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大人の初対面



30代半ば(もう後半だけど。大目に見て♡)になって思う。

大人の初対面は大切なものだと。


負けん気しかなかった10-20代前半、それはもう私はツンツンしていて、舐められてはたまるかと初対面では常にファイティングポーズだった。
まず、これについては是非とも若気の至りとお許しいただきたい。
だからこそ私は若者のツンツンには、割と寛大だと思っている。

ただ、ツンツン真っ盛りだった若い頃の私でも初対面においては「敬語」というものをある程度使いこなしていた。と、思う。



長く接客業をしていて感じるのが、ごく稀に敬語を知らない大人がいる。
日本で育っていないわけではないだろうから知らないではなく、知っているけど使わないが正しいかな。


「今の時代に敬語、敬語って、その考え古くない?」そう言われてもいい、私は日本の敬語という文化が好きだ。

別に敬語を使えと強要するつもりはないし、初対面こそ敬語であれば、そのあと仲良くなったのなら、私は10才20才年下の若者がタメ口であろうが呼び捨てであろうが気にならない。


初対面でのタメ口が気になるのだ。
自分よりお年を召した方が若い私に対して、敬語じゃないのは確かに気にならないかもしれないが、これが不思議なものであまりお見かけしないのだ。


おそらく私よりお年を召した方になればなるほど、敬語という文化が根付いているのではないかと思う。
そして、これは私調べだが、特に偉い人や凄い人こそ物腰が柔らかく、丁寧だ。

そんな大人を見るとかっこいいなーこんな大人になりたいなーと思う。(30代後半ってもう十分に大人なんだけど)


初対面で敬語を使えない大人は、ちょっとかっこ悪い。自分で自分の価値を下げているように感じる。タメ口で得することなんてきっとないのに。




コーヒー屋だとして、

私「こんにちは。」
お客様「アイスコーヒー。」

こんな大人だっている。
私をSiriかとでも思っているのか。
Siriでも敬語だぞ。

「氷で冷やした、または、氷片を入れたコーヒー。」と、意味を説明してやりたいところをグッと堪えて、

「かしこまりました。500円です。」
と、応えてコーヒーを作り
「アイスコーヒーです。」と差し出し、
もちろん無言で受け取るその大人の背中に
「ありがとうございました。」と言う。




「500円のコーヒー如きでなんやねん、偉そうな!もう二度と来なくて結構です!」


なんて心で思う、笑顔ひとつ作れない私は、まだまだ物腰の柔らかい丁寧な大人にはなれそうにない。

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