ACPについて
おはようございます。生活相談員の井口です。
今日は、第10回とらいふを考える会のテーマの『ACP(アドバンス・ケア・プランニング)』についてご紹介します。
💡アドバンス・ケア・プランニング(ACP)は、医療やケアが必要になったときに、どんな治療やケアを、だれから、どこで、どのような形で受けるのかについて、本人や家族、医療者らが共に話し合い、考えていくためのプロセスです。
わが国では、厚生労働省がACPをより馴染みやすい言葉となるように「人生会議」と呼称して普及・啓発を進めています。
>> 人生会議してみませんか|厚生労働省(外部リンク)
>> ゼロからはじめる人生会議|厚生労働省/神戸大学(外部リンク)
人生100年時代というフレーズとともに耳にする機会も多く、関心が高まってきているACPですが、実際の現場では具体的に何をすればよいのか、どこから支援したらよいのか、いまだ手探りの状態にあるのではないでしょうか。
第10回とらいふを考える会では、『終のすみか』として、医療機関ではなく『生活の場』としてとらいふ武蔵野(特別養護老人ホーム)を選択してくださったご入居者の皆様に対して、「生活の中で何に居心地の良さを感じ、何を望んでいるのか」に焦点を当てて考えていきたいと思います。
特定の治療法や介入よりも、その人の価値や考え方、思想・信条に寄り添うコミュニケーションのプロセスに意義を見つけ出しながら、単なるインフォームド・コンセントの共有にとどまらない『とらいふのACPとは』についての理解を深め合うことができればと思っています。
ある個人の価値観を把握することは、当の本人でさえ容易ではありません。自分の死について自ら語りたくない、あるいは話す必要はないと考える人もいます。
とらいふ武蔵野では、施設長から選抜されたユニットリーダー達を中心に、ケアマネジャー、看護チーム、機能訓練指導員、管理栄養士といった専門職だけではなく、事務局や清掃員の方々も含めての多職種協働による多角的視点からその人の価値観を振り返ることを目指しています。
その人を理解するだけでなく、ACPの実践を通して、ケア提供者のわたしたちが自分自身を知る重要な機会になることも目標の一つとしています。
第10回とらいふ武蔵野を考える会は9月23日(木)に開催を予定しています。
議事録は「とらいふ武蔵野を考える会」のマガジンに更新します。