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人は仮装しながら、仮想の人生を生きている

はあちゅうさんの小説『仮想人生』を読んだ。

前半は重くて暗くて、朝に読むものじゃないな、と思ったくらい。登場人物たちがTwitter上で生きる「仮想」の世界は、色がない世界にみえた。後半かけて物語に色がつき、最後は温かみを感じる物語だった。 

登場人物の描写から伝わってくるのは、虚無感、寂しさ、孤独、人には打ち明けられない秘密、受け入れたくない事実などなど…。見たくないものから目を背けるために、自分を守るために、人は仮装しながら、仮想の人生を生きている。Twitterの裏アカウントを通した仮想の人生であれ、現実の人生であれ。登場人物のひとり、ねねさんのキモチは自分もわかるような気がした。

Twitterの裏アカウントという「仮想」世界で歩んでいた人生が、現実の人生とシンクロし、色を帯びていく。そんな作品だった。

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