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流れ星。

去年の冬の間口、いよいよ冷えだした外気を肌で感じなから、ふと夜空を見上げると、流れ星が一つ、大きな弧を描きました。

〝あの人は、惰性の恋の相手じゃなかったか。。。〞

そう呟いた自分自身に呼応するように流れた星の光に、些かギョッとしながら。

私は、過去数年来、悩み通した〝恋への引導〞を。

ようやく。そして、なかなか辛辣に、流れ星へ言い渡しました。

〝終わりに相応しい、ビジョン〞だとさえ想っていた。

それは有り体に〝美しく〞て。。。

〝地の果てに堕ちろ〞とさえ言い得て。。。

私は、自身の冷たさに、身震いする想いがしました。



確固たる理由なんてない。

私には、いつだって、確かな繋がりなんてどこにもなくて。

その星の明るさを。実は、よく、実感したことさえなく、もうずっと、わからぬままで。

だけど、差し替える光もなくて。いつまでも灯らなくて。

〝こちらがあるから、あちらは要らぬ〞というような、〝都合の良い〞ものではなかったけれど。

ただシンプルにその落星を。

〝手離してもいい光〞だと、そう、

言ってやれるだけの、〝啓示〞も。

確かにその秋、私の周囲に降り立っていたのだった。


それは、〝羽を休めて、直ぐ飛び立った、人が期待や希望を寄せたくなるような、星の欠片〞。

まるで〝星の王子様〞、と。そう言ってしまっても良い。

庶民の私には、並ぶべくもない輝き。

あっという間に、通りすがった瞬間は過ぎて。

そちらは、〝流れたことさえ気付かせぬまま、全く無音で、姿なく消えてしまった流れ星〞だったけど。

〝終わらせるべきを終わらせる為〞に、

その輝きは、私を大きく前へ向かせ、光差す地上へ引っ張り上げてくれました。

〝夜明けを教えてくれた星の欠片〞。

感謝こそすれ、恨みは差し上げるべきではないだろうと。。。そう想うのだけど。

いっそ、この星の人も、〝終わらせるべきと想わせるだけの力〞を持っていて。私にとっての夜の人で。

再び夜に臨んだ私は、まるで脱け殻のようでした。

どうにかこうにか、やり通したのは、

〝彗星〞がスクリーンに流れたから。

それは、〝なけなしの課題を模した、簡素なステージ〞に。

〝見る人を魅了して、次々と周囲を惹き込んだ小さくもない星の光〞が現れたのでした。


興味深いのは、どの星も。自分の軌跡に無我夢中で。暗い夜空を一瞬明るく照らしながら、一心に走り抜けて行きました。。。(己が光の弧を描いて)


私は、そんな流れ星を一つ、見つける度。

夜空に浮かんだ、その暗い心に浮かび上がった、

星一つ一つに巡り会う度。

闇に引かれた、星が輝かせる弧に魅せられて、焦がされて、

いつまでも、目を凝らして、

光の余韻を探していました。


夜は巡るよ。流れ星が太陽を呼びに行って。

ほら、また夜がやって来る。



夜空を見上げるでしかない私は、どこも一つも、〝確かめ合った〞ことさえなかったのに。

直感型の私には、

その相手、一人一人が放つ光が、

確かに届いたのでした。


〝確かめ合う〞ことはしなかったけど。

私には、

〝その星から得る学び〞が、それぞれ確かにあったのです。



ほら。あなたも、顔を上げて。〝星を探そう〞。。。

〝あなたの心の空に映る星を探しに行こう〞。。。

その光は、〝あなたの心を照らすから〞。。。

消え行く星の、〝光を見届けてください〞。。。

それは、〝あなただから気付ける光なのだから〞。。。


輝いて。。。輝き返して。。。星の人たちよ。。。

〝少しでも、夜が、歩きやすいように〞。。。

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