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百合識者が語る!おすすめ百合漫画【"行進子犬に恋文を"を読め】

*ヘッダーは下記リンクのイラストです。

はじめに

こんにちは。今回の記事ではカフェ巡りについて書こうと思ってました。
しかし、私はふと思ったのです。
音楽というそこまで他人に見られることを想定しなくてもいいジャンルとは違い、競争率が高そうなカフェというジャンルにおいて、「私のような弱小アカウントがカフェの情報を載せたところで誰の目に止まるのだろうか?」と一抹の不安を抱きました。
そのため、まずは平均程度には語れるジャンルである百合漫画について語ってみることで文章を書く練習をしようとなりました。
今回はリストアップする作品がそこそこ多いため、1作品当たりの文章量は短めの紹介になります。予めご了承ください。

いままでのわたしはほとんど音楽関連のnoteを書いてましたが、これからは今回のように自分が興味を持っている分野についてもnoteにて情報発信ができていければいいなと思います。カフェや地元の飲食店とかを今のところは予定してます。

百合識者を一応自称している私の属性は次の項を参照してください。

百合識者とは

逆張り百合オタクです。自分から識者を名乗る人間はたいてい詳しくない。

好きな百合漫画トップ3は下記の通りです。
1.行進子犬に恋文を 3巻
2.行進子犬に恋文を 1巻
3.行進子犬に恋文を 2巻

識者を自称しておいてなんですが、読んだ百合漫画の冊数は数百冊(タイトルだと数十作品)程度なのでそこまでたくさん読んでいるというわけではありません。私が巻数短めな作品を読みがちなこともあって、有名なタイトルでも読んでない作品がざらにあるので…
レビュワーとしては「百合漫画をそこそこ読んでるちょっとだけ百合に詳しい人」くらい、中の上くらいの読書量がある人物と思っていただければ幸いです。
私より多くの本を読んでいる真の百合識者の方、ぜひおすすめ作品を教えてください。

そもそも百合ってなんだよ

このページを見る人にこんなこと思う人いるか???
定義を説明しない専門用語が含まれているページは良くないので一応説明します。
百合というのはいわゆるガールズラブ(GL)であり、女性同士の恋愛(を代表とする様々な関係性)を含む作品群です。
詳細はwikiでも見ればいいので省きますが、薔薇(BL)の対照概念として生まれた語句ですね。

今回の定義

あの作品は百合じゃないだとか言われるのが面倒なので、この記事における百合作品の定義について、有能なことで知られる百合ナビさんが扱っていたら百合作品であると今回は定義します。
当たり前ですが男性が出る作品も扱います。

外部に定義をゆだねて申し訳ないとは思いますが、音楽のように細かく定義しようとするとキリがないのがジャンルというものだと思うので許してください。

次の項からおすすめ作品を上げていきます。
作品のコマを掲載するのは著作権侵害になりそうなのと、未見の方へいいシーンは先入観なく見てほしいなという思いと私が感想の言語化をかなり苦手にしていることから具体的なシーンの例示は少なめにして全体的に軽めの紹介で書いていけたらと思います。要はこの先は君の目で確かめてみよう!というやつですね。

なお、これから列挙する作品群の順番とおすすめ順は一致していません。一番のおすすめは「行進子犬に恋文を」ですが。
それでは紹介に参りましょう!

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おすすめ百合漫画/恋愛要素は控えめがいい人向け

まずは恋愛ものが苦手という方や、いきなり濃いめの百合要素はちょっと…と思ってる方にお勧めなのがこれらの作品です。
恋愛要素が控えめ(というかほぼないものを挙げました)ので、少し興味を示しているけどどれを見ればいいのかな?という方への入門にも適してると思います。

夜と海 全3巻

仲の良いおともだちより無くても困らないものが欲しかったーー。転校生の月子は、学校のプールで泳ぐ内海に目を奪われてしまう。彼女がクラスメイトだと分かったものの接点はないまま。しかし、ある雨の日をきっかけに…。高嶺の花の転校生とノーテンキ水泳少女不器用な少女たちの日常を描くセンシティブストーリー!!

下記のamazonリンクからの商品説明欄より引用、以下特筆ない限り同様

学校を舞台にした日常ものですが、主役2名が学校生活を全く重視していないので授業風景などはほとんど描かれません。また主役2名は特に仲がいいわけではないと作中で言及されており、実際お互いに関心があるというわけではありません。
あくまで学校が舞台であるだけという形なので文化祭は面倒になってさぼったりしてますし、学外での交流もほとんどない淡泊な関係です。
私のような学生生活で失敗してしまった人も安心して読めますね!

この作品の特徴は何といっても絵が美しいです。絵が上手なのはもちろんですが、コマ割りでその絵がさらにイキイキとなります。漫画という媒体をうまく使った芸術品と言っても過言ではありません。

私が読んでいていいなと思ったのはカップ麺のシーンでした。
百合漫画のnoteでカップ麺?と思った方はぜひ読んでみてください。
郷本先生が表現するカップ麺をみていただくと、私が芸術品と称した理由もわかってくれると思います。

ふたりエスケープ 全4巻

〆切に追われる漫画家の「後輩」は、
どうにか心をパッと明るくしたい。
そんな時、「現実逃避のプロ」を自任する
無職の「先輩」からアドバイスが…!

携帯を封印(物理)したり、
意味もなく終点の駅まで行ったり、
斜め上の贅沢をしてみたり…。

限界漫画家と、顔は良い無職。
ふたり暮らしな現実逃避コメディー!!

下記リンクから購入しても私の懐は温まりません

漫画家の後輩と私と同業な無職の先輩の2人が主役の物語です。
締め切りに追われる後輩のために現実逃避のプロこと先輩が様々な手段で現実逃避にアプローチしていくもので、ストレス発散の引き出しを探したいという方(とくに社会人)に強くお勧めできる作品です。もちろん失敗(というかオチがある)することもありますが現実逃避ってそういうものですよね。なれない労働に疲弊している新入社員の方とかどうですか?

こちらの作品について語ろうと思いましたが、下記の記事にて私が言いたいこと以上のことが言語化されていたので、興味を持っている方はこちらの記事を読んでみることをおすすめします。(つづくさん引用失礼いたします。)

百合姫(連載時の掲載誌)での連載は終了していますが、作者さんがTwitterでこの作品をライフワークのように扱うと発言しており、実際に同人作品を作られてます。
完結した作品ではありますが、これから続きを追うこともできるというお得な作品です!

将来的に死んでくれ  全7巻

女子高生・菱川俊が恋しているのは、同じく女子高生の刑部小槙! この恋心、お金を積んででも届けたい! たとえ手段は不純でも、小槙への想いは、純粋で一点の曇りナシ!! まずは、お友達からお願いします。

刑部って初見で読めないよね

あらすじをみて恋愛要素があるじゃないか!と思ったあなた。この恋心が報われそうな素振りはなかなか訪れないので安心してください。
恋心に焦点を置いたシリアスものというわけではなく、ギャグ要素として扱ったコメディ要素がかなり強い作品です。

恋愛ものというよりはどちらかというと(先ほど挙げた「夜と海」とは違って)普通の学生生活をまっとうしている学園ものとしての要素が強い作品です。
普通に学外での交流もあり、主人公が好意を持っている人物に万札を突き出そうとする点などを差し引けばわりと一般的な学園ものです。
百合要素が濃ゆいというわけでもなく、日頃あまり漫画を読まないという方にもお勧めしやすい作品かなと思います。
それはそれとして毎回あの手この手で主人公がアプローチをかけてはいますが。

おすすめ百合漫画/完結済み編

まずは一気読みしやすい、完結済み作品の紹介から進めたいと思います。

行進子犬に恋文を 全5巻

舞台は近代、女性将校を育成する学校「陸軍女子幼年学校」。田舎から出てきた少女・犬童忍は、入学早々、高圧的な上級生・加賀美藤乃と出会う。高飛車な普段の態度とは裏腹に、時折犬童にだけ優しさを見せる加賀美。犬童はそんな加賀美の姿に心惹かれていくが……。

読め、買え

この記事を見たあなた、ぜひ買ってください。
圧倒的なNo.1に君臨する私の一番のおすすめ作品です。私の好きな綺麗な絵、大正時代という時代背景、読んでて癒されるストーリーと3点そろった傑作です。まるでMike Trout選手(LAA)のような完璧な作品です。

冒頭でも述べていますが、この記事のヘッダーは作者さんのpixivに挙げられている連載予告カットのものです。

とりあえず買って読んでみてください。
軍隊(正しくは幼年学校)が舞台ということで体罰など厳しい舞台をイメージする方もいるかもしれませんが、この作品ではそういった厳しさを実感させる描写はそんなにありません。なので私のような人物が曇る描写を読むと辛くなる方も安心して読むことができます。
登場人物にも癖がなく等身大の思春期の少女たちが多く、1話では「私にはまだまだ理解なんてできなかった」と語っている主人公が寝台戦友をはじめとした同級生、色々な先輩などを通して成長して人として成長し、自らの気持ちを理解していくまでがわかります。
またその他登場人物も作中を通して成長しており、5巻を読み終えるころには最初とあの人物やこの人物に対して抱いている印象も変わっているかと思います。あなたもまぶしい?思春期を追体験できますね。

みなさんはもう購入しましたか?
この作品についてひとつ難をあげるとすれば、物理書籍が品薄であるということです。(電子書籍派の方には関係ありませんが)
とくに私が一番大好きな3巻でそれが深刻であり、新品の価格が電子書籍の価格の3倍以上となっています。
電子書籍派の私も物理書籍を新品でそろえたいと思っているのですがなかなか困難で…。ぜひこの記事を読んだ皆さんが購入し、重版してくれることを願うしかありません。

そろそろ1巻を読み終えた頃かと思われます。
他作品よりこちらの紹介が少し長めになっていますが、この作品の魅力は私が書いているこの文章ですべてを言い伝えることはできていないほど魅力にあふれている作品です。
なので、こちらを読んで好印象だった人は私がこれから列挙するこの後の作品の多数が魅力的に映ると思います。

あの娘にキスと白百合を 全10巻

品行方正、成績優秀の秀才少女・白峰あやかは、中等部から高等部に進学。『今までと同じ自分』であり続ける……はずだった!? 天才少女・黒沢ゆりねとの出会いから、彼女の世界は一変する…?!

テーマが王道な作品です

こちらは私が最初に購入した百合漫画です。
百合漫画のテンプレートのような設定で登場人物や絵に癖もなく、老若男女問わず百合作品に興味を持ってる人にはお勧めしやすい作品だと思います。ちなみに私が好きなのは2巻の2人です。ビックリバカいいよね。

巻ごとにフォーカスされる人物が違う群像劇なためちょっと名前を覚えるのに時間がかかってしまう方もいるかもしれませんが、主軸は1巻の表紙にいる2人の成長を描いたものですので、安心して読んでいただければと思います。
好みを抜きにして入門としてどれか一つ選べと言われたらこの作品だと思います。

百合オタに百合はご法度です!? 全3巻

百合オタの私は、尊い関係を見守りたいだけなの…に!? 百合オタ女子・渡辺が女子校で出会ったのは、百合の世界観をぶち壊すオタクの天敵ギャル・吉岡だった――。

amazonリンクから抜粋

百合漫画のテンプレートのような設定で(主役を除いた)登場人物に癖もなく、百合作品に興味を持ってる人にはお勧めしやすい作品だと思います。
というのはウソではありませんが、こちらは百合漫画のテンプレート設定をメタネタにした作品です。

今作が百合作品の初見としても楽しめるかとは思いますが(メタネタにされているのはだいたいイメージ通りと思うので)、百合作品へのある程度の理解があるとさらに楽しむことができるかなとは思います。
一例としては上述の「あの娘にキスと白百合を」といった王道の作品を読んだ後に読むのがいいかなと。
比較的最近に出た作品でもあり、3巻完結なので一気読みしやすいのもおすすめしやすい点です。

おすすめ百合漫画/連載中編

*なお、既刊冊数はこの項目作成(2023/4/14)時点の発売済み冊数です。
完結済みの作品はおすすめしやすく、読む方としても完結するまで待っておこうという方もいるかもしれません。
しかし娯楽があふれるこのご時世、まして漫画界は競争が激しい(と私が思っている)分野でもあり、この作品いいな!と思った作品が打ち切りになり悲しい思いをした方も多いかと思います。

ここでは連載中の作品を取り上げます。連載中の作品はリアタイで楽しむことができることが最大の魅力だと思いますし、単行本購入や読者アンケートといったいったもので作者さんにフィードバックすることができます。

最近はSNSで話題!という枕詞の作品を聞くことも多いです。
アンケートのはがきを送るのは億劫だな、という方も作者さんの新刊報告をrtしたり、感想をつぶやくことはハードルが低いかと思います。
ぜひ皆さんもおすすめ作品を宣伝し、1冊でも長く作品が連載できるように作者さんを応援しましょう!!

私の百合はお仕事です! 既刊11巻

白木陽芽は、誰からも愛されるように振る舞う高校1年生。 ある日、不注意によって通りすがりのカフェの店長・舞に怪我をさせてしまい、陽芽は代役として「カフェ・リーベ女学園」の店員になることに。そこはお嬢様学校の学生に扮した店員同士が、姉妹となり清らかに美しく給仕をするサロンだった。 陽芽はそこで一人の女生徒・美月を「お姉さま」と呼んでしまい・・・・・・

アニメ1話のあらすじがこんな感じだったはず

こちらは現在アニメが放送されているため、名前は聞いたことある方も多いのではないでしょうか?
こちらはテンプレ百合漫画世界を題材としたコンセプトカフェを舞台にした作品です。アニメのキャッチフレーズのとおり、カフェを中心にした仮想の世界を通して人物の本当の気持ちを知っていくという作品です。

現在放映中のアニメを見ている方やこれから見る予定の方もいらっしゃると思うので向けてストーリーの具体的な記述は伏せますが、こちらも万人にお勧めしやすい作品でになっています。
高校生が友達のバイト先に潜入とか私もしてみたかったですね。

紡ぐ乙女と大正の月 既刊3巻

令和から、大正の女学校へ転入!?ある日地震で気を失ってしまい、目覚めた時には大正十年の銀座に倒れていた女子高生・紡。行くあてもなく大ピンチなところを公爵令嬢・唯月に助けられ、彼女とともに女学校生活を送ることに。遠く離れた時代に流れ着いた少女の未来はどうなってしまうのか…?きららキャラットで大人気連載中の大正タイムスリップストーリー、待望の第1巻!

大正10年は1921年です

またもや私が好きな大正時代を設定とした作品です。
作者さんの時代考証にかなり力が入ってることで知られる作品であり、下記リンクのような取材記や単行本の中で実際に参考にした書籍が挙げられています。大正ロマンが好きな方に強くお勧めできる作品です。
勉強としては文字や白黒映像で触れることの多い大正時代ではありますが、中心の舞台となる女学校での生活を通して大正時代を追体験することができる作品です。あとカレーやプリンが食べたくなります。

熱心なファンの方が聖地巡礼の記録をまとめており、読んだ後に作中の様子と現在の状況の比較を非常にしやすい作品です。(下記ツイートを参照。)
私は上野と私が推しているか弱き太陽さんが常連と詐称してる資生堂パーラーに行ってきました。
実際に登場人物たちの住居のモチーフや訪れている場所を見ることで作品への理解が深まることはもちろん、住居跡や史跡として観光することを通してその場所ではかつて営みがなされていたということを理解する一助になるのではないでしょうか。


また、現在のきらら掲載作品の中で個人的にアニメ化にも期待している作品です。みなさんも購入してアニメ化を推進させましょう。

作中に出た資生堂パーラーにて、化粧水はつきませんでした


上伊那ぼたん、酔へる姿は百合の花 既刊3巻

二十歳の大学生・上伊那ぼたんは酔うと少し大胆になってドキッとする一言を…? これが令和の“読むアルコール”。 上伊那ぼたんに酔いしれましょ。

少し???

あらすじに先に言われてしまいましたが、一言でこの作品を表すと「Twitterで頻繁にアニメ化されている作品」「読むアルコール」という表現が適切でしょう。
巻を追うごとに雰囲気が変化していっており、3巻ではコマやセリフの間から感情を読み取るという考察しがいのある作品になっています。
私は親に作中で紹介されていた「六代目百合」を送っておいしかったと喜ばれました、やったね!

ファンの方がファンサイトを運営しており、作中に出てきている酒類の詳細を確認することができます。(下記リンク参照)
文末にてリンクを記載しているため、読後にお酒を飲みたくなった方はサイトにて詳細を確認して飲酒生活を豊かにしてみるのもおすすめです。
秩父を舞台にしているので、関東に旅行する際のスポット決めに役立つかもしれません。
私はこの作品で川越に行きたくなり、実際に観光してきました。いい街でした!
また作者さんが単行本で語ってるように人物の服装にとても気を遣っており、ファッションがわからない私でもなんとなく理解できるような気分にさせてくれます。

この作品は作者さんがTwitterにて感想をrtしてるため、気になる方は一度ツイートを見てみるといいかもしれません。

筆者が作中に出てくる足湯カフェにて一杯飲んだ時の画像


おすすめ百合漫画/プロスペクト編

プロスペクトとは?

MLB界において広義のプロスペクトとは「新人王資格が残っている選手(≠MLB未デビュー選手)」のことを指します。筆者がMLB観戦を趣味としているので…

有望株というのはスポーツに限らずどのジャンルでもファンをわくわくさせるものです。NPBしか見ない方でも村上宗隆選手など期待の若手が出てきたときは球団の垣根を越えて楽しみにしていた方も多いはずです。
ここでは、これからが楽しみな作品があるというのは百合漫画においても同様で、続きが気になる!これからどう楽しませてくれるのかな!と思わせてくれる作品をピックアップしたいと思います。

なお、このコーナーにおいての プロスペクト=これからが楽しみな作品 の定義は、複数巻を対象にすると列挙に暇がなくなるので「(この項目執筆の2023/4/15時点で)既刊1巻」を対象とします。

夢でフラれて始まる百合 既刊1巻

どこにでもいる女子高生・月詩と、クールで美人だけどどこか隙の多い女の子・陽花は幼馴染。
ずっと一緒にいた二人、これからもそんな日々が続くと思っていた……。陽花に告白してフラれる夢を月詩が見るまでは――。

あまりの尊さにTwitterで話題になった「陽キャ乙女」×「クーデレ少女」の
夢からはじまる夢現ガールズラブ、第1巻――!!

下記リンクから抜粋

まずはこちらの作品。
正直に言うとタイトルと冒頭がピークなのかな?という第一印象がありました。
読んでみるとフラれたというのはあくまで自分の気持ちを知るきっかけでしかなく、そこからフラれる悲劇を回避するために奮闘する主人公のあれやこれやを温かい目で見守ることができる作品です。まあ読者視点だとフラれそうには見えないんですが。
作者さんが同時に連載している「ケイヤクシマイ」も楽しみな作品です。こちらを読んで好印象だった方にもお勧めできます。ヒジキ先生は期待の作者さんですね。
本筋には全く関係ありませんが、主人公(月詩)のアイコンがつくし(植物)なのは個人的に好きです。

破滅の恋人 既刊1巻

その女は幽霊か魔女か。秘密基地のような幽霊屋敷に住む幽霊ではなく優麗な美女と少女との邂逅。謎多き美女と、彼女に引き寄せられてゆく少女の物語、待望の第1巻。

幽霊と優麗

先述した「夜と海」の作者である郷本先生の最新作です。
美しい絵はこの作品でも見ることができ、芸術品を見ているかのような体験をこちらでも味わうことができます。
1巻のストーリーは物語が開幕したという形で具体的なストーリーが動き出したというわけではなく、ここからどう展開されていくのかが楽しみな作品です。
プロスペクトに挙げてるので当然ですが、作品のポテンシャルは高いです。MiLB低階層で好成績を残してるプロスペクトみたいなイメージです。
ただ掲載誌が季刊誌であるため、2巻が出るのは当分先になりそう。雑誌で追ってみるのもいいかもしれません。

きもちわるいから君がすき 既刊1巻

“冬、親友のスプーンを舐める”親友である依子(よりこ)のことが好きな司(つかさ)は、今日も気持ちを隠して日常を送る。一方依子も司に対してトクベツな感情を持っているようで…?2話目から(いろんな意味で)話題沸騰のクソデカ感情百合漫画!

春はあけぼの 夏は夜 秋は夕暮れ 冬、親友のスプーンを舐める!!!!!

表紙からして不穏な暖かい空気が漂ってますね!藁人形を持ってるような気もしますが、丑の刻参りなど呪い要素があるわけではないのでご安心ください。
この作品を端的に言うと、やべーやつがやべーやつのことを好きな作品です。西宮さんがんばれ。
作中で「でもこれって純愛ですよね」というセリフがありますが、そのセリフが出る前の2話を読んだあたりから「純愛ってなんだろな」と考えさせられる深い作品です。裏表紙まで必見です。
これを読むと愛というのは一言では言い表せない森羅万象を指すのだなと思うことができます。好きな人には綺麗なままでいて欲しいじゃないですか?

おわりに

ここまで読んであの作品がないじゃないか!とかどうしてこの作品を上げないんだ!!と思った方へ、あなたのおすすめ作品は自分で書いてください。
感想の言語化が苦手な私でもある程度おすすめ作品を列挙できました。いい作品のいいところをうまく説明できる百合識者の方々も積極的に発信してほしいのが私の願いです。

現在、百合漫画ではおすすめを検索すると企業の方が多くの作品をリストアップしているのが上位に掲載されています。
企業のものも多くの作品を知ることができてありがたいのですが、個人の方の情熱が伝わるような推薦文も見てみたいなという気持ちがあります。(google検索の仕様の問題であり、私が上手に検索できていないだけかもしれませんが)
その他ジャンル問わず、いろいろな方のおすすめというものを見てみたいなと思っています。みなさん文章にしてアウトプットしてみましょう!

ところで作品名は伏せますが、ネット上で名作として名高い作品でも私には合わなかったものが複数あります。
それは音楽においても名盤と名高い作品が合わない人がいるのは珍しいことでもないように、(もちろん作品を不要に貶すものでなければ)いい作品であっても合わないという感想はおかしいものではありませんし、無理して読む必要もありません。読書は楽しいものであるべきです。
(私はネガティブな感想は作者さんに見えるところでは言わないように気を付けていますが。)

ただし、読んでみないと面白いかどうかはわからないと思います。現代のインターネットでは様々なweb連載や(あんまり使ってないけど)漫画アプリもあり、この記事において列挙した作品もほとんどが冒頭の数話を読むことができます。
私は作者さんにお金を落としたいので単行本を買うようにしていますが、気になった方は一度そのようなものに目を通してから判断してもいいかもしれません。

今回の趣旨とは全く関係ありませんがこんな記事をこの前見かけました、いいものでも合わない作品があるということはおかしいことではないのです。

反響があれば第2弾も考えていますが、記事執筆時点でのおすすめはこの作品たちです。このような素晴らしい作品を作ってくださった作者の方々には頭が上がりません。本当にありがとうございます。

次回は飲食店関係の記事を考えていますが、どんな情報が求められてるんでしょう?
読んだ方はコメントにてあなたのおすすめ作品とともに教えてくださると助かります。
それでは少し長い文章となってしまいましたが、ここまでの閲覧ありがとうございました。

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