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「切り絵で世界旅」大英博物館(ロンドン/イギリス)2000年にオープンしたグレートコートに新鮮な驚き


ガラス天井の巨大なホールには、撮影スタッフが数名。正面の通路を抜けると図書館がある

 朝のハイドパーク散歩、テムズ川クルーズの後、必ず行こうと思っていた大英博物館へ向かった。大英博物館は、人類の歴史、芸術、文化を専門とする国立博物館である。大英帝国時代に広く収集された約800万点の常設コレクションは、現存する博物館の中で最大かつ最も包括的なもので、人類の文化の始まりから現在までを記録している。以前、メトロポリタン美術館で3時間かけて観て回り、疲労困憊した過去をもつので、今回は1時間ほどで無理なく回ることにした。

 実際に見て回ると、世界中の植民地からよくもこれほど膨大なものを収奪してきたものだと呆れてしまう。そして驚いたのは、2000年にオープンしたグレートコートだ。大英図書館があった中庭部分に建てられたガラス天井の巨大なホールで、古めかしいイメージとは真逆の最新モダン。ドーム天井のガラスを通して差し込む光に溢れている。ホールから中に入ると、巨大な円形のリーディング・ルーム(図書館)が広がっていた。かつて写真で見たものと変わらない。マルクスが30年間通って「資本論」を書いたり、南方熊楠が文献を漁っていた図書館だ。博物館よりホールと図書館の方が今も強く印象に残っている。

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