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柔らかい光が印象的なダークな映画

 新宿のシネマカリテにて『ポーラーナイト』を観てきました。年末から公開してたのですがタイミング合わず最終日となりましたが何とか見れてよかったです。

内容

 生身の人間でありながら血を吸う事でしか生きられない画家の衣良と彼女に魅せられた教え子の少女・真琴が数年後にお互い画家として再会する。
真琴は今もなお血を吸い続ける衣良を彼女のマネージャーや彼女を付け狙う男達から救う為にかつて通っていた絵画教室で衣良と共同生活を始める。

見どころ

*劇画的世界観の作品

 血を吸う行為、絵画教室、キャンバスをなぞる絵筆、ヌードモデル、拘束。文字にすると幅広いモチーフだけどフェティッシュ的な世界観で纏められてて世界観がよく表現されていた。

*セリフ回しとナレーションの入り方

 事前にレビューを見たらセリフについて言及されていたのですが、世界観のある作品なのでナチュラルな台詞回しより今回のような劇画的な感じの方がしっくりくるのではないかと思いました。
 あと、ナレーションの入り方がどことなく増村保造の『盲獣』っぽいなと思いました。パンフをチェックすると増村作品についての言及があったのでニヤリとしてしまいました。

*冒頭の柔らかい光

 『ポーラーナイト』は夜のシーンが印象的な作品ですが、昼間のシーンも印象的な画が多い。特に冒頭の柔らかく拡散する光を背景にした絵画教室のシーンはノスタルジックな印象がよく表現されていました。ストーリーを語る上でも効果的に使われていた。

 という感じで簡単ですが映画レビューでした。
 個人的にどことなく手塚治虫作品の様な劇画観を感じました。共同脚本に高橋洋さんが関わってますがクリエイティビティがどのくらい反映されているのかも気になりました。
 台詞回しが普通の映画とは違ってましたが、この作品の世界観にしっくりきてて良かったです。

 これから地方上映が始まるらしいのでご興味ありましたらチェックしてみてください。



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