3月23日 片渕須直最新映画制作スタート!

片渕須直監督新作 紹介映像第一弾 2022年3月22日

 片渕須直監督最新作……の、制作がスタートしましたよ、というお知らせだ。よくよく見ると、タイトルの発表もまだない。じゃあ、完成まであと2~3年くらいかかるかな。
 次回作として「平安時代」をテーマにした何かを制作する……という話は『この世界の片隅に』に関するドキュメンタリーにも出ていたので、あの作品の構想が固まり、資金集めやスタッフの招集も完了した、というところで正式な発表となったのでしょう。
 舞台は平安時代の朝廷、その中の女性文化が描かれるのようだ。「清少納言」や「枕草子」が予告編の中に出てきているが、名前を出していて本編に出てこないってことはないので、何かしら物語に関わるのかな?

 スタッフは、まず監督が片渕須直。ご存じ『この世界の片隅』で知られる「超理論派監督」。
 監督補の浦谷千恵はその奥さんで、『この世界の片隅に』でも監督補を務める。公私ともに夫を支える女性。
 作画監督安藤雅司はジブリ出身の実力派アニメーター。『もののけ姫』『千と千尋の神隠し』『君の名は。』で作画監督を務め、最近では『鹿の王』で監督も務める。我が国を代表する最強アニメーターの1人。
 美術監督の水谷利春は経歴が長いがなぜかWikipediaが作られてないクリエイター。かつては『AKIRA』で美術監督、『カリオストロの城』でも美術を務め、最近でも『リトルバスターズ』『劇場エデン』『ゴルゴ13』などで美術監督を務めている。美術業界でもレジェンド級の人。

 今のところ詳しいストーリーなどはわかってないが、平安文化を題材に持ってくるあたり、どこか高畑勲監督の後を継いでるなぁ……という感じ。でも高畑勲とは違うアプローチで、平安文化をがっちり描き込んでくれるのでしょう。高畑勲も映画監督である以前に「学者」であったけれども、片渕須直もそれに劣らないくらいの理論派。この2人の違いを比較して見るだけでも面白いかもしれない。
 ともあれ、間違いなく面白い作品になるはずなので、期待の1本だ。絶対に観たい!


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