見出し画像

感染性心内膜炎になりました④リハビリ編

仕事中にひどい悪寒に襲われ早退したところが、途中で動けなくなり救急搬送。40度の高熱が出て感染性心内膜炎と診断された。入院して点滴治療を受けるうちに心臓の弁が壊れ開胸手術をすることに。

手術翌日から始まるリハビリは、マジ痛い

離床を早くするため手術翌日からリハビリが始まる。まだ集中治療室にいて体に点滴やらドレインチューブやらをいっぱいつけているので、室内を歩き回ることはできず起き上がって立つ動作から始める。

以前、腹腔鏡術で胆嚢の摘出手術をしたときも手術の翌日から歩き始めていたので、リハビリを担当する理学療法士さんから「手術翌日からリハビリ始めますからね」と言われてもさして驚くことはなかった。傷は上半身だ「ちょろいもんさ」と思ってが、いやマジで痛かった。そもそも胸骨を切開しているわけだから、腹腔鏡術で胆嚢を摘出するとはレベルが違う。

事前に痛くない起き上がり方の説明を受けていたので、理学療法士さんの指示に従ってゆっくり起き上がる。痛みを和らげる起き方はこうだ。胸の前で両手をクロスして抱きかかえるようにして一度、横向きになる。その後、お尻を支点に「よっこらしょ」と起き上がる。ここまでできたらゆっくり立ち上がる。

たったこれだけの動作なのだが、とても辛い。立ち上がるとバランスが悪くフラフラする。2回ほど練習して初日はこれで終了。そして翌日も同じように起き上がって立つ練習の繰り返し。

坂道がしんどいわー


3日目に集中治療室から一般病棟に移ると、病棟の廊下を使った歩行訓練が始まる。最初は理学療法士さんに付き添われて廊下の往復。たった50メートルの距離だが、よろよろしか歩けず息も上がる。手術の前は一ヶ月以上、点滴の治療を受けていたので足の筋肉はヨロヨロ。歩行訓練が終わったら血圧が上昇していないかチェックしてリハビリは終わり。翌日からは1日2〜3回無理しない程度に距離を伸ばしながらリハビリを続けていく。

入院中は心電図と血中酸素濃度を測定するセンサーを付けている。24時間ナースステーションでモニターされていて、何かあればすぐ看護師さんが来てくれる。

同室の患者さんに不整脈が現れて看護師さんが大急ぎで来たこともある。自分もうっかりサチュレーションモニター(血中酸素濃度を測定するモニター)を付け忘れていて「大丈夫ですか?」と看護師さんがやってきたことがある。まだ鼻から酸素チューブで吸入をしていたときだから、何かあったと思われたらしい。

リハビリは順調に50m、100m、150メートルと距離を伸ばしていくことができ、最終的には500メートルくらいになったか。順調に回復したので2週間の入院を予定したのが、10日で退院できた。退院できたといっても、動くたびに胸骨がズキンと痛い。ベッドに寝るときも毎回、「痛い!!」と叫びながら寝なければならない。

自宅に戻ってからも毎日、ウォーキングでリハビリを続ける。まず階段と坂道が大変。クルマにも注意しないといけない。退院した翌日は町内の端にある交差点までいくのがやっと。これで約250m。次は町内ワンブロックを一周、少しずつルートを拡げて歩く自信がついてきたので、近所の川沿いの遊歩道を使ってウォーキングを開始。初日は最初の橋まで、その翌日はその次の橋までと距離を伸ばしていき、術後1か月ほどで、20分早足で歩いて休憩、20分かけてゆっくり歩きながら戻ってくることができるまで回復した。

2か月もすると結構、早足(約6km/h)で歩けるように



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?