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【詩】デッドエンド

向かい風の先で 手を振り笑っている
歩みを止めた時 空っぽの自分に気づいた

青空を目指して 屋上へ駆け出したんだ
この柵を越えれば 飛べるはずと信じたんだ

僕のいない街で 僕がいない街で 
輝くピースサイン

世界のすべてが僕を騙しても
死ぬ理由には程遠い
熱を帯びて息を吐いた
深く眠る街を背にして

なびく風の先で 白い雲が流れている
目を開けた時 何も変わり無いと気づいた

色褪せた視界で 確かに見えたのは
輝くピースサイン

世界のすべてが僕を愛しても
生きる理由には程遠い
熱を帯びて息を吐いた
熱く燃える空を背にして

世界のすべてが僕を騙しても
何も変わらずに陽は廻る
熱を帯びて息を吐いた
まだまだ心臓は止まらない

世界の終わりが僕を騙しても
世界の終わりが僕を愛しても

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