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すぐにできる方法なんてないよ

「考える」ということの経験がほとんどない子どもたち。教師の多くは自分の問いに答えさせることを「考える」と考えている。なので、ゆるい課題設定の中では、多くの子どもは考えるこということそのものに戸惑う。「考えるって何を考えればいいんですか?」と真面目に聞いてくる子どもも、考えることをめんどくさがる子どももいる。
いや、それってそもそも課題設定がガバガバなんじゃない?と思われるかもしれないけど、課題設定を子どもが答えやすいようにしている時点で、何かまちがっているのです。課題設定を絞るということは、すでに教師自身が答えを持っていて、子どもをそこに落とし込む「作業」なわけです。ですからその流れば教師も子どもも、明確で納得しやすく、心地いいのです。でもその代わりに考えることの質も広がりも、低く狭くなるわけです。
僕は4月は半年後、1年後の子どもの姿をイメージしています。なので、あまり子どもの行動を絞り込みません。ゆるくだらしのない授業。でもそこから子どもは自分で考えていくということを学びます。僕のクラスでは係活動なんて3ヶ月くらい、ぐだぐだしています。だから、次第に自分らでおもしろい活動を始めるようになるわけです。
僕らは何か急ぎすぎていないだろうか。「すぐできる」「明日から変わる」「あっという間に」そんな言葉を多くの教師は求めているけど、そんなはずはない。自分があっという間に変われるはずなどないのです。

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