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推論とりで

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無職になってから、わたしが世界を救う重力戦闘員になる話です。
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#小説

推論とりで 2

推論とりで 2

 家とバイト先の往復にも輩が出没するようになり、店の中でも、平気でわたしの作業を妨害してくるので、我慢ができなくなりました。

 わたしは、店長に、警察を呼ぶようにお願いしましたが拒否されました。それどころか、お客様への態度が悪い、といって指導されました。

 黒塗りの輩たちは、店長を取り囲み、わたしに関する悪口を言っています。

「この店は、あんな無礼なやつを働かせているのか」

「言いがかりを

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推論とりで 1

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 先日、仕事をクビになりました。理由は、わたしの態度がお客の前に出せないというものです。それまで2年近く、販売店で働いており、とくに不満もありませんでしたが、あるときトラブルに巻き込まれてから、いろいろとおかしくなりました。

 アルバイトとして働いている粘菌店は、駅から歩いて10分ほどの位置にあります。そのため、電車を乗って流れてくる異様な人間や、怪しい人間たちをよく見かけます。

 いつものよ

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