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私が地方公務員に合格した面接スクリプトをまんま公開しますお

コンビニのおにぎりがだんだん小さくなっていることに、言い知れぬ不安感を感じています。そのうちピンポン玉くらいにちっちゃくなっちゃうんじゃないかと。

どうも、こんにちは。
会社員を強くするための市場価値創造プロデューサーのハタケとまとです。


今回は私が民間の営業職から地方公務員に転職したときに、面接でどんな回答をしたか、その内容をまんま公開します。


手前味噌ですが、まあわりと真面目な内容です。
「公務員になってラクしたい」
「民間企業はムリだから、消去法で公務員目指してます」
みたいな脱力系の方には全く参考にならないと思います。


少しでも、公務員という仕事に興味があって、
「市民のために働きたい」とか
「〇〇市をよくしたい」
という思いが5㎜以上ある方は是非読み進めていただきたいと思います。



0.5つのコアアンサー

さて、公務員の採用面接では準備すべき5つの『コアアンサー』があります。コアアンサーとは、言うなれば『自分軸』です。

この軸がしっかりしていれば、どんな質問が来てもぶれずに自信をもって回答できますし、それによって合格の可能性は確実に高まります。
そのコアアンサーとは下記になります。

①どうして地方公務員になろうと思ったのか。

②国家公務員ではいけないのか。

③どうして〇〇市(志望自治体)を選んだのか。

④自己PR

⑤〇〇市の職員として何をしたいか


ご覧のとおり、コアアンサーは面接で飛んでくる質問そのままです。
この想定質問に対し、予めスクリプトを用意しておきます。

よく面接対策では「準備した回答をそのまま話すな!」って言われますが、さすがに手ぶらで面接会場に飛び込むバカはいません。

繰り返しになりますが、このスクリプトは『自分軸』を言語化し、無駄な表現をそぎ落とした洗練されたものになります。
なので、スクリプトとおりに話したとしても、全く問題ありません。
棒読みにだけならないように注意しましょう。

それでは面接官をうならせた私のコアアンサーを早速見ていきましょう。


1.どうして地方公務員になろうと思ったのか。

 多様な経験や知識を蓄積したり、異なる視点を持つ方と接したりする事で自身の成長につなげ、それを人の為に役立てたいと思ったので地方公務員を志望しました。
 地方公務員となれば福祉や広報など様々な業務に関わり、またその過程で多くの方と接することが出来ると思います。その結果、知識や経験、新たな考えを獲得する事で自身を成長させられると考えています。そして、物事の本質に迫り課題の解決策を探る力や総合的な判断力を身に付けたいと思っています。また、市民の目線を忘れることなく、常に相手の立場に立つ姿勢を持つことで自身の成長を行政に活かし、市民の方の笑顔を創造していきます。
(278文字)


んー、我ながら素晴らしいですね。
278文字なので、これをこのまま話すと60秒~90秒くらいでしょうか。ここでのキーワードは「成長」「課題の解決」「相手の立場」ですね。

さらに、結論から述べるという大原則を押さえつつ、後半で地方公務員を選んだ理由を詳しく説明しています。
面接官からすると、「この人は市民目線で積極的に働いてくれそうだな」という印象を持つことでしょう。


2.国家公務員ではいけないのか

 私は多面的なアプローチから市民の要望を実現したり課題を解決したりする仕事がしたいと思っています。国家公務員では府省に配属される形となるため、関わることのできる業務範囲がやや限定されてしまいがちです。一方、地方公務員であれば部署の移動によって福祉や健康などの異なる分野の仕事に関わることで多面的なアプローチができると思ったからです。また、市民に最も近い立場であり、その意見を聞きやすく、自身の行動にも反映できると思います。
 国家公務員は国民という大きな括りで人と接していくことが求められます。そのため広域的な行政を担う半面、府省に配属される形となるため、関わることのできる仕事の範囲がやや限定的となります。しかし、私は多面的なアプローチから人の役に立つ仕事がしたいと思っています。そうした事から、定期的な部署の異動によって多様な分野の仕事を経験でき、専門性も必要とされる地方公務員が私の仕事観に合致したので地方公務員を志望しました。
(414文字)


こちらもなかなか(笑)
ちょっと長めですが、話すスピードにメリハリをつけると90秒~120秒程度でしょうか。

国家公務員と地方公務員を「業務範囲」の違いから明確に説明して、自信の志向と地方公務員の働き方を結び付けて、論理的に説明しています。
面接官としても納得するほかなく、これ以上突っ込んだ質問をしようにもスキがありませんね。

一見「①どうして地方公務員になろうと思ったのか。」とほとんど同じ回答に見えますが、それでいいんですね。

なぜなら、矛盾が生じないからです。

仮にここで、「〇〇市が好きだからです!」とか言いだすと、ちょっと軸がぶれてしまいます。面接で「なぜ国家公務員ではないのか」と聞かれたら、「地方公務員を選んだ理由」に絡めて回答するとより説得力が増します。


3.どうして〇〇市(志望自治体)を選んだのか。

 市の魅力を高め、それを積極的に伝えようとする市の姿勢と、そこで働く職員の方の熱意に感動したので御市を志望しました。
 御市ではシティセールスという概念を取り入れ積極的に市の魅力を伝えようとしています。また〇〇(自治体名)未来研究所では市の欠点や課題を謙虚に把握したうえで、それに対する解決策を探ったり、政策の最適化を進めたりする努力がされています。そして何よりも市役所や市の施設を利用した際、職員の方の〇〇市を愛し、その魅力を伝えようとする熱意に感動させられました。そうした中で自分自身も刺激を受けながら、継続的に知識や能力を高めることで市の魅力を高めたいと思いました。私はもともとどこで働くかということよりも、どういった姿勢で働くことが出来るかを大切にしたいと思っていました。御市の職員の方が持つ熱意や仕事に対する姿勢はまさに私が求めるものだと確信したので、御市を志望しました。(385文字)


この自治体の志望理由を作るにはポイントがあります。
読んでわかるように、私は志望自治体の役所や施設を訪問しています。
そこで見たり感じたことを面接の回答で使います。
こうすることによって、面接官に志望度の高さをアピールすることができますね。


この例では職員さんのポジティブな面を強調しています。
反対にネガティブな部分を強調して、「〇〇を改善していきます!」とアピールすることもできますが、これは諸刃の剣です。

なんせ、面接官はたいがいが部長クラスで、その部長の部下をけなすことになるわけですから、その部長が全く同じ課題認識を持っていない限りは、ハズすと即死です。

ポジティブな面を強調しましょう。


4.自己PR

 私は相手の立場になって考え、行動することが出来ます。
 まず相手の目線になって話を聴き、課題や要望を把握します。それに対して自分には何ができるかを考え、行動します。例えば、もともと子供用のヘルメットは流通量が少ないのですが、商談中に「子供とバイクに乗りたいが、子供用のヘルメットが見つからず困っている」という話をお客様から聞いたことがあります。商談には直接関係なかったのですが、ヘルメットメーカーと取扱店に連絡を取り、在庫している店を紹介したところとても喜ばれました。そのお客様はその後、離れた場所に引っ越されましたが、今でも点検の度に来店して頂いています。
 このように相手の立場になって考え行動する事、これを積み重ねることによって信頼関係が生まれると思います。私はこういった信頼関係をもとに市民の方や職場内外の方と協力して市の抱える課題や要望を解決していきたいと思います。
(384文字)


こちらも結論から端的に話しています。
また、強みのアピールですので、その強みが発揮された具体例を出すことが基本ですよね。説得力を持たせられますので。

で、具体例の後にもう一度結論を少しだけ表現を変えて繰り返す。

完璧です。


5.〇〇市の職員として何をしたいか

 職員となれば福祉や広報など様々な分野の仕事での経験を通し、知識や能力を身に付けられると思います。また他の部署や職場内外の人間関係を通じてより多くの知識や視点に触れることが出来ます。そうした経験を通して、物事の本質に迫り種々の課題の解決策を探る力、つまり総合的な判断力を身に付けたいと考えています。
 また、そうした判断力だけでなく、相手の立場になり即座に対応できる行動力や思いやりによって、市民の方や職場での信頼関係を構築していきます。そしてその信頼関係こそが市の魅力を高め、発展に役立つものと考えています。
 そうして高めた市の魅力を相手の立場に立って、印象強く伝えることが出来るコミュニケーション能力も身に付けたいです。
(308文字)


この質問に対してはいくつか切り口があります。
「自分のなりたい将来像を語る」
「どんなふうに志望する自治体に貢献できるか」
「どんな強みを生かせるか」

だいたいこんなところでしょうか。
ポイントは、自分が職員になることで「具体的にその自治体にどんな価値を提供できるか」をしっかり語っている点です。

ここで、例えば「成長していきたいです!」とだけ回答してしまうと、「それはわかるけど、市に対してあなたは何を提供してくれるの?」と回答にならないばかりか、自己中心的な印象を与えかねません。

かならず、採用する立場になって「自分が提供できる価値」を語りましょう。


いかがでしたでしょうか。

それぞれの回答には「成長」「コミュニケーション」「相手の立場になる」という3つの要素が最低一つは必ず含まれています

これこそが『自分軸』です。
この自分軸キーワードを一貫して用いることで回答にブレがなくなります。
ただ、「キーワードをそんなに多用して大丈夫なの?」と心配される方もいらっしゃるかと思います。

ご安心ください。
多用することに意味があるのです。

ここで、同じキーワードを3回使った時の面接官の感じ方を言語化しておきます。

(1回目)へーそうなんだ。でも本当かな?うわべの回答じゃないの?

(2回目)あーやっぱりそうなのか。まあでももう一度つつけばボロが出るかも。

(3回目)これは本心だな。間違いないでしょう。


お判りでしょうか。
面接官はあの手この手で志望者のホンネを聞き出そうとします。
そのために似たような質問を表現を変えて繰り返し投げてきます。

そこで、自分軸キーワードを使って回答することで、説得力が増し面接官は志望者の言葉を信用してくれるようになるのです。

以上が私が実際に地方公務員の採用面接で話した内容です。

改めて注意喚起しますが、このスクリプトをちょっといじったところではあなたの合格率は高まりません。

なぜならそれは他人から借りてきた言葉だからです。
紹介した5つの質問の答えを練り上げて、あなただけのコアアンサーを準備しましょう。

不安な方は、コアアンサーのつくりこみをサポートさせていただいています。

コメントやメッセージいただければと思います。


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