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3行にならない日記 観光ホテル

一泊旅行の宿泊先は絵に描いたような「昭和の団体客様向け温泉観光ホテル」で、窓際に椅子セットのある畳の部屋、床の間に金庫とテレビがあって、お風呂はパノラマ大浴場、というやつだった。もちろん食事は固形燃料で作られる釜飯や、虹色のセロファンで覆われた前菜、お刺身に天ぷらに陶板焼きの肉などなど。減少傾向だった体重はあっという間に元に戻った。

朝食後に散歩をしていて思い出したけれど、この街には12年前にも来たことがあって、当時そこら辺を歩きながら
「廃墟みたいなホテルがいっぱいだねぇ。解体するのもお金がかかるんだろうねぇ」
などと言っていたけど、我々はまさにその廃墟(だと思っていたホテル)に泊まっていたのだった。入り口は反対側なので、前日は気づいていなかった。

廃墟みたいなホテル群、インバウンドのおかげで息を吹き返していて、働く方々もお客さんも外国の方が多かったです。それはそれで興味深く、不具合なく、楽しかったです。

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