ボクの名前はジークフリート 第4話  「父ちゃんも母ちゃんもショードッグ」

 ボクの犬の父ちゃんと母ちゃんのことを話そうと思う。

 ボクの父ちゃんの名前は「FORGE(フォージ)」。血統書の正式名は、「Annfileld Oh For Sure」って言うんだけど、カナダのアンフィールド犬舎にいて、アメリカやカナダでチャンピオンドッグとして大活躍したミニチュアシュナウザーなんだ。ボクと同じソルト&ペッパーで、ほら!写真で見ればわかるけど、骨格がしっかりしていてマッチョでしょ!。ボクが骨太なのは、きっとこの父ちゃんの血を引いてるからなんだね。

ボクの父ちゃん「フォージ」

 父ちゃん(人間の方ね)が後になってインターネットで名前を検索したら、写真がすぐに出てきて、有名なシュナだったので驚いたって。そんなわけで、このフォージの血を引く子や孫たちはアメリカやカナダはもちろん、日本の犬舎にもたくさんいるんだ。

 一方の母ちゃんは、葉山のIさんが、自宅兼犬舎で大切に育てていたミニチュアシュナウザーで、名前は「サンバ」。正式名は「Sunshine Palace S. Shandy Gaff」。アメリカでドッグショーチャレンジしている間にフォージと交配して、アメリカンチャンピオンのタイトルを取って日本に帰ってきてから生まれたのが、ボクっていうわけ。

 ちなみに、母ちゃんの名前のシャンディーガフって、実はビールとジンジャー・エールで作るカクテルの名前なんだって。母ちゃんと一緒に生まれたⅵ兄妹たちは、みんなカクテルの名前シリーズだったみたい。

 横浜でペットとして暮らすことになったボクは、ドッグショーにはまったく縁がなかったけれど(それでも一度、クラブ展に出たけどね)、カナダにいる父ちゃんも葉山にいる母ちゃんも立派なショードッグなのが自慢だった。

 一緒に生まれたボクの兄妹たちは3頭で(男の子が1頭、女の子が2頭)、男の子は東京のブリーダーのところに行ったらしい。女の子の1頭は、愛知県の豊橋のブリーダーの所にいることが後で分かった。その飼い主さんが「ウチの子は、もう頑固で〜」って言ってたみたいだけど、それって、ボクと一緒!やっぱり性格は似るんだね。

 ちなみに、犬の名前についてだけど、ボクのように血統書のある犬(日本ではJKCに登録して血統書が交付される)には、書類上の名前と、飼い主が付ける名前(コールネーム)がある。ボクの場合は父ちゃんが付けてくれた「ジークフリート」がコールネームだよ。でも、呼びにくいから普段は「ジーク」とか「ジーちゃん」って呼ばれてた。

 だから、ボクが粗相をしてマットを汚しちゃった時には「ジーちゃん、ダメじゃない!こんなところにお漏らしして!」って怒られた。でもそれ、近所の人からは、あの家はお年寄りをいじめてるんじゃないの?って思われてたかもしれないね。




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