カメラといっしょに/『大洗』編
カメラを買って二ヶ月経ちました。「高かったんだし、撮らなきゃ損」と言わんばかりに、暇さえあればカメラを持って、あちこち散策しています。
今回は、撮影した写真とあわせて、ちょっと振り返ってみたいと思います。
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最近、よく思うのは「カメラがあるだけで、散歩が楽しい」ということ。いつもの道でも「何かあるかな?」と新鮮な気持ちで歩くことができます。
「自然の美しさ」を写真に収められたら充分。でもそれが難しいわけで。そんな簡単にはいきませんよね。
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年末には、泊りがけの撮影にも挑戦しました。訪れたのは茨城県の大洗。お目当ては「日の出と鳥居」だったのですが、なんというか、大変でした。
まず大洗鹿島線で「Suica」が使えなくて戸惑う。でも駅員さんに話すと、慣れた様子で応対してもらえました。次に衝撃だったのが宿泊。思いつきの強行軍でしたから、ホテルや旅館はほぼ満室。結局、カプセルホテルに一泊したもののこれが強烈で。アニメのポスターとグッズだらけの施設でした。
そもそも大洗に着いて驚いたのは、キャラクターのパネルや、ポスターであふれていたこと。なんでも『ガールズ&パンツァー』という作品の舞台になっているそうで、町おこしに一役買っていました。
帰宅してから視聴してみると、かわいい女の子が戦車に乗っているだけ。なんてことはなく、かなり見応えのある作品でした。特に面白かったのは、本当に「大洗が舞台」になっているところ。現地で見たものと同じホテルや鳥居、道路が登場しており、不思議な感覚を味わうことができました。
そして肝心の「日の出」。前日に下見して、日の出予想時刻の1時間前に着きましたが、良さそうなスポットには「三脚の竹林」が茂っていました。仕方なく、岸壁にカメラを置いて、所在なさげにこっそり撮影。寒いやら、カメラの調整が難しいやら、トイレに行きたくなるやらでもう散々でした。
それでも「また来たい」と思えるほどに。美しく、そして、楽しかった。
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改めて「写真の楽しさ」ってなんでしょう。思いどおりに撮れたときは、楽しい。見てくれる人がいるのも嬉しいし、ありがたい。もし思いどおりに撮れなくても、もっと撮っておけばと後悔するのも、それはそれで楽しい。僕にとっては、「文章を書くこと」に似ています。
最近は、カメラを持った人がいると、見つめてしまうようになりました。でも「カメラ好きな人とつながりたいか」というと、そんなことはなくて。
僕は元々、VRゲーム内で写真を撮っていました。その中で「撮影会」に誘ってもらったこともあるのですが、あまり「楽しい」とは思えなかった。その理由は、あれこれと指図してきたり、写真の知識や機材、人脈なんかを自慢する相手に「嫌悪感」を覚えてしまったから。
「マウントの取り合い」などではなく。純粋に、写真を撮るの楽しいね。そう言って自然に、心地よく一緒に撮れる人がいたら。「つながりたい」とはじめて思えるのかもしれません。
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でも、そんな「都合のいい人」はいないということも、わかっています。カメラを始めたからと言って、自分の「本質」が変わるわけじゃないから。
だからこそ、それでも僕は。カメラといっしょに出かけたい。これからも写真を撮りたいと思っています。
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