【TRY&LIFE】「厨房の食器はどこに?」

 こんにちは。note担当の佐藤です。
今回は、施設内での「TRY」&「LIFE」と題して投稿します。
「困りごとがあったけど、こんな工夫をして解決できた」ことをご紹介。
いくつかあるので、シリーズでnoteできたらと思っています。

生活の場であるユニットには、小さいことだけど見過ごせない困りごとがたくさんあります。
今回は全体会議で管理栄養士Kさんから上がった厨房とユニットの食器が混在して困っているです。
この原因はユニットケア特有の困りごとかもしれません。


ユニットケアの配膳

特別養護老人ホームの配膳。みなさんはどんなイメージがありますか?
大きなワゴンが食堂に到着。そこから名札が置かれたトレイを引き出す。
ワンセットになったお食事を入居者さまへ配膳する。
病院のような風景を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
ユニットケアの配膳は私のイメージと違ったので入職時とても驚きました。

厨房からあがってくるワゴンには、白いご飯がのってません。
メインのおかず、副菜やデザートなど種類ごとに全員分がタッパーに入り、お味噌汁などは鍋ごと乗っかっています。
とらいふ武蔵野の食事準備を書いてみます。

特徴1:食事準備はユニットでする
各ユニットにはキッチンがあります。
1番街から8番街まで8ユニットあるので、キッチンも8キッチン(1ユニット10名定員)。介護職員は食事前になると、エプロンなどをしてキッチンに入ります。

台所


炊飯&計量
ご飯は毎食ユニットで計量し米を洗い、食事時間に合わせて炊き上げます。
炊飯ジャーの近くには「〇〇さま〇g」などその方に合わせた食事量もわかるようになっていて、ひとりひとり計量しながらご飯をよそいます。

食器選び

盛り付ける器もユニットの食器棚から出して使います。
副菜用、デザート用など介護職が選び、彩どり豊かになるように工夫。
食事が上がってくる寸前に盛り付けやすいように並べておきます。

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           ユニットにある食器棚の一部

刻み

おかず、副菜、デサートの大きさなどまな板やカットハサミを使って一口大や刻みなど行う。     ※特殊な食事形態は厨房でお願いしています。

とろみつけ

入居者さまに合わせて汁物や飲み物などにとろみをつけます。

温度調節

美味しい適温を目指し提供する。「冷たいのが好き!」「あっついのにして!」などのご注文も個別に対応します。

配膳風景②


特徴2:その方専用の器がある
おはし、お茶碗、お椀、湯飲み、ランチョンマットにエプロンなど、入居者さまの好みに合った専用の器に盛り付け。

特徴3:ごはんの時間
食事時間になると、ごはんの炊けるにおい、お味噌汁のにおいが広がっていく中、トントンと包丁で切る音や「ごはんですよぉ~、お昼はおさかなでーす」と介護職員のお誘いの声が響きます。
食後には、緑茶やコーヒーなどを片手に、片づけをする介護職員と談笑したり、時には一緒にキッチンに立って手伝って下さったり・・・
家で暮らしているような「ごはん」の風景です。

「ユニットケアのいいところですよねえ。家族みたいに食事ができます。」
ユニットケアがやりたくて転職してきたリーダーが入職時に教えてくれました。


厨房の食器はどこに?

ユニットのキッチンで配膳準備をするために食器は混在してしまいがちです。
管理栄養士のKさんも、何度か各8ユニットを回って器を集めてみたがまた混在してしまうことが続いてしまったとのこと。
そこで、各ユニットで定期的に器を確認してもらい返却してもらえないか・・・というお願いでした。

ユニットの器にはユニット番号が書いてあります。
例えば、8番街なら器の裏に「8」。枚数は器1種類10枚ずつ。
何も書いてないのが厨房のものです。

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下膳の時、厨房から上がってきた器はワゴンへ返却しているはずなのですが、ユニットでも器をたくさん使っているので混ざってしまいがち。
厨房へ返らないものが多々出てくるようです。

ワゴン

厨房から上がってくるワゴン。下膳の際、厨房の食器もここへ返却。


解決策を決める

解決策として以下のように11月全体会議で決まりました。
「毎月1回、ユニットリーダーが、ユニット内の器裏をチェックして、無記名の器を、厨房へ返却する」(ユニットに足りない食器は厨房へ申請する)

今月11月から早速開始します。
結果がどうなったか、またnoteしたいと思います。

読んでいただきありがとうございました!