【本紹介】好きな人のために服を買いに行く前に読んでほしい本
タイトルからずっと気になっていた小説がKindle Unlimitedで読めるなんて…!
今回読んだ本は「試着室で思い出したら、本気の恋だと思う。」
この小説はClosetという洋服のセレクトショップを中心に6人の物語が描かれていた。
10年付き合った彼氏のために、10年以上関係が続いている既婚者の彼のために、9歳下の片思いの彼のために、元彼と結婚する大好きな後輩の結婚式に出る自分のために、個性的な婚約者の彼のために、そして、遠距離恋愛をしている彼のために。
この本の本当に素敵なところは、6作品の主人公全員が、自分の好きな服を着て、前向きに進むところ。
服は自分の個性をあらわすものであり、なりたい自分にしてくれる魔法のようなもの。
いつもの自分を変えたい、好きな人に可愛いと言われたい、一歩を踏み出したい、いろんな思いを抱えて服を探す主人公たちのために一緒に悩んだり、似合う服をオススメしたりする店員さん。
服屋さんってなんで素敵な仕事なんだろうと思った。
「可愛くなりたいって思うのは、ひとりぼっちじゃないってこと。」
というタイトルの話があったのだけれど、この言葉がとても好きだなあと思った。
いろんな意味が込められていて、きっと読み手にとって捉え方はさまざまだろうけれど、このタイトルの話の主人公は9歳年下の片思いの彼に可愛いと言われたくて、彼と会う最後の日の服を探した。
彼とどうなったのかまでは想像に任せるかのように書かれてはいないけれど、可愛くなりたいって思うときって、誰かの存在があるから思えることが多い気がする。
好きな人、憧れの人、友人、そしていつか出会う誰かや、自分のために。
「あしたの服を悩むのは、あしたを夢みるからなんだ。」
この言葉もとても気に入った。
明日の服を悩むときって、ワクワクや不安やドキドキやいろんな感情を持つかもしれないけれど、それは明日を夢みるから。
そう思うと、毎日たのしく感じられる。
最近私はめっきり引きこもっているので、たまの休日はとても悩む。
明日というよりその日に悩むこともあるけれど、悩むくらい夢みているのだと思う。
この本を読むと、服を買いたくなるし、大事にしたくなる。
この話に出てくる6人が、それぞれ、試着室の中で見てもらいたい人を想い、服を着る。
いろんな恋を覗き見しているようで、楽しい物語たちだった。
人によっては共感する話もあるかもしれない。
好きな人のために服を買いに行く前に読んでほしい一冊でした!
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