![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/104053961/rectangle_large_type_2_46519187f1e5bf896a53ba54f53107c3.png?width=800)
自衛隊時代にエンジョイした海外旅行
1 海外旅行がしやすい
この投稿では、わたしが自衛隊員だったときの海外旅行について書きたいと思います。
自衛隊は、軍種や職種・職場にもよりますが、まとまった休暇がとりやすいところです。
年末年始、ゴールデンウィーク、夏休みには、幹部であっても、1週間~10日間くらいの休暇がとれました。
わたしは航空自衛隊の幹部(管理職)で、職種は通信関係でした。パイロットや警戒管制だと話は違うかもしれません。
休み中も、すぐ職場にかけつけられるよう遠出が制限されることがありますが、自分の上司等と交代でそうした当番につけば問題ありませんでした。
自衛隊には、組織内の教育機関である術科学校(研修施設のようなもの)がありますが、そこにいる間は仕事の責任などもないので、休暇中はかなり自由に活動することができます。
10年間勤務した中で、合計7回の海外旅行に行くことができました。
・ペルー(術科学校時代)
・メキシコ(術科学校時代)
・ウズベキスタン(新婚旅行)
・ジョージア共和国(市ヶ谷勤務時代)
・旧ユーゴスラヴィア諸国(市ヶ谷勤務時代)
・アメリカ南部・東部2週間(米軍派遣時代)
・アメリカ中西部・西海岸2週間(米軍派遣時代)
まとまった休暇がとれるということで、海外旅行が好きな方には自衛隊は良いのではないかとおもいます。
ただし、ブラックな職種や職場もあるので、情報収集が必要だとおもいます。
2 申請のコツ
一昔前は、海外旅行に行くのに航空幕僚長までの承認が必要で、大変手間と時間がかかりました。
手続きが煩雑なので、無断で海外旅行する人が続出し、問題になりました。
そこで、規則が変わり、現場部隊の隊長権限で旅行を承認できるようになりました。
海外旅行をしたい場合は、旅行申請書と行動計画等を作成して、隊長の承認を受けます。
ツアー旅行であればある程度計画(日程・宿泊先等)がわかりますが、個人の場合は決まっていないことがあります。
その場合は、『地球の歩き方』等を見て、適当なホテルと連絡先を書いて項目を埋めます。
あわせて、外務省の海外渡航情報を添付する必要があります。
メジャーな国(ハワイ、グアムなど)であれば問題ありませんが、わたしのようにマイナーな国が好きな場合、外務省の海外渡航情報で危険と表示されている場合があります。
たとえばジョージア共和国は、ロシアとの戦争や独立地域があるため、地図が黄色で塗られていて、危険地域が目立ちます。
これをそのまま印刷して持っていくと、隊長から「こんな危ないところにいくのか」とつっこまれる恐れがあります。
そこで、わたしは白黒の薄い印刷でもっていきました。こうすれば、赤や黄色の危険情報が目立たないからです。
3 旅行は生きがい
海外旅行でわたしが行った国は大半が共産圏です。共産かぶれではなく、自分の住んでいる環境と違う場所……言語、政治体制、民族構成、宗教が違う場所を実際に探索するのが好きだったからです。
米軍に派遣されていたおかげで、合計1か月分、車でアメリカ合衆国を旅行することができました。
これは、アメリカ人でもそんなにやる人はいないということで、米軍人からも興味をもって聞かれました。
また、米軍に配属された自衛隊員という身分だったので、各地の米軍基地に入って資料館などを見物することもできました。
4 職種・職場による
わたしは非常に運が良かったですが、まったく休暇をとる余裕のない人、上司がとらせてくれないという人もたくさんいます。
必要に迫られて仕事漬けになる人もいますが、単に上司の気まぐれや、自分の手際の悪さでブラック労働に陥る人もいます。
わたしの横の島、となりの職場では、毎週末私服で通勤してきて、土日、無人の職場で終日パソコンをカタカタ売っている人がいました。
毎晩夜中の12時過ぎまで残って、真夜中にメールを送ることで相手に無言のプレッシャーを与え、案件を進めようとする人もいました。
自分の労働環境をコントロールしつつ、責任を果たすという意識がないと、簡単に過労で胃に穴があいたりメンタルになってしまうと感じます。
わたしは、職場や周りの人間に恵まれていたおかげで、同年代と比べて非常にホワイトな勤務をすることができました。
自分が働いているときに、これは必要だから、有事だから残業しているのか、それとも自分の仕事の割り振りがへたくそなのか、上司の頭がおかしいのか、常に考えることが必要だと思いました。
米軍で2年間働いていて、この人たちはムダなことを極力省いているのにお金がたくさんあって戦闘力は日本よりずっと上だな、と実感して、ますます判断の重要性を感じました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?