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◆アートヴィレッジとうおん コラム◆~東温市の新たな魅力を探る旅~

この度、新しく東温アートヴィレッジセンターでは、演出家であり、作詞家である忠の仁が綴る、文化芸術を通して、愛媛県東温市の魅力を再発見する◆アートヴィレッジとうおん・コラム◆を連載することとなりました!
月に一度のペースで掲載を予定しています。
ぜひ読んでみてください!

筆者:忠の仁(ただのじん)氏 -演出家/作詞家-
桐朋学園大学短期大学部演劇専攻科卒業。早稲田小劇場に入団し、2年間を過ごした後、ミュージカル劇団いずみたくフォーリーズに入団。その後独立し、1991年オフィスJINを設立。舞台芸術学院ミュージカル科本科の担任を経て、東温市地域おこし協力隊に就任。
現在は東温アートヴィレッジセンターにて、とうおん舞台芸術アカデミーのアカデミー長を務める。

~東温市の新たな魅力を探る旅~ 

7月に入って、やっと『とうおん舞台芸術アカデミー』が動き出した。
アートヴィレッジセンターの貸館業務も再開を果たした。
東温市に移住して二年半。地域おこし協力隊の職を解かれたのがこの三月だが、まさか最後になって、こんな状況に見舞われるとは思ってもいなかった。

しかし、これは東温市に限った話ではない。いや、日本の舞台芸術に携わる人間のほとんどがその影響を受けて活動を停止している。いや、ブロードウェイの劇場街も、世界中の劇場の灯が消えて、あんなに華やかだったのがウソのように閑散としている。

僕の知り合いの役者たちも上演予定だった舞台が100パーセントに近いくらいに中止に追い込まれ、収入源が軒並みシャットダウン。みんな路頭に迷うのではないかと言う不安に苛まれている。勿論、これは舞台芸術に関わる人たちだけに降りかかる火の粉ではない。

経済が壊滅状態におかれ、倒産が相次ぎ、多くの業種についても同様のことが言えるだろう。いつ果てるとも知れないこのウィルスの恐怖に世界中が飲み込まれてしまっている。

誰かが言っていた。「世界中の人たちが全員多かれ少なかれ、予定を狂わされている」と。

再開はしたものの油断は禁物。東京では再び感染者数が200人を超える日が続いている。第二波の到来か? あの平穏な日々はもう戻らないのでは?
ため息の中で走り始めた訳だが、何か他にも出来ることがあるのでは?

アフターコロナの事を考え、少しずつ新たなチャレンジを始めた人たちもたくさんいる。「豊かな自然と劇場の協奏、文化芸術の息吹く街」東温市のキャッチフレーズのままに、ほんの些細なことでもいい、何かしら明日のために我々のできることをしようではないか。

僕は東京で長いこと、ミュージカルの台本や演出の仕事に携わって来た。だから僕の目線で、この自然と芸術の街・東温市の魅力を掘り下げ、東温市の明日に期待を込めて、このコラムを立ち上げた次第。僕もこれまでの経験をフル活用して臨むつもりだ。まず始めに、東温市が力を入れている「さくらひめ」の歌を作ることにした。僕が詞を書き、西条市に住む女性に作曲を依頼した。その方のお父さんが栽培農家の方で、デルフィニウムを品種改良して「さくらひめ」が生まれた時に手を貸したそうである。この『桜色の奇跡』という歌を、素敵な歌手の方に歌っていただきSNSで発信しようと思っている。

うまく軌道に乗れば、東温市内の井内や上林の棚田の風景や、滑川渓谷の素晴らしさ、除けの堰堤に翻る鯉のぼりの姿などを、動画と共に新たな曲を作りアップしようと考えている。この大変な時期にもやれることはあるだろう。いや、この大変な時期だからこそ、新たな手段で、芸術の街・東温市の新たな魅力を探る旅に出ようではありませんか。       

2020.8.11      忠 の 仁

仁さん コラム2


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