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「ここにはないもの」では「アトノマツリ」を聴け(乃木坂46)

31stシングル「ここにはないもの」がサブスク配信されたので、全曲しっかりと聞いてみました。ワシはこれまでApple Musicで聞いてたんだけど、料金が値上げされたことと、Amazonプライム会員ならばAmazon Musicが一般よりちょっと安くなることにやっと気がついて乗り換えて初めての視聴です。
Amazon Musicでは2022/12/09時点で、まだ全曲歌詞は表示されません。


「ここにはないもの」

31stシングルの表題曲であり、1期生の齋藤飛鳥の卒業ソングですね。
長年親しんできた場所から飛び立つ寂しさと、未来に待ってるだろう希望が表現されてて、非常のエモーショナルでウェルメイドな曲だと思います。
ダンスパフォーマンスも素晴らしいし、「サヨナラの意味」と同じく、卒業曲的な位置づけでこれからも歌い継がれる曲になるに違いありません。

初めて聴いた時は正直 吉田拓郎かと思ったけど。(ウソ) 
セリフっぽいポエトリーリーディングなカンジで始まる曲だから、欅坂の「世界には愛しかない」も少し思い出しました。この後に感想をかく「アトノマツリ」にも繋がりそうな気がしてます。

自己と世界の間で悩み傷つく悲壮感に満ち溢れた印象を受ける曲が多い、そんな欅坂でも未来を感じさせる「世界には愛しかない」が好き。

1974年発表の半世紀近く前の曲だけど、それが批判する世相や個人は今と変わらない気がする。

「悪い成分」

フラメンコ的な印象の曲で、30thシングルのアンダー曲「Under's Love」に似てるってのが第一印象でした。ちょっと「マシンガンレイン」も思い出しました。
れのちゃんの歌は素敵だし、曲は決して悪くはないけど「アンダーといえばこんなんでしょ?」って感じがするのがちょっと気になりますね。

今だからこそアンダー曲は「錆びたコンパス」的なハツラツとした希望に満ち満ちた曲をだしてほしいなー、なんて思いますた。

でも何度も聴いているうちに、だんだん「アンダー曲でしょ?」っていう先入観が消えていい曲だと感じ始めましたよ。やっぱそれってれのちゃんの歌のチカラなのかもしれない。

「これから」

齋藤飛鳥卒業ソロ。うーん、悪くないんだけど、それっぽさ満載で今一つな印象もある。MVも熱烈ファンにとっては過去の映像を交えたりしてエモエモなんだろけど、ワシはちょっと平凡な感じがして今一つだった。

同期でありかつ姉的存在であった橋本奈々未さんの卒業ソロ「ないものねだり」に匹敵する曲って、もう出てこないのかもしれない。

「銭湯ラプソディ」

曲発表時の説明を読んだだけじゃ絶対これ「こち亀」じゃないかと思ったけれど、それとは違いながらも楽しい曲。
乃木坂にしちゃキワドい「大事なとこタオルで隠して」って歌詞があるけど(ヘンなこと想像するじゃないか、ヤスシ!けしからん(笑))、曲調が軽妙でコミカル路線っぽくてノリノリで「いぇい、いぇい、いぇ!」ってコールできそうなとこもあるから、「ダンケシェーン」みたくファン含めたフリ付けてライブで披露したらチョー盛り上がりそう。

んで、今後の企画としては、乃木坂ANNで与田ちゃんが言ってた「スーパー銭湯アイドル」としてぜひ活躍してくれ。そしてもひとつ、ここはぜひ銭湯の組合あたりと提携して、「銭湯へ入ろうキャンペーン」的なイベントを行うべきだと思うぞ。メンバーは流石に風呂入ったり番台に座ったりはできないだろうけれど、ユニットメンバーの浴衣姿のイラストまたは浴衣姿の写真入りのれんを作って、銭湯入り口に飾るとかいくらでもできるはず。そうすりゃファンは集まるし、あの娘を孫にしたいだのと言い出すジジババが続出したりして年寄り連中の知名度も上がることで全国民認知度もAKB超えを狙える。

のれんはシリアルナンバー入りで全種類デザインを変えるとかすれば、全銭湯めぐりをやらかすツワモノも出てきてSNSは大賑わいで話題性抜群だしな。

ちょいとググると特別区内の銭湯はR3年度で約450なので、ユニットメンバーだけじゃなく、全員個別に作ってみたりしてね。一人10枚作ればだいたいそれくらいになるんじゃないか。そんなことなら乃木坂事務所とソニーミュージックの財力を持ってすれば(一部銭湯組合も金を出す)、全種類デザインを変える、あるいはメンバー全員分くらいののれん作成はできるでしょ?それなりの値段で銭湯が購入するとしても、キャンペーンが終わればオークションにだして良いことにする。そうすりゃ、高値落札でウハウハ間違いない(しらんけど)

「アトノマツリ」

ワシ的には31stシングルでのイチバンだと思う。新しい乃木坂へのチャレンジ精神を感じる。乃木坂ANNで梅与田が絶賛してたサビの「好きだったよ、好きだったよ」と「大好きだよ、大好きだよ」っていうフレーズがずっと耳に残るしな(はやしるな)。

もともとのアイディアは30thシングルカップリングの「パッションフルーツの食べ方」がルーツだと思うんだけど(あの曲も乃木坂的に新しくて印象深くて好きです。ミニライブのフリもかっこよくてステキだった)、それをもう一歩踏み込んでアンダーライブで披露して高評価だった北川悠理&林瑠奈の「ゆり・るな」コンビのラップをガッツりとフューチャーしてきた。声が可愛いのがちょっとネ、とは思うけど、ラップと歌を組み合わせたゆったりとした流れるような感じと、バックトラックの心地よさがとても良いです。
初めて聞いたときには1990年代のラップ(たとえばDragon Ashの「Grateful Days」とか小沢健二 feat.スチャダラパーの「今夜やブギー・バック」的な香りがした気がした)っぽくて、かつてデビュー直後のスチャダラパーばかり聞いてた時期があるワシとしてはとても好きですね。

「オレはTokyo生まれHip-Hop育ち、悪そなヤツはだいたいトモダチ」というパワーフレーズで有名なヤツ。

「ダンスフロアーに華やかなひーかり」ってのはTik-Tokでも流行ったフレーズ

時代はちょっと下るけど、Def Techの「My Way」も思い出した。

「ゆり・るな」のラップもいいけど、「かき・さく・なお」の歌もいい感じです。かっきーの歌の上手さは周知だけど、最近さくちゃんのウイスパーボイスな歌がいい感じになってきているってのもこの曲を聞いて感じました。初めて意識して聞いたなおちゃんのちょと気怠げな歌も声も良いですね。

そんなわけでユニットメンバーは全員4期生。これまでの4期生の曲といえば可愛らしい感じが多かったけれど、こういったクールな雰囲気の曲をいい感じで歌えるようになったってことは、1,2期生の卒業が相次ぎ、後輩5期生が入ってきたことで、4期生が3期生とともに乃木坂の中心となったことを証明してるんじゃないかと思ったりもしましたね。

この曲は「パッションフルーツの食べ方」と同じく、ライブへの組み込み方がちょっと難しいんじゃないかなーなんて感じるけれど、いろんなところで披露してほしいという珠玉の一曲。

なもんで、そのうち本職のラップグループとコラボも良いかもしれんね。アイドル好きなライムスター宇多丸氏なら乗ってきそうだから、まずはTBSラジオへゴー!
宇多丸氏がメインキャスターのラジオ番組「アトロク」アシスタントのTBS宇内梨沙アナは乃木坂ファン(真夏推しらしく今年の神宮に参戦してた)だしな。久保ちゃんとせーらちゃんは番組ゲストで出演歴ありだしと、色々と乃木坂的好材料が揃ってるぜ。

んで、この曲、秋元大先生お得意の「猫舌カモミールティー」的な最後の一文に含みをもたせ主人公の気持ちが揺れ動く様とその余韻を感じさせる歌詞もまた良いので、その部分もダイスキですわ。

好きだったよ 好きだったよ
今さら言えるわけないか…
好きだったよ 好きだったよ
後出しのじゃんけんみたいで…
好きだったよ 好きだったよ
馬鹿だな 言っときゃよかった
好きだったよ 好きだったよ
恋はカッコつけてもうまくいかないよね
アトノマツリ…

二人はこのまま
何にも変わらず
二人はこのまま

多分 話しかけてもいいんじゃないかな

「アトノマツリ」

この歌詞のユルさと切なさは実際に曲を聞いてもらうとよっくわかります。

猫舌カモミールティー
冷めちゃう そうその前に
ふ~ふ~しながら 飲んで欲しいの
まだ熱いうちに
始まった恋も…

終わっちゃった恋も…

「猫舌カモミールティー」

この曲も、歌詞は最初からずっと過去の思い出といまの自分を綴ってきて、最後に寂しい本音をちょっとだけ語るっていうテクニックにシビレます。

で、もひとつ、最後でキメの歌詞なヤツ。

友達なんかいらないって思ってたずっと
許せない嘘や誤解が招いた孤独
生きにくくしてる張本人は僕だ
居心地の悪い視線なんか気にしないで
今の場所 受け入れればいい
そんなに嫌(いや)な人はいない
やっとわかったんだ
一番嫌いなのは自分ってこと

僕は僕を好きになる

「僕は僕を好きになる」

この歌詞については「いじめを肯定するのか?」「嫌なことを無理やり受け入れろと言うのか?」などと色々な批判もあるみたいだけど、ワシとしては「自分を見つめ直し、そして今の自分を客観的に理解しそれを素直に受け入れて、そこからどうするか考えよう。他人は関係ない。もし自分がダメダメだったとしても、”こんな自分でもなんとかなる、大丈夫だ”と自分を否定せず、まずは自分のことを好きになれ。話はそこからだ」という「自己肯定感」について書かれたことだと思うのです。
そういった前向きな気持が、最後の一文に込められているに違いないと思うのですよ。そういったことをやってくるのが秋元康だと思います。

んで、アルルが同じ趣旨のことをブログに書いてましたね。

⚪︎ もうすぐ20歳なアルノさん。
「19年で得た知見」はありますか?

→そうですね〜

19年で得た知見は

自己肯定感は自分を優れていると思うことではなくて、優れていなくてもダメでも「それでも自分は大丈夫だ」と思えること。

五期生公式ブログ 中西アルノ「つれづれなるまま」2022/11/22

アルルはカシコい。そんな話を楽屋の隅でてれぱんとしてそうだ。(勝手な妄想)で、その横ではおかひなが「な~にワケわかんない話してんの?」って、ゲラゲラ笑ってそう。(しらんけど)そんな5期生のバランスがいいカンジ。

とか話が曲の感想から大いにそれてしまいましたので、元に戻そう。

「甘いエビデンス」

乃木坂王道的な印象の曲だけど、普段と比べてちょっと豪華な印象もうける曲。ちょっとモータウン的だと感じたし生田絵梨花企画のNOGEAMGIRLSが歌えばピッタリと思わされる曲調は、ぜひともライブでギンギンにキメて披露してほしい。

メンバー全員が真っ白あるいはスパンコール&ラメラメなイブニングドレスとひじ上まである長い手袋をつけ、髪はもりもりに盛り上げてスタンドマイクを前に軽くフリをつけてキメキメで歌えば、これはもう「生田絵梨花、伊藤純奈、久保史緒里、賀喜遥香」と並ぶ乃木坂が誇るコーラスグループになれる。今回のユニットにはNOGEAMGIRLSのオリメン2名がいることだし、ぜひやるべき。絶対やるべき。
歌自体はもっとハモったりしてくれれば嬉しかったけれど、それでも素晴らしい歌声を聞かせてくれてどうもありがとうございます。

絶対ライブで凝った演出でやってね。もしなにか困ったことがあったら弟子の久保ちゃんが師匠でNOGEAMGIRLS生みの親の生田絵梨花様にお伺いをたてなさい。ノリノリで手取り足取り指導してくれますよ、きっと。しらんけど。

「Dear white rice」の制作秘話が聞けます。いくちゃん、プロデューサーとして有能だわ。

「17分間」

なんと3連続シングルで期別曲がもらえた5期生って、やっぱりかなり歌への期待が高いのかなって思います。
(追記:調べてみたら3,4期も3シングル連続で期別曲をもらってましたね)
「プリンシパル」ではなくて「新・乃木坂スター誕生ライブ」ってのもそんな運営方針の表れではないかと思ったりもします。

曲の初オンエアで聴いたたときは「ちょっとどうかな」と思ったけれど、公開されたMVを見ながら曲を聞くと、5期生ちゃんたちのダンスパフォーマンスの向上を感じるとともに、良い感じだと思いはじめました。

正直「バンドエイド剥がすような分かれ方」と同じような曲だなと思いつつも、「たった17分」からのサビは頭に残ってて、思わず口ずさんでしまいがちで、そういった部分ではアイドルソングとして「いい」んでしょう。
イントロがサビのメロディーから始まるって言う、同じくイントロ聴くだけで「ナカダカナシカ」としか聴こえん「おいでシャンプー」みたいにキャッチーで覚えやすく印象に残りやすいし。いいと思います。

センターのさくたんは見るものの視線を引き付ける魅力満載なんだけど、ソロ部分の歌声が細すぎて少し不安になるってのが正直なところです。
そんなさくたんだからか、ソロの歌割りは出だしとか落ちサビとかじゃなくて、どうかするとショートバージョンでは端折られるあたりのパートっぽい印象ですね。まあ今後は成長して歌声も太く大きくなってゆくんでしょうけど、この曲ではダンスパフォーマンスを主眼にして歌はちょっと引き気味にしようという運営の意図を邪推してしまいますた。

まあそんな印象ですけれど、やっぱ3シングル連続で期別曲が与えられ、単独ライブも開かれてと、運営側は5期生に対してかなり期待をしていることが伺えます。まあデビューして一年たたないうちにこれだけのことをやった(やらされて)わけだから、当然経験値的にも彼女たちも成長しているし、これからもどんどん成長していくだろうから、運営ではなくても期待せずにはいられないですね。


なんて感想をざっくりと書いてみました。あくまで感想であって、論理的に分析評価した上での批評ではないのであしからず。

あくまでいちファンのおっさんの感想ってことで、千葉五人衆的に”夜露死苦”

まっ、とりあえず聴いてみて下さいな。

以下、ご参考までにMVのリンクを貼っておきますので、よろしくご査収頂ますようお願い申し上げます。

おまけで、ワシが曲を聞く前の妄想を勝手に書いてるのはこちら。

MVといえばも一つ期待のヤツ
(2022/12/10 11:10時点でまだ未公開だけど)

公開と同時にMV見たけどサイコーですね。Twitterでも#アトノマツリがトレンド入りしてた。
公開後4時間で15万回再生となってるから、これからどれくらい伸びるんだろう。

ちなみに31stシングル表題曲「ここにはないもの」のは11月19日公開で再生数は約31万回だから、「I See…」のときみたいに表題曲の再生数を抜くかもな。

「ここにはないもの」の再生回数を1桁見間違ってました。そんな少ないわけないし。どうもすみません。
が、「アトノマツリ」も公開11時間で23万回とかなりキテるカンジ。

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