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『愛について語るときにイケダの語ること』

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 吉祥寺アップリンクで『愛について語るときにイケダの語ること』を観てきました。友人が編集&プロデュースで関わっているというのもあるけど、
前々から気になってたのでようやく見ることができました。

 軟骨四肢無形成症・通称:コビト症を持つ池田英彦さんがスキルス性胃ガンを患ったのを機に自分のハメ撮りを元に映画として遺す事を企画するというドキュメンタリー映画。

 文字にすると露悪的な印象がありますが、そんな作品に見えなかったのは、性と生がリンクしていると実感できたからだと思います。日に日に痩せ細っていくイケダさんの姿とハメ撮りの映像。その対比が良いのよね。

 死期が近くなりイケダさんは共同制作者の真野さんに作品の構成について一切の権限を委ねて(しかも親族からの了承も取り付けている)亡くなります。だから、この映画を観終わってイケダさんはこの世に居ないんだなと観終わった後に沸々と実感する。作品では生と性を感じ、観終わって死を想うというか。

 本作品のクレジットを見れば解るようにプロデューサーの真野さんが脚本を書き、その設定に沿って話も進んでいくのだけど劇中にあるデートの設定に躊躇するイケダさん。役者として関わるシーンでも本性が垣間見えるような内容になっているのも良かった。引け目というか、葛藤というか、そういう感情を持っていたんだなというのが解る。

 撮影のクランクアップが監督の死を持って終わり、編集という段階になって共同プロデューサーの佐々木さんの出番になる。僕は佐々木さんと何度かイベントをやった事があり、氏の監督した映画も観ているので編集のリズムみたいなモノが似ているなと思いました。撮ってない画でも佐々木さんのリズムってあるんだなと、編集者という存在の個性を感じることが出来た。パンフレットを読むと編集を一任していたそうなのでそれが色濃く出るのも解る気がします。

 劇場には女性客も結構多かった。パンフレットを買うとプロデューサーのお二人にサインを書いてもらえるんだけど、長年の友人からサインを貰うというのも何か不思議なもんですが書いてもらいました。

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 ❤️マークがあったのを全くスルーしてました。
 ありがとうございます。😅

 そんなこんなで『愛について語るときにイケダの語ること』でした。東京での上映は今週の木曜日までとのことなので、ご興味ありましたら是非観にいってみてください。


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