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野口良平「幕末人物列伝 攘夷と開国」

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"黒船でやってきて開国を迫る欧米列強に、圧倒的に力の弱い自分たちが、いかに義を説き、対等につきあうか" 人類史上、だれも答えを出したことのない難問を、わがこととして考え、語り合い…
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#攘夷と開国

野口良平「幕末人物列伝 攘夷と開国」総目次

■ 第一話 大黒屋光大夫◎ 第一話 大黒屋光太夫(その1) ◎ 第一話 大黒屋光太夫(その…

野口良平「幕末人物列伝 攘夷と開国」 第二話 高山彦九郎(2)

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野口良平「幕末人物列伝 攘夷と開国」 第二話 高山彦九郎(3)

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野口良平「幕末人物列伝 攘夷と開国」 第二話 高山彦九郎(4)

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野口良平「幕末人物列伝 攘夷と開国」 第二話 高山彦九郎(5)

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野口良平「幕末人物列伝 攘夷と開国」 第二話 高山彦九郎(7)

←(6)からのつづき ← 野口良平著「幕末人物列伝 攘夷と開国」マガジンtopへ  7  失意…

野口良平「幕末人物列伝 攘夷と開国」 第二話 高山彦九郎(8)

←(7)からのつづき ← 野口良平著「幕末人物列伝 攘夷と開国」マガジンtopへ   8  ロシア接近への危機意識は、当時の知識人、そして幕府にも浸透しはじめていた。とくに強い影響力をもったのは、カムチャツカの現況を分析し、北方警備の重要性を説く仙台藩医工藤平助(1734-1801)の『赤蝦夷風説考(加模西葛杜加(カムサスカ)国風説考)』(1781・83)だった。 出立前にその工藤と面会した彦九郎は、工藤とは違い、現地での見聞を深めるのが自分の仕事だと考えたかもしれ

野口良平「幕末人物列伝 攘夷と開国」 第二話 高山彦九郎(9)

←(8)からのつづき ← 野口良平著「幕末人物列伝 攘夷と開国」マガジンtopへ 9  その年…

野口良平「幕末人物列伝 攘夷と開国」 第二話 高山彦九郎(10)

←(9)からのつづき ← 野口良平著「幕末人物列伝 攘夷と開国」マガジンtopへ 10   寛…

野口良平「幕末人物列伝 攘夷と開国」 第二話 高山彦九郎(11)

←(10)からのつづき ← 野口良平著「幕末人物列伝 攘夷と開国」マガジンtopへ 11(最終回…

野口良平「幕末人物列伝 攘夷と開国」 第一話 大黒屋光太夫(その1)

第一話 大黒屋光太夫 (その1)【1】  江戸時代の暦では、天明2年12月13日(西暦1783年1月…

野口良平「幕末人物列伝 攘夷と開国」 第一話 大黒屋光太夫(その2)

←(その1)からのつづき 第一話 大黒屋光太夫 (その2) 【1】(のつづき)  出帆の翌…

野口良平「幕末人物列伝 攘夷と開国」 第一話 大黒屋光太夫(その3)

←(その2)からのつづき 第一話 大黒屋光太夫(その3) 【2】  漂民たちが伝馬船〔船と…

野口良平「幕末人物列伝 攘夷と開国」 第一話 大黒屋光太夫(その4)

*ヘッダー画像:「魯西亜国漂舶聞書 巻之二」、山下恒夫編纂『大黒屋光太夫史料集 第二巻』日本評論社より。 〔光太夫ら十一名の漂民、岩穴で休息する図〕=同書キャプション、p386 →*の画像について ←(その3)からのつづき 第一話 大黒屋光太夫(その4) 【2】(のつづき)  光太夫たちは、ロシア人と先住民の苛酷な支配・被支配関係も理解した。 ロシア人は皇帝の役人の不在を隠れ蓑にして、アレウトにラッコやアザラシを獲らせながら、ろくな代償も与えない。収穫が減じれば半殺