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7月19日 イージーモードの人

ファミ通COM:本田翼が開発中のゲームはモバイル向けの非対称マルチ。日本マイクロソフトに開発サポートの狙いを聞く

 ……有名人はいいよね。「やりたい」と言えばそれだけで周りがわーっと動いてくれて何の苦労もなく“次”の挑戦ができる。
 この人が何をやっていた人なのかいまだに知らないのだが(スポーツ選手?)、一度成功するとこんなイージーモードの人生が待っている。羨ましい限りだ。

 私の場合は、誰も話を聞いてくれないし、誰も助けてくれないから、お金を作るところから一人でコツコツと始めなければならない。お金を作って技術をいちから全部学んで、もちろん全部一人でやらなくてはならないから、ちょっとした構想でも数年単位の作業になる。(本当は1つの作品あたり半年から1年ほどで仕上げたい……といつも思っている)
 お金のない私は現在、1年半にわたり活動停止中。
 この時間がとにかくも最悪。毎日鬱に滑り落ちそうになる。「なにやってるんだろう、私?」と数時間に一度は考えてしまう。
 去年はパソコンを失ってしまったから、取り戻すだけでも8ヶ月も掛かった。そのほかの機材も全て買い直しだから、今でもそのために働いている。

 何かを作るにしても、全部一人で、すべて独学だから、手が回らないところは雑にならざるを得ないし、技術面でも付け焼き刃感がどうしても出るから素人っぽさが前面に出てしまう。それが結果的に評価にも響いてしまう。
 私は2018年まで数年かけて漫画の構想を立てて制作していたのだが、結局のところ、ストーリー全体の2%くらいしか漫画にできず(完成したのは400ページほど)、資金も意欲も底をつきて終わってしまった。まだ始まってすらいなかったのに……。第6話まで漫画を描いたのだが、あそこまでの内容は本来、1~2ヶ月で制作する予定だった。それが4年。全部一人だから、こんなふうに思うように制作を進められず、挫折することになる。

 ところが人生イージーモードに入った人は、「やりたい」と言えばプロが動いてくれて、一流の人に支援してもらえて、プロの技術も使い放題。お金の苦労もしなくてもいい。羨ましい限りだ。羨ましいというか妬ましい。妬ましいというか、もはや憎たらしい。
 大抵のクリエイターがお金と人材に苦労しているというのに。

 ……ああ、これが格差社会ってやつか。

 本田翼って人が何をやっていた人か知らないんだけどね。興味もないや。調べる気にもならない。

 私の人生はエクストラハードモードなので、誰も話を聞いてくれない、誰も助けてくれない、お金を集めるところから全部一人。一人きりで何もかもやらなくてはならない。全部全部一人だ。いつになったら、人生の難易度は優しくなってくれるのだろう? ……現実の世界には難易度調整なんてものはない。


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