趣味の変化する嗜好♪

※これは半ば自分の頭を整理する為の考察記事になっている。変更加筆も行うだろうし、現段階では偏見じみた見解もあるかもしれない。

 趣味や活動は全てに言えるとは思うが経験によって嗜好が変化していく
TRPGを新鮮に感じている人にとって重要に感じる価値観も、慣れた人にとっては物足りなくなり、さほど重要ではない価値観に変化して、別のモノを求めていたりする。

成長

 TRPGは、初めて1年未満の人からTRPG歴40年以上の人が同卓、更に世代も下は小学生から上は50代以上の人と同卓して楽しめる遊びではある。だが嗜好にも変化が訪れる事があり、その嗜好の変化によって訪れる同卓の不幸が起きているのではないかと自分は思っている。

横線

――――――――――――――――――――
■7つの期
不慣れから飽きまでの流れを7段階に分けた。
――――――――――
 7段階の期間は、「01:邂逅期」→「02:成長期」→「03:慣熟期」→「04:不足期」→「05:倦怠期」→「06:休眠期」→「07:消滅期」と進んでいくと仮定している。

画像3

――――――――――
《01:邂逅期》
 ファーストコンタクト。偶然、思いがけなく、初めて出会う事。
 TRPGの魅力に気が付いたタイミング・瞬間。
 体感期間:1回~10回程度。

―――――

画像4

 これはTRPGをただ初めるというのとは少し違う。
 ファーストインプレッション(第一印象)が悪くなく「面白さ」「楽しさ」を感じる・予感させる状態になっている事が前提になる。

画像20

 わからないなりにTRPGの魅力を感じ「楽しい」「面白い」と認識した瞬間を指す。
 一方で、初心者は始めたばかりで何が出来るのか何をするモノなのかわからず不安が募り楽しめない事が多い。
 だから、いち早く成長・慣熟状態に移行するのが大切になる。

**

横線

――――――――――
《02:成長期》
 「面白さ」「楽しさ」を感じた後に、予感や期待を動機に理解が進む期間。ハマッたと感じて気持ち的に高まっていく・盛り上がっていく過程の時期。この過程は黎明期な存在。
 体感期間:0年~1年。

―――――

画像5

 新しい「面白さ」「楽しさ」の様式を知り、TRPG自身への造詣を深めていく、その対象のゲームシステムへの造詣を深めていく事になる。

 人は繰り返す程、慣れていき、ゲーマーは自発的に様々な事を試したいと思うようになる。

卓

 わからずじまいで不安も多いが、徐々にわかっていく過程が面白かったり、面白さや楽しみ等を理解していく過程はとても楽しくなっていく。

 この段階では《01:邂逅期》の人とは同じ楽しみを共有は出来るが、自身が楽しむ事でいっぱいになり、《01:邂逅期》の人を置いてけぼりにする場合もある。
 そして理解が進むと不安は失い、そのまま慣熟期に移行する。

 TRPGの成長期は「初めて行う・機会の少ない事を行う挑戦と、予測外の出来事の刺激の中で、チャレンジする事が楽しく、予測外の事もありながらも予測通りに近づく過程が楽しい状態」だと思う。

**

横線

――――――――――
《03:慣熟期》
 ゲーマーが目指していた趣味の到達点。
 ルールや遊び方を熟知してから、物足りなく感じだすまでの期間。
 成長仕切った状態で伸びしろがなくなりつつある状態。
 「TRPGはこういうモノ」「このゲームはこういうモノ」という価値観の固定化も進む時期。
 体感期間:1年~。
慣熟期間は人によっては短い可能性がある。
―――――

画像6

 TRPGやゲームに慣れた時期、ルールを自分の手足のように扱い、ゲーマーは自発的に様々な事を試したり、最善の手を考えたり出来るようになる。

 ゲーマーは躍動感を感じたり邁進したりしてゲーム自身を楽しむ。謳歌する。
 面白い未開拓の地を開拓していくような楽しさも重なって、とても楽しい気持ちになっていく。

画像21

 この段階では《01:邂逅期》《02:成長期》の人に対してマウントをとってしまう場合もある。既に新たなに覚える楽しみよりも、今ある知識や経験で新たに何かをしようと試す事が楽しい時期になる。その為、《01:邂逅期》《02:成長期》で楽しんている人とは少し違った視点になやすい。

 またTRPGは他ジャンルのゲームより、創作の観点が強い為か、思想や主張も強く成り易くなってく…。
 特に自分が経験した楽しかった・面白かったセッションは無条件で全肯定しやすくなる為、考え方が硬化しやすくなる時期でもある。

そして一通り把握できるようになっていくと徐々に不足期に移行する。

 TRPGの慣熟期は「ほどほどに慣れた状況の中で挑戦し、予測内に収められるようになり、達成感や満足感が得られるようになる状態」だと思う。

**

横線

――――――――――
《04:不足期》
 無自覚な物足りなさから、自覚する物足りなさまでの期間。
 素直な遊び方・普通(王道)な遊び方に遊ぶ事に慣れ過ぎて飽きてしまった状態。しかし「飽きた・つまらない」を気が付く事なく、新しい事・奇を衒った事を無意識に求める。
 体感期間:1年~。
人によって慣熟期が短くすぐ不足気に至る場合もある。
―――――

画像7

 この状態は無自覚に訪れる。

 慣熟期後は、純粋なルールや世界設定だけでは、徐々に物足りなさを感じてきて、段々と楽しめなくなる。
 しかし、このゲームを好きだし「楽しかった」という経験があるから、もっと色々やってプレイ経験を積んでいく…。
 この「物足りなさ」は無自覚に訪れる為に、それに気が付かずに右往左往してしまう。

画像27

 右往左往の形は、設定やルールを複雑・重くして楽しさを補おうとしたり、シナリオ・ルール・セッション等で奇を衒ったり、王道から外れる事を意図的に多くやる事で楽しさを補おうとする。素直な楽しみ方では満足出来なくなる。
(TRPGの創作という側面がある為、素直ではない楽しみ方は初期から訪れる場合もあるが、ココでは物足りなさを補う為に様々な事を試すという動機が異なる)

画像22

 既存のゲームに、何か新しいモノの追加を行う事で、「新しいモノ」の部分だけ「邂逅期」→「成長期」→「慣熟期」→「不足期」の期間が訪れて、この期間楽しみを得る事が出来る。

 局部的な施策もやがて「不足期」が訪れる。すると、また何か「新しいモノ」を探し・作り、その追加した箇所だけ「新鮮期」→「慣熟期」→「不足期」の期間が訪れて、この期間楽しむ。そういう事を繰り返していく。

目標を見定める

 この「新しいモノ」はTRPG自身もあれば、他のコミュニティに参加する(オフセの身内、プライベート、サークル、コンベンション。オンセの身内、プライベート、野良卓、サークル等)、もしくは自らコミュニティを作る、リプレイ本や動画を作る、同人誌を作る・自作ゲームを作る等の関連活動を行う事も含まれる。

 不足期の人は、邂逅期、成長期、慣熟期の人達が楽しんている箇所では、既に物足りなさを感じて、違う楽しさを模索している。

 しかし右往左往しても期待通りには楽しめず報われないと感じてくるようになると、倦怠期に移行する。

**

横線

――――――――――
《05:倦怠期》
 TRPG自身は好きだが、惰性でプレイする期間。
 自身がTRPGに飽きていると自覚し出して休眠するまでの期間。
 体感期間:1年~。
人により慣れた途端飽きてしまう人もいる。
―――――

画像8

 TRPG自身が好き。ルルブもいっぱい持っているし、長年遊んだという自覚があり、強い依存関係にある。

 様々な試行錯誤を繰り返しても報われないと感じた時、漠然と不満が募る。「過去とても楽しいと感じた“好きな趣味”を、何故か今は楽しめない」という状態は精神的に苦しい。

 その苦しさから、他のゲーマーを批評・批判しだして自分の居場所を繕ったり、TRPGが好きだからこそやめられず惰性で遊んでいると自覚したりする。モチベーション維持の為に「ベテランを気取る」という状態にもなる場合がある。

画像23

 この時期になると「TRPGをメインとして遊びたいと思わないケド、同好の士とだべりたい」という形で移行する人もいれば、自身がいるコミュニティのゲーマーのレベルアップ・成長を考えるようになる場合もある。「TRPGの上達、GMの上達、PLの上達」など考えるようになる。

 倦怠期が進むと、倦怠期である事を漠然と自覚するようになり、「もう自分はTRPGに飽きた」と認識して卒業・引退を検討する場合もある。
 人によっては、卒業・引退をしない形で、TRPGという趣味から一定の距離を置き、他の趣味を交えて「TRPGへの依存性」を薄くする人もいる。最初から上手く関係を薄くする人もいれば、一旦はTRPGを短い期間離れて他の趣味に没頭する場合もある。

楽しみが損なわれる

 倦怠期の人は、邂逅期、成長期、慣熟期の人達が楽しんでいる箇所では、物足りないと感じている。
 不足期の足掻いているモノの中には新鮮さを感じられる施策があるかもしれない。一方で慣熟期で固定化した価値観を崩さないとネガティブなイメージに囚われて新しい楽しみ方を受け入れられない場合もある。

 ちなみに引退・卒業を検討・実行に移る場合、休眠期に移行する。

 TRPGの倦怠期は「チャレンジするフロンティアの余地が見いだせなくなり、何事も予測した事が予測通りになり、慣れきってしまった。未知の刺激がない。新鮮さがないと感じる状態」だと思う。

**

横線

――――――――――
《06:休眠期》
 内的要因なら、この人が、TRPGに対する興味を失い原則永続的に離れてしまう時期。TRPG自身をやめる人が増える時期
 外的要因なら、進学・就職・転居・家族の事情による環境の変化が、当人もしくは仲間の一人がそれによって、巻きこまれる形で遊ぶ機会を失った等。
 体感期間:1~。

―――――

画像9

 内的要因の場合、もう自分はTRPGに飽きたと認識した後、卒業・引退・休眠をする人達がいる。しかしTRPGは許可制ではないので、卒業・引退・休眠に明確な差はなく、趣味と距離を置いた事で再びTRPGへの興味が湧いてきて戻ってくるゲーマーもいる。更に外的要因の場合で離れざる負えなかった者も、その要素が収まった事で、腰が重くなってしまっている場合もあるが、それをキッカケによってTRPGに復帰する者もいる。

 人によっては「TRPGやりたい気持ち」が増えて復帰する場合もある。

 新たに「邂逅期」となるきっかけを得て復帰する場合がある。この邂逅は、その人の生活環境の変化や、TRPG好きの友人からの声かけ等がある。その他にも、新しいゲームシステム、TRPGの遊び方様式が変更されて再度興味が発生したり等が考えられる。

どうでもいい

 他にも、様々な人の話を聞き「TRPGやりたい気持ち」が増える事を待ってズッと休眠状態の人もいる。

 またTRPG自身はやらないがSNS等でご意見番としてTRPG活動をする人もいる。

 しかしTRPGに関連した活動を一切しなくなると消滅期に移行する。

 TRPGの休眠期は「趣味の最適行動を忘れて、自分の腕を下手にする為の期間」「一つの趣味への依存を減らし、他の趣味でチャレンジや楽しみを見いだす」なのかもしれない。

 下記は「TRPG飽きた」状態の話についての記事。


呪い00

**

横線

――――――――――
《07:消滅期》
 TRPGへの思いが消滅し、TRPGのない時間を送る時期。
―――――

画像10

 TRPGでは、自分は未経験の為、ここの記載は出来ず…。

 ただ他の趣味について消滅期に到達しているモノはいくつかある。意図的に思いだそうとしなければ、頭の中からはその趣味は出てこなくなる。それを意図的にやりたいなぁ~という衝動もなくなる。モノを処分してなくて家にあったとても「なかった事」に近い状況になる。友達に誘われれば出来なくはないが、既に一線を超えており、趣味としての興味や熱意が喪失している。

呪い01

**

横線

――――――――――――――――――――
■期による楽しみ方の違い
 4つの期にいるそれぞれの人が卓を囲むと、卓全員が満足するのは難しくなる。
――――――――――
 GMが《不足期》の場合で、PLが《邂逅期》・《成長期》の場合、PLにとって、覚える事が多くて疲れてしまう。

 GMが《邂逅期》・《成長期》の場合、PLが《不足期》の場合、PLでは物足りなさを感じてしまう。
 PL間でも嗜好の違いが発生する。

疲労困憊_i-900x400

 人によっては物足りなさを。人によっては疲弊したり、ついていけない状態になったり。
※同じ期であっても、人にはそれぞれ異なる嗜好があるので、そもそも楽しみ方が異なる場合があるが、この記事ではそこは触れない。

**

画像18

※蛇足:とぉ~く自身について
1999年以降、
 コンベンションでスタッフ参加する。
 ブレインとしても施策を考えたり試したり検証したり…
 初心者対応に力を入れたり演技を抑えたマスタリングに変更。
2005年以降、
 初心者対応の形が整った。王道的なモノ等様々試す。
 他、映画脚本術等、様々な資料をTRPGに転換出来ないか探る。
 ミニキャンペーンや同時多発シナリオを考える。
2009年以降、「無色透明なGM」を目指し、その作品らしさを重要視したマスタリングに変更。
2011年~2014年まで休眠。
2014年ログホラTRPGで復帰。
2018年3月を最後に自作シナリオ作成できなくなる&GM休眠。
2020年6月にオンセデビュー。9月にGM再開。
恐らく現在《倦怠期》にいると思う。 



おわり。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?