竹から見る経済と地球環境

2020年11月22日放送の「がっちりマンデー」で人工の竹垣が紹介されていた。

放送によると日本にある竹垣の約8割は人工の竹垣が使われているそうで、天然の竹と違って変色せず腐らないというメリットがあるという。

経済的な視点で言えば、長持ちするので交換頻度が少なくすみ長期的には安価に済むということであろう。


2021年2月28日放送の「所さんの目がテン」では竹暗渠(あんきょ)と呼ばれる昔ながらの土地の排水方法が紹介されていた。

この竹を使っての暗渠方法は農学部の大学の先生も初耳という忘れられた方法。

日本ではあちこちに竹が自生し身近な存在。しかし竹林は管理をしないと竹がどんどん繁殖し竹林面積が広がっていく。竹というのは上の方に葉があり、高い位置で光を遮ってしまうため下には光が届かず、低い位置の植物は枯れてしまう。

更には根の張り方が木のまっすぐ深く根を張るというのとは違い、竹は根が浅く横に伸びるため、地盤が弱くなり土砂崩れが起きやすくなる。

昔から日本人は暮らしの中で竹を上手に活用することで竹林も管理されてきた。しかし近年では竹に変わる代用品が人工で作られ安価に大量生産できることから自然の竹を使う機会が減り、結果竹林の管理もされず荒れた山が増えてきた。


環境的な面で言えば最近の気候変動で台風の大型化や豪雨災害が増えるなか、整備されていない山が増えるということは災害リスクが高まるということである。

経済的な視点ばかりで物事を見ていると、大事な何かを失い、結果それが大きな損失に繋がるということだろう。

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