メダカ池、いくら掛かるのか?(基本編)

 メダカの飼い始め、いくら掛かるかは何をやるかによりますが、ゆる〜くやる場合のケースをまとめてみました。

 若い頃から貯金もせずにクルマ、スキー、キャンプ、オフロードバイクのレースと色々な趣味に手を出しすぎて、結婚してからは家族には良い顔をされないので、最近は新しい趣味は控えてます。近年はちょっと古いハーレーダビッドソンにハマっていたのですが、今は車検が切れて車置き場の置物です。

 そんな私が5年ほど前から、ちょっと飼い始めたメダカですが、きっかけは庭に転がってた丸い鉢。そこに睡蓮を植えたときに入れたメダカが最初です。庭を片付ける振りをしながら、うまく奥さんの目を盗んで始めました。

 巷ではメダカが凄いブームで、個人で繁殖だ品種改良だと盛り上がっていますが、そこまでやる方は限られていると思うので、ここでは一番基本の一式と、それを放ったらかしで維持していくのに掛かる費用を考えてみたいと。

 ウチは庭で飼っていますが、ベランダとかで飼うことを前提に、プチビオトープ的なものを作ってユル〜くメダカを楽しむのに、実際にいくら掛かったかとか、一体何をどこまでやれば良いのか?を自分なりにまとめます。

飼育容器

 室内飼育でないので、水槽よりは睡蓮鉢やプラ舟(土木作業とかで使うやつ)が一番無難ではないかと思います。発泡スチロールのケースもあるのですが、長期間での耐久性を考えると???なので。

 プラ舟のメリットは、形が四角形なので限られたスペースに置くときに収まりが良いことと、深さもあまり無いので植栽のレイアウトがしやすいというところですね。睡蓮鉢はあくまでも睡蓮がメインなので、ここではプラ舟で始めるケースが中心になります。私は最初40Lくらいのプラ舟(サイズ記載)から始めて、今は60Lのと並べて循環環境を作ってます。

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※60Lのプラ舟でメダカを鑑賞

 プラ舟で注意が必要なのは購入場所。観賞魚屋さんでも売っていますが、建築資材と比べると平気で3倍位の値段つけてるとこあります。サイズにもよりますが、

観賞魚店:1800〜3000円
建築資材店:1000〜1300円

底床

 これは様々な意見があって、ネットで調べ始めると悩みます。
皆さん、流派というか思い込みが強いので「土は絶対ダメ」とか「赤土が一番だよ」とか「荒木田土は絶対使ってはダメ!」。みなさん、もっともらしい理由とか経験談を語りますが、それはタマタマその方が経験したことで、実際には自分でやってみないと、どうなるか分かりません。私も皆さんの経験を元に作った最初のビオトープは散々でしたので。

メダカを繁殖するのか、ただ眺めるかでもやり方は違います
 ウチで最初に使ったのはプラチナソイル。黒土ベースの顆粒になってて水草アクアリウムとかに使われています。5月に新しいプラ池立ち上げた時に5年間使ったプラチナソイルを撤去しましたが、粒も崩れていないので水を濁らせないという意味では優秀だと思います。ただ値段は高めで8Lを1800円で購入(通販で8L送料込み2500円〜3000円)。40Lのプラ舟だと、8Lだとちょっと足りない感じだったので、石や流木でごまかしました。

 無難に考えると、赤土が一番安いですね。池には粒が崩れにくい焼赤土が良いと思います。酸性に寄るという話もありますが、元々栄養が少ない土なので水質維持には良いのではと思います。富栄養化させるのは簡単ですが、減らしていくのは凄く難しいので。

 水を濁らせたくないのであれば、川砂利を使うのも手だと思います。色によっては、メダカの鑑賞に向いているので。

 現在のウチのメダカ池は、日向土(18L/800〜1000円)メインで川砂利で足りない部分を埋めています。

 ⇒ 私の失敗:底床にこだわりましたが・・・・

 5年前に目指した環境は、底床に嫌気性と好気性のバクテリアがバランス良く住み着いて、タニシやヌマエビが処理しきれない有害物質を分解してくれることでした。そのために、当初プラチナソイルを敷いた池底は土の深さの厚いところと薄いところを作ってバクテリアのための環境も作りました。この状態で、飼育個体数を少なめ、餌も最低限で維持すれば、水質は維持されると思っていました。

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※最初は水もきれいでしたが・・・・・・・

 しかし、放ったらかしで手のかからないビオトープを目指して5年間やってみて分かった事は、(別のポストに書いたように)水質維持に苦労する手の掛かるメダカ池になってしまったこと。

教訓:人の言うことを鵜呑みにしてはいけません

 富栄養化が一番の問題でした。それほど多くの個体を飼っていた訳でもないし(メダカ7〜8尾)、水質を悪化させないようタニシやヌマエビを入れて排泄物やコケの処理もした筈ですが、まったくメダカの飼育に向いていない状態でした。

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考えられる原因は:

1)循環しない溜り水
2)日当たりが良すぎ
3)鳥の水浴び場


辺りでしょうか。

 循環しない水には栄養がたまり、日当たりは藻やアオミドロを繁殖させ、水浴びに来る鳥は水を汚していく。すべてがメダカ池の富栄養化を促進するサイクルだと思います。

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 今年の春から使っている日向土は軽石の一種で粒が崩れないのが利点。多孔性なのでバクテリアが住み着くのに適していて水質維持にも役立つ筈。
難点は、私の住んでいる多摩地区だと販売店が少ないこと。宮崎が主な産地なので現地のホームセンターでは一般的らしいですが、多摩だと売っていても小さな袋しかないのでコスパ悪いです。
 あと軽石なので、水が馴染むまでは浮いてしまい準備に時間がかかることと植物を植えるときに土が軽すぎて根本が落ち着かないことです。
現在プラ池の一つは植栽を中心にしているので、下地半分くらいは赤土にして、その表面を日向土でカバーしています。

 日向土に入れ替えた結果、植栽の植え替えをしても濁りも抑えられいます。同時に導入した水の循環のあわせて、コケやアオミドロの繁殖も抑えられています。

 ここまでたどり着くには、すごく時間がかかりました。ネット上でみていると、普通に睡蓮鉢にメダカと赤土いれて換水は年に一回程度。それでで澄んだ水をメダカが泳いでいる人が羨ましいです。

装飾

 池の中には、石や流木、レンガを入れます。どれも観賞魚屋で販売していますが、正直高いです。流木についてはその辺に落ちているものだと、腐敗してしまうことも多いので止む無く購入しましたが、石については近所の河原で拾ってきました。多摩川の中流域なので角の丸い石が多いのですが、
国定公園とかでない限りは個人で石を拾ってくるのは問題なさそうです。

 他に古い植木鉢とか、ホームセンターのガーデニングアイテムが使えそうです。

植栽

 一番無難なのはホテイ草、アナカリス、マツモあたり。

 ウチのメダカ池では、上記に加えてオオサンショウモ、アマゾンフロッグピット、ヒシを浮かせて、沈めた鉢(ダイソーのスチールバスケット)にナガバオモダカ、ウォーターバコパ、ウォーターコイン、ウォータークローバー、シラサギカヤツリが植えてあります。

 春から初夏にかけて、どれも大繁殖してしまい水面を覆ってしまうので、これは思い切って廃棄してます。ホテイソウは根がかなり伸びるので、これも時々カットします。

肝心な生き物

 メダカが中心になりますが、その排泄物の処理や食べ残しのごみ処理のためにヒメタニシ、ヤマト/ミナミヌマエビを入れています。あとシマドジョウ。

 メダカは結構産卵していて針子を見かけますが、放ったらかしの環境だと余り増えないですね。繁殖目的であれば、マメに親と分けてあげないといけないのですが、なにせジャングルのようなビオトープなので自然の流れに任せています。育つ子は育つので。

 ヤマトヌマエビ(近所のショップでセール品)は汽水域でないと繁殖しないので長持ちしないですが、観賞用ということとコケの処理能力で姿を見なくなったら追加してます。ミナミヌマエビは、過去5年間放ったらかしにしても、常に繁殖を続けているので特に追加していません。

 イシマキガイも入れていましたが、石に産卵してこれが中々取れないので今後の追加はすべてヒメタニシに統一します(イシマキガイは淡水では産卵しても繁殖しないとのこと)。ヒメタニシは、卵でなく小型の生体を生むらしいので、安定して世代交代してくれれば水質維持に役立つでしょう。

餌について

 普通の粉末で問題ないですね。タニシやヌマエビについては特段餌を与えなくても問題ないです。ただメダカが孵化したときに、親が空腹だと捕食してしまうので、針子に気づいた時は親がしっかり餌を食べるように気をつけています。彼らも満腹であれば針子を捕食する確率は減ると思うので。

 最近はミジンコの繁殖もやっています。ダイソーの100円バケツにメダカ池の水を入れて、そこにクロレラで繁殖中。クロレラは取り寄せるのが面倒なのと保存期間が短いので、そろそろ他の餌に切り替えてみようと実験中です。やはり生き餌はメダカも喜ぶみたいですし、何よりも残しても水質に影響を与えにくいので。通販で活きミジンコ取り寄せて2000円もあれば繁殖続けるので、維持できればリーズナブルです。

エアポンプとか循環系

 元のコンセプトは、水を換えない(減った分の加水のみ)、エアレーションしない、餌は最低限で始めていたのですが、最近自然還元は諦めたので循環させてます。GEXとかのポンプであれば、かなり安く販売(800〜1000円くらい?)しているので仮に壊れても使い捨てレベルで導入可能だと。

 ⇒ 5年かけてたどり着いた結論:循環系の導入

 上の底床の入れ替えと同じなのですが、結局水質維持のために水を循環せざるを得なかったのが事実です。
  あくまでも私個人のケースですが、日当たりの良い環境で40Lのプラ池では自然な水質維持は出来なかったです。毎年春と秋に1週間づつくらい水質がいい時期があって、その時だけはメダカの鑑賞も出来るのですが、それ以外の時期はメダカどころかタニシまで死滅してしまう環境でした。酸性に傾いた水質を管理できなくてタニシの貝殻が溶解してしまう。タニシ自身の貝殻の成長がついていけない水質でした。

 4月に新しい環境に移行して、一時的に藻が増えた時もありましたが、今は澄んだ水でアオミドロもすっかり消えています。

飼育開始費用概算

 以上を踏まえて、費用の概算をまとめると・・・(近所のお店基準)

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小計:6000円くらい

 以上で、十分以上にメダカを鑑賞できる環境が作れると思います。

 さらに確実に水質維持をして放ったらかしを目指すなら、循環式のろ過フィルターを自作すると完璧ではないでしょうか。ろ過フィルターの販売開始しました!
 プラケースで自作して8000円くらいです(ろ過フィルターを導入するならエアレーションポンプは不要だと思います)。

 総計1万2〜3000円で、放ったらかしで餌と加水だけすれば良い環境が構築出来ると思います。

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