タイツ

最近困ったことがある。

朝、電車に乗っている時に、自分がズボンを履いているのか分からなくなるのだ。

寒がりなので、タイツを履いて、その上から暖パンを履く。

電車に乗っている時、私は思うのだ。

「私、タイツしか履いてなかったらどうしよう。」

私の大根みたいな脚は、するするとしたタイツの感触しか感じることができていない。

ズボンのだぼだぼした感触は、全くどうしてどこにもないのだ。

私は下を見ようとする。

でも、ちょっと混雑していて見えない。

人が、じゃまだ。

でも、これくらい混雑しているならば、私の脚なんか見えないはずだ。

そうだ。私がズボンを履いていなかったら、みんなすごい目線で私の脚を見てくるはずだ。

きっと履いている。

そう思って、電車を降りて、下を見て、やっと私は安心するのだ。

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