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「天才の根源」を読んで。

僕の趣味は少ないが、映像編集をよくしている。
今日もBlenderで動画を書き出しをしているのだが、どう考えても長すぎる。
これからもっと多くのカットを書き出そうとしているのにもかかわらず一つのカットを書き出すのに5時間が経とうとしている。
この暇な時間にnoteを書こうと思った。

著者/てつや

天才の根源」という作品はYouTubeを見ている人なら一度は聞いたことがあるであろう、「東海オンエア」というYouTubeチャンネル登録者数560万人を超えるグループのリーダー「てつや」という方が書したエッセイだ。
僕もその560万人の中の視聴者。
興味本位で彼の書いた本を読んでみようと軽い気持ちで読んでみたら、彼が出している動画での姿と本の丁寧さにギャップを感じ、驚いた。
動画の中での彼はそもそも本すら出すことのなさそうなだらしなさと、おバカ具合だ。(決して悪い意味ではない
それにもかかわらず本を出したかと思えば、内容は意外にもしっかりとしたものだった。
本を毎日のように読んでいる人からしたら文面や構造に違和感、物足りなさを感じる人も多いかもしれないが、僕のようなあまり本を手に付けないものからすると十分なものだった。(決して悪い意味ではない
だからと言って、彼の動画のユーモアさがなくなったわけではなく、ところどころ笑いどころがある本になっていた。
そのような本にしたのは本に書かれている内容を読めば、彼がどれだけ「おもしろ」ということにこだわり、見聞きしている私たちを楽しませようとしているかがうかがえた。

本の最初の方に、「東海オンエアを知っている人、知らない人どちらにも読んでいただきたい」と書いてあった。
正直、この本を読みたいと思う人は東海オンエアを知っている人じゃないと読まないだろうと思っていた。
しかし、内容は、読んでいる人が飽きないようにボケを挟んだりしながら、自身の人生を語るものになっていて、最後まで読み続けられるものになっている。
東海オンエアを知っている人にはもちろん、知らない人にも勧めたいものになっていた。

僕自身も小さいころから、人の子と笑わせたいという気持ちなどは彼の酷似しているものがあった。
しかしながら僕にはそんなセンスはないと、どこか頭の片隅にいつもよぎるのだった。
この本を読んで彼の人生の一部を共有してもらい、彼の考えていることを読んだとき衝撃が走った。
今になって彼はYouTube界で天才と呼ばれているが、「天才の根源」というタイトルとは裏に、天才とはかけ離れていた幼少期を送っていたのだ。
彼が中学時代にエッセイを出版していたなら題名は、「陰キャの根源」にもなっていたのではないか。(決して悪い意味では...)
そんな彼でも、「おもしろ」というものを追求し、人々に楽しんでもらいたいという気持ちは彼の頭の中の大部分を占めていたのだとおもう。
高校時代やその後のYouTube活動についても書かれていたが、彼の「おもしろ」というものへの探求が後を絶たず、努力し続けた結果が今の彼を作り上げているのだということを本を通して感じ取れた。
そこに生まれつきの才能センスなどは一切なかった。
彼自身がだらしないやおバカというのさえも関係なく、ただただ「おもしろ」について考え続けた先にYouTubeチャンネル登録者560万っていうのがあったようでとてもおもろい人生が書かれていた。

そして終盤の方に明かされる、「天才の根源」というタイトルの伏線回収。

あやうくまともになられるところだった。

彼の作品は動画、本どちらとも僕の好みでした。

所詮、YouTuberと思っている方も少なくないのかもしれませんが、いったんYouTuberというのを忘れ、小〇津...。
失礼しました、てつやという一人の人間の人生をのぞいてみるのも悪くないと思います。

最近、本読んでないなーという方も多いのではないでしょうか?
そんな方にも読みやすいものになってます。(決して悪い意味ではない
天才とバカの両立の作品をぜひ手に取ってみてください。

そしてこんな読書感想文あるあるみたいな題名につっこんでください。

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