ありがた迷惑で、ごめんなさい。
「前にここでケンカしたよね。今日も絶対に、メロンソーダーだからね。」
小学校の近くにあるモスバーガーに行くと、息子はそう念をおす。
小学校の入学式の帰り、家族でモスバーガーに行った。息子はいつも通りキッズセット、そして飲み物は「メロンソーダー」にするとのこと。
息子と父ちゃんは席で待っていて、
私が注文しにいく。
「キッズメニューの飲み物はいかがされますか?」
店員さんに聞かれたので「メロンソーダー・・・」と言いかけたところ、私の目に「シェイク」という文字が飛び込んできた。
「シェイクも選べるんですか?」
店員さんにそう聞くと、+50円で選べますよ、とのこと。息子はシェイクが大好きだ。きっと喜ぶにちがいない。今日は入学式だったし、ちょっぴり奮発するのも悪くない。
「バニラシェイクで!」
メロンソーダーとシェイクだったら、息子は迷わずシェイクを選ぶだろうと勝手に思い、息子に確認せずにシェイクを注文してしまったのだ。
「りんりん!飲み物シェイクにしといたよー!」
私がそう言うと、息子の動きが止まった。
「え!?メロンソーダーって言ったやん。今日はメロンソーダーが飲みたかったのに。」
がっくりと肩を落とす息子。
めちゃくちゃ嫌そうな顔をしている。
まぁシェイクも好きだしいいか・・・と
あきらめる様子もない。
あ、やってしまった・・・たしかに私は息子にメロンソーダーを頼まれていたのだ。でも、喜んでほしくてシェイクにしたのに。50円奮発したのに・・・自分がよくなかったことはわかっているけれど、なんだかイラッとしてしまった。
「そんなションボリしなくてもいいやん。りんりんシェイクも好きなんやからさ、飲んでくれてもいいやん。りんりんが喜んでくれると思ってシェイクにしたのに。母ちゃんが飲むからいいもん。りんりんには一口もあげへんもん。」
そんな大人げない言葉まで、ぶつけてしまった。
「もよが悪い。りんりんのメロンソーダー買ってくるわ。」
そんな父ちゃんのナイスアシストさえ、イライラしてしまう始末。しかも本当に一口もあげずに、自分でシェイクを飲み干した。
おめでたい入学式の日にそんなことがあり、モスバーガーに行くと毎回その事件のことを思い出す。今となっては笑い話だけれど。
「あれは、ありがた迷惑やったわ~」
そんな言葉、どこで覚えたんだろう。息子はあのときのことを「ありがた迷惑」だと表現する。
私もしかしたらシェイクに限らず、
いろいろ「ありがた迷惑」をしてるんじゃないでしょうか。
そんなモヤモヤが湧いてくる。
息子の将来のために
ある程度は勉強した方がいいよねって思う。
それはありがた迷惑?
息子の可能性を広げるために
いろんな経験をした方がいいよねって思う。
それはありがた迷惑?
子供が将来困らないように
できていた方がいいと思うこと。
それは本当にできた方がいいこと?
だれもが喜びそうなシェイクをさしおいて、メロンソーダーをおいしそうにグビグビと飲み干す息子を見ていると、なんだかよくわからなくなってくる。
今飲みたいものが、
息子に必要な飲み物なんだよね、と
思えてくる。
今、息子がやりたいと思うことが
今、息子が楽しいと思うことが
必要なことなんだよね、と思えてくる。
息子に必要な「もの」や「こと」は
私が勝手に決めてはいけないんだと
改めて思った。
ありがた迷惑にならないように、
息子が自分からやりたいと言ったことを
ただやらせてあげよう。
息子が自分から欲しいと言ったものを
ただ準備してあげよう。
もちろん、限度はあるから
そのつどお互い話し合って。
それだけでいいのかもしれない。
先回りしちゃいけないのかもしれない。
反省するとともに、心にそう誓った。
でもさ。でもね。
喜んでほしかっただけなんだよ。
笑っていてほしいだけなんだよ。
幸せになってほしいだけなんだよ。
そんな言い訳を添えながら。
最後まで読んでいただいてありがとうございます(^^)
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