ボクの名前はジークフリート 第5話 「どこへいくのも皆一緒」
横浜の家では、姉ちゃんや兄ちゃんと一緒に散歩に出かけた。その頃は、まだ自宅の周囲には宅地造成が始まる前の空き地がたくさんあって、リードを外してもらったボクは、ボールを追いかけて駆け回った。しばらくすると、空き地がどんどん建売住宅に変わり、自由に遊べる場所が減ってしまったけれど。
夏休みになると、家族みんなで海水浴やキャンプに行った。海水浴は、母ちゃんの実家がある静岡の用宗海岸だった。太平洋に面して遠く伊豆半島まで見え、キラキラと輝く太陽が眩しい海岸は、テトラポットの手前