見出し画像

ChatGPTの活用は「伴走」にあった。 - 「1人のチームメンバー」として関わることで一気に視野が広がった話。

📝 PICK UP!

職種に関わらずフルリモート実施中、詳しくは下の『採用情報』からチェック✅

こんにちは。Fantiaディレクター担当の森です。
ChatGPTが登場し、業務への活用が求め始められている昨今ですが、例によって虎の穴ラボもChatGPTの業務活用を行っています。

今回は森がディレクターという役割の中でどうChatGPTを業務で活用していく中で感じた課題感と、「こういう使い方であれば汎用的に使えそうだ」という内容についてお伝えできればと思います。

あくまで個人の体験談と感想にはなりますが、これをご覧いただけている皆様の業務活用に少しでもお役立ていただけますと幸いです。

💡虎の穴ラボではOpenAI APIを導入し、エンジニアにより開発されたもの利用しています。(API経由の問い合わせであれば学習データとして使われないため)
また社内規定として顧客の個人情報や特定の個人を識別できる情報の利用は禁止としておりますのでご安心下さい。


ChatGPTを使って感じた課題感

最初は、長文の要約や疑問への回答など「確かにこれは便利だ!業務の効率化に役立つぞ!」と思いました。
だた、正直な話使い続けていく中で「痒いところまで手が届かない…」とも感じることが多かったです。
(まだまだ使い方が下手なのかもしれません。)

理由としては、

  • サービスの仕様が前提にある事象への使い方が難しい

  • 毎回質問の方法やプロンプトを考える事自体が手間、時間コストが発生

  • 杓子定規で決まったようなタスクばかりではない(むしろ同じようなタスクが無い)

あたりでしょうか。
ChatGPTの書籍もいくつか購入してみましたが、正直「ネットで分かる範囲」の事が多かったです。
(※おすすめの書籍ありましたらぜひご紹介頂けると嬉しいです…!!)

上手くいかなかった要因は「知識を問う、解決してもらう」という使い方だった(かも

思ったような結果が得られない、上手くいかない、なんだか違う、という形になってしまったケースを洗ってみたところ、そのほとんどが「何かを解決してもらいたい」「どうにかしてもらいたい」というような答えを得ようとしていたケースが多かったように思います。

要約や翻訳など既に前情報がある事への処理は上手くいきますが、自分でも答えを持っていない内容への問いに対しては『そうじゃないんだよなぁ』という事になりがちでした。

巷で発信されている「プロンプトの精度を上げよう!」「役割を持たせよう!」というような情報は確かに嘘ではないと思います。
しかしそこだけに囚われた結果、無意識のうちに「これだけ設定や聞き方を調整したんだから、理想的な回答が出てくるはず!」という変な期待感を持っていたように思います。
それもあって、書籍の内容も「言いたいことは分かるけど、使うケースは限定的だなぁ」というような受け取り方となっていました。

『ドラえも~ん!何とかしてよ~!』的な使い方は上手くいかなかったです。

ChatGPTを「便利なシステム」ではなく「チームメンバー」として向き合ってみた。

それまで森がChatGPTを使う目的は、主に成果やアウトプット目的がほとんどでした。(そして失敗することも多かった。)

そこで、何かを達成するために答えを得るような使い方をやめ、試しに「一緒に仕事を進める伴走者・チームメンバー」としてChatGPTと向き合ってみることにしました。

丁度、リモートワークで周りに人がいないため「気軽に相談できる席が隣の同じチームメンバー」として妄想し、「これってどう思う?」レベルの雑な相談から始めてみたところ、思っていた以上に壁打ちすることができました。
結果として何か解決策を求めていたわけではないのですが、相談ベースで進めていくことで、提案の糸口だったり、新しいアイディアが生まれたり、たたき台が素早く作れたりと、体感値ですが確実に業務改善になったと感じています。(定量化できたらまた記事でご紹介しますね。)

森のデスクです。『どうせなら形もこだわろう』と思い、趣味のイラストで使っているデッサン人形をモニター前に置き、「そこにメンバーとしている感」が出るようにしてみました。
(そろそろ名前を付けてあげたい)

ChatGPTと伴走したタスク例

内容がゴリゴリに社外秘となりそうなので、仮想例となってしまいますが、以下のような形で利用しました。
あくまで意見だしや調整、自分の中での認識と差異が無さそうかなどの相談に乗ってもらっています。

タスク内容と期日が決まっている業務→タスクの細分化とスケジュール作成

■ChatGPTへ相談
現在が12/1です。
スタートを12/11として、来年3月中旬には以下内容行えているとした時のスケジュールとタスクを作成できますか?

・ユーザー/クリエイター向けのアンケート実施し、問い合わせ内容からサービス利用者のデータを抽出、インサイトと根拠を基に仮説立ておよび改善提案が立案できている。
・アンケートの集計期間は1ヶ月ほどは必要。
・サービスにおける不足した分析の設計を行い、マーケティングチームやエンジニアチームと調整したうえで改善の改善計画が立案できている。

〇ChatGPT回答
12月11日〜12月24日: ユーザー/クリエイター向けアンケートの実施
・アンケート内容の策定: 12月11日~12月15日
・ユーザー/クリエイターへの配布: 12月16日~12月20日
・問い合わせ内容の収集開始: 12月16日
・回答期間の設定(12月25日〜1月24日を想定)

12月25日〜2月7日: ユーザーデータの抽出・分析設計
・アンケート回答の収集: 12月25日~1月24日
・既存ユーザーデータの抽出と分析: 1月25日~1月31日
・問い合わせ内容の分析: 1月25日~1月31日
・改善提案の初期版作成: 1月25日~2月7日

2月8日〜2月21日: 仮説立案・改善計画作成
・個別の改善提案に基づく仮説の立案: 2月8日~2月12日
・仮説をもとにした詳細な改善計画の作成: 2月8日~2月21日
・上長や関連ステークホルダーとの計画共有・調整: 2月15日~2月21日
・必要に応じて改善提案の修正: 2月15日~2月21日

2月22日〜3月15日: 分析設計の実行・提案・実装
・まだ足りない情報に対する分析設計: 2月22日~2月28日
・マーケティングチームやエンジニアチームとの連携・調整: 3月1日~3月7日
・上長への最終的な改善提案の紹介: 3月8日~3月12日

ざっくり作成した内容をブラッシュアップしてもらう

■ChatGPTへ質問
サービスを利用してくださっているクリエイターのUXを改善しようと思っていて、クリエイター向けのアンケートの項目を作っています。
他にクリエイターへ聞いた方が良い、追加した方が良い項目はありそうですか?

・活動カテゴリ(男性向け/女性向け/全年齢)
・活動ジャンル(イラスト/実写/コスプレ etc
・年齢、性別
・Fantiaの良いところ
・Fantiaのイマイチなところ、使いづらいところ

■追加質問
項目を基にGoogleformsを使ってアンケートを作成したいのだけど、それぞれに最適な計測方法を設定するとしたら何にしますか?
(自由記述、ラジオボタン、均等メモリなど)

〇ChatGPT回答
1. プロフィール情報:
- 性別: ラジオボタン(男性、女性、その他)
- 年齢: ドロップダウンメニュー(例: 10代、20代、30代...)

2. 活動カテゴリとジャンル:
- 活動カテゴリ:ラジオボタン(成人向け、一般向け、その他)
- 活動ジャンル:チェックボックス(イラスト、実写、コスプレなど、複数選択可)

3. サービスの利用に関するフィードバック:
- Fantiaの利点や特徴: 自由記述(テキスト欄)
- クリエイターとして利用する際に直面した課題や困難: 自由記述(テキスト欄)
- サービスの使い勝手や機能に関する意見や要望: 自由記述(テキスト欄)

4. 収益に関するフィードバック:
- 平均収益や成果に投資している時間や努力の量: 自由記述(テキスト欄)
- 収益への満足度や経済的な成果に関するフィードバック: ラジオボタン(満足、普通、不満)
- 収益を向上させるための具体的な要望やアイデア: 自由記述(テキスト欄)

5. サポートとコミュニティへのフィードバック:
- Fantiaからのサポートやヘルプの品質評価: ラジオボタン(良い、普通、改善が必要)
- クリエイターコミュニティへの参加度や満足度: ラジオボタン(高い、普通、低い)
- サービス内での情報共有や相互作用に関するフィードバック: 自由記述(テキスト欄)

6. 機能やツールに関するフィードバック:
- クリエイターダッシュボードの使いやすさに関する評価: ラジオボタン(使いやすい、普通、使いにくい)
- 投稿やプラン管理ツールの機能に対する意見や改善要望: 自由記述(テキスト欄)
- プライバシーやセキュリティに関連する懸念や要望: 自由記述(テキスト欄)

7. プロモーションとマーケティングに関するフィードバック:
- 自身の作品のプロモーションに使用している方法や戦略: 自由記述(テキスト欄)
- 他のクリエイターとのコラボレーション希望や意見: 自由記述(テキスト欄)
- クリエイターの作品の可視性を向上させる希望や意見: 自由記述(テキスト欄)

おわりに

今回、ChatGPTを一緒に業務を進めるチームメンバーとして向き合った際、一番利用したプロンプトをテンプレートにしてみました。
このプロンプトを前提に進めることで、業務で利用する上で比較的回答の精度は上がるでのはと思いますのでよろしければぜひ利用してみてください!

{ }部分はご自身のサービスや内容に置き換えてみてください。

ーーーーーーーーーーーーーーー
私は{サービス名}という{C2C、B2B、B2Cなど}サービス運用者です。
以下にサービスの特性をまとめますので、それを前提として相談できますか?
■サービスの特性
・{サービス利用者の特性}
・{利用者の特異点}
・{特に売り上げを上げているジャンルやコンテンツと全体割合}
・{展開しているジャンルと種別}
・{ユーザーに人気なジャンル}
・{マネタイズの方法}
・{競合となる社名とサービス名}
ーーーーーーーーーーーーーーー

<Fantiaの場合>
・利用者には「自身の作品を商品として登録したり、月額プランを作成できるクリエイター」と「クリエイターの登録した商品を買ったり月額プランに加入する消費者」の2種類が存在しています。
・クリエイターの中には自身のプラン加入者が35万人を超える人達もいます。
・(※社外秘!)
・ジャンルには大きく分けてコスプレやYoutuberといった実写ジャンルと、イラストや漫画やVTuberといった非実写ジャンルの2種類があります。
・特に男性向けの実写作品やイラスト、漫画カテゴリが人気です。
・クリエイターの売上の10%~15%を手数料という形で頂き、会社の売上としています。
・(※note上での明言は控えさせてください…!)


この記事が参加している募集

AIとやってみた