調べてみたけど新人じゃないな)。7話はひどすぎて擁護できない。
 クオリティをキープできない何かしらの問題が起きているんだろうか。クオリティというのは、もちろん作画に限定しただけの話じゃないよ。それとも単に私が見た作品がことごとくつまらなかったというだけの話なのか、よくわからない。今回取り上げた数本以外は見ていないわけだし。
 なんだったんだろう?

 まあそういうこともあるさ。
 夏から始まるアニメに期待しよう。

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